川原正敏のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
科学文明が崩壊して数千年……と言われれば思い浮かぶのは宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』かもしれない。
この作品は、そんな科学文明崩壊後、数千年モノ(?)といえるが、文明の遺産と戦う、などという作品ではない、とはいえないが、それがメインではない。
陸では多くの国々が割拠し、一部の国は強大な軍事力、あるいは魔道とも称される「カガク」の力――主にカノン砲や炸裂弾など、大航海時代幕開け前後レベルの兵器が主――によって他国を支配・属国化していた。だが、そんな陸とは違い、海では「海の一族」と称される海王を頂点とした国が支配権を握っており、この作品の主人公、ファン・ガンマ・ビゼンはその海の一族の守護神と称される帆船、影船(一般に7番艦までしか存在しないとされていたが、ファンの乗った船は8番艦だった……)の艦長だった。
帆船モノの冒険ファンタジー作品ですが、『修羅の門』シリーズなどの作者でもある川原氏が作者であり、殺陣の場面は描写が細かい。また、それだけでなく、国同士の謀略なども多く、一口にはどんな作品である、とは言えない。
なお、作者は商船学校で帆船でハワイまで行ったこともあるらしく、この作品の目玉である帆船同士の海戦は良い感じである。 -
Posted by ブクログ
ブッツウ寺院の後始末を経て、バルキア王国編へ。
あれよあれよと、ようこそ勇者さまご一行として迎え入れられた陸奥さんたち。
歓迎の後に依頼が待っているのは世の常と言いますか、冒険譚のお約束。これって、断れない雰囲気を作り出していうこと聞かせてるだけだよなぁ。何ハラスメントになるんだろう。ここで「はい」というまで帰れないDQパターンもいいけど、「いいえ」選んでも物語が進むサガパターンも好きです。
国を困らせている魔女を倒してほしいそうで。
そして、その依頼主と標的に善悪の食い違いがあるそうで。
どちらの言い分が正しいのか。それを見極めることができるのか、なんですが、陸奥さんパワープレイヤー、いわゆる脳筋なのでいきなり殴りかかっちゃいます。
結果は待て次巻なんですが、きっと自分の力に反応したかどうか、嘘をついている罪悪感があるかどうか、を見極めたいんだと思います。
それか、わからないのでとりあえず殴ってみて、対応できた方を信じるみたいな感じか。
魔女の門番の球体集合の人形を「斗波」で倒す陸奥さん。完全に人殺しの技。ご無沙汰の技なので、ヘッドシザースのようになった時、四門開けたのかと思いました。「朱雀」だったか?
陸奥さんって、四門は開けられるのだろうか。そして開けた時のダメージは、マハーヒールで回復するのだろうか。
これらが可能なら、歴代でも最強のカップルになるんだけどねぇ。
既出のカップルで言うと葉月と雷電か、雷とニルチッイがいいかなぁ。天斗と圓も好きだし、静と義経もいいなぁ。
九十九と舞子以外は、どこか影があるようなカップリングが多いので、陸奥さんとリンラのおとぼけコンビは珍しい組み合わせ。異界でこそなのでしょう。 -
Posted by ブクログ
三触蟲に乗ってオーダ・トゥーロ再び登場。
噛ませ犬なんだけど、こういう役回りのキャラっているよね。ロケット団みたいな。何度やられてもしつこくまとわりついてくるヤツです。様式美。
オーダ撃退して11巻の真打ちディーゴ・クヴァシ登場。遠距離魔法の使い手で、シリュウとの戦いで万全でない陸奥さんを追い詰めます、ますか?
陸奥圓明流の遠距離といえば、そう「雹」ですね。ただ、あんな距離まで届くとは知りませんでした。あれじゃあ、ちょっとしたMAP兵器だもの。雑賀孫一のときに考案したのだっけ?銃に対抗するために考案されたはず。どれほどの射程距離を想像して考案したものか。「雹」で相手を倒すでなくて、対抗手段を編み出すためだったのが、立派な攻撃手段になってますね。射程距離も「陸奥」が使えばどこまでも鍛錬次第で伸びるのでしょうか。この世界の影響もありそうですけどね。
旅の途中で立ち寄った犬人の村で、人助けする陸奥さんとファング。
人情話です。
全体的にコメディですが、こういうのがあってもいい。 -
ネタバレ 購入済み
正直な感想
正直な感想を書きます。
自分は川原作品が本当に好きですべて読了しています。
特にこの作品は紙でも電子でも所有して、何度も、何度も読み返すほど好きなシリーズです。
19巻から4年、待望の続編でした。時代的に酒呑童子や金太郎と題材も面白いと思いました。
ですが…冗長。
これまでなら1巻の内容は半分でまとめていたでしょう。
一つにはニッチな時代ということもあり、作中での解説が多いのですが、それだけでなく全体的に構成がダルいです。
冒頭の格闘シーンも同じ尺で3連続と今までしたら2回分は1、2ページでまとめていたシーンだと思います。
個人的に川原先生は話の構成と場面の演出がとても上手い漫画家だと思います。
特に尺の限られている刻シリーズは省ける所は大胆に省き、魅せる場面に集中できているのが晴らしい作品です。
だからこそ尚更、今回の刻は残念でした。 -
Posted by ブクログ
ファンタジーらしく妖精登場で新展開の9巻。妖精と異世界転生というとダンバイン思い出します。転生した陸奥さんについているのは虫ですが。
黒と白の妖精の争いに巻き込まれる形になった陸奥さん一行。妖精同士が争っているのではなく、その力を借りた人間同士を戦わせている様です。
黒の方は『言霊』でのバフがけ。白の方は『不老不死』エンチャント。
『言霊』バフは「狼牙」で撃退。彼の持っていた伝説武器のインフィニオスが強い。剣の軌道上に斬撃を出せるという代物。振り切らずに止められても出るし、位置はずらせるし、タイミングも遅くできるというやり過ぎな伝説武器。確かにこれを持っていれば、あのおっさんでも勇名を轟かすことはできるでしょうね。あの髭面でインフィニオスそびしていると、トゥバン・サノオだしな。
それでも撃退しちゃうのが陸奥さんの強さ。あのセリフ出ちゃいましたから。そんじょそこらの「言霊」よりも最強のバフ。自分的には漫画史上最高の「言霊」バフなんじゃないかを思っています。
白の『不老不死』とは対峙したところで10巻へ続く。
まあ、不老不死=不敗ではないのでね。強敵かもしれないけど、チート陸奥さんならば負けないでしょ宇。そろそろ「龍破」あたりは見てみたいのだけど、まだ先? -
Posted by ブクログ
8巻まで読んできた「修羅の紋」ですが、なんというかううん。川原正敏にコメディセンスはないのか?エスプリ的な掛け合いは、これまでの作品で楽しめたものはあったと思うのだけど、陸奥さんたちの掛け合いはしつこいというかなんというか。
自分が期待しているものが違うから馴染めていない、ということにしておきましょうか。
スッパァレタ出国後、一行に再び襲いかかる帝国の刺客たち。四天王なのかトリオなのか設定あやふやすぎるだろ。スライム装甲、魔力吸収と各々趣向を凝らして襲いかかってきますが、一番強かったのは辛さで挑んできた彼です。
すんごく辛い唐辛子を食べ続けたから、その辛さと同じレベルの辛味成分を発汗できるようになりました、ということらしいです。毒手の辛いバージョンと考えれば成程とおもわないでもないですが、要するにニンニク食べた後だからニンニク臭いよ、だよね。バクテリアン以来じゃないか、技術やパワーでないところで戦おうとするのは。
まあ、彼の強さはとんでもない辛さを「我慢」できるということらしいですが。「忍耐」と本人は言っています。
痛みは「我慢」できても「恐怖」は我慢できないでしょ、と言って殴り続ける陸奥さん。これ拷問とかのレベルで精神を壊すやつじゃん。どんどん陸奥さんの狂気が明らかになってゆく。こわいこわい。
そういえば、いつの間にか出汁の素になってしまった彼女ですが、これって残り湯いただきます的なことだよな。なんて変態な食事。Hだ。