本川達雄のレビュー一覧
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めーーーーっっちゃ面白かった!!
生物の雑学ネタとかざんねんな生き物系が好きなので、Twitterでオススメとみて読んでみたんですが
ゾウの時間ネズミの時間の著者の人だった!!
私!!これ!!教科書で読んで好きだった!!
体の大きさと心拍数で生きている時間が違うと言う話や、
この先生が専攻しているヒトデやナマコの話、生物進化によりエネルギーを使うようになった話。
ラジオで語られていた短いお話のまとめなので1話1話短くて読みやすく、私のような生物学素人でもわかりやすく興味深く語ってくれる。
是非この先生の講義とか講演聞いてみたいなぁ面白そう〜!
かなり昔に読んだ教科書の話をすごく覚えていたから -
Posted by ブクログ
動物のエネルギー消費量や行動範囲などのさまざまなデータと体重を両対数グラフで比較するとほぼ例外なく綺麗な関係性が導かれるという面白い原理を紹介してくれる本。
大きい哺乳類と小さい哺乳類の利点と欠点、進化の先にいる動物と手前にいる動物の利点と欠点、それぞれの特徴が強みと弱みの両面を持っているからこそ、今の地球上でどちらも淘汰されずに生物の多様性が保たれている。
動物学の師匠の本のユーモアにリスペクトを捧げ、その師匠に実際に会って「サイズの研究をする人間は背丈もサイズがでかいと思った」と書くように、この本にもその師匠のユーモアが継承されている。「島に隔離されるとサイズの大きい動物は小さくなりサイズ -
Posted by ブクログ
生物学、生態学など全くの素人の立場で書評を書きますが、初学者にもとてもわかりやすく面白く読みました。序盤で面白かったのは生物多様性の世界と物理学の対立についてです。前者は個別性の世界なのに対して、物理学は普遍性の世界だから相性が悪い、というのは、ちょうど最近読んだ、ウォーラーステインの『入門世界システム分析』を思い出させました。ウォーラーステインによれば、近代になって学問が科学と人文学に別れてしまったこと(彼はこれを「2つの文化」と呼んでいます)、科学が普遍性を重視するのに対して、人文学は個別性を重視することで互いが対立をし、結果として近代社会は普遍性を重んじる科学が優勢になっているというよう
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Posted by ブクログ
生物多様性とは何か?何故守らなければならないのか?を、生物という定義から丁寧に説明してある。【私】という概念を用いてあり、読んでいる最中「あれ?これって生物の本?倫理や哲学、経済の本じゃなくて?」と思ってしまうような異色の書だったのだが、このことが生物多様性を守るうえで重要な考え方だった。つまり、生物多様性を守ろう!では人類は動かない。利己主義的思考が次世代につなぐ役目を邪魔している。生物多様性を守ることは、【私】がずっと続くために、当然守るべきものであり、そのために開いた【私】であり続けること。生物多様性の保全は全て【私】の継続にかかっているのである。量重視の豊かさではなく、質の異なったもの
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Posted by ブクログ
本川達雄先生、「ゾウの時間 ネズミの時間」は面白くて、かつとても啓蒙された本でした。「ウニはすごい バッタもすごい」(2017.2)もすごい本です。専門的でありながら、ぐいぐい引き付けられます。動物の種は約130万種、脊椎動物は6万種で、大半の動物は無脊椎動物。動物はその体の構造(デザイン)によって34の門に分類されるそうです。この本は、その34の門のうち、刺胞動物(サンゴなど)、節足動物(昆虫、甲殻類など)、軟体動物(貝など)、棘皮動物(ヒトデ、ナマコなど)、脊索動物(ホヤなど)の5つの門について、書かれています。なお、脊索動物門の中の一群が脊椎動物だそうです。節足動物門ひとつをとってみても
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Posted by ブクログ
帯には「生物学入門の決定版!」とある。ちくまプリマー新書である。油断していた。ちょっとこれはいつもと違うぞ。なんだか哲学っぽい。そうこうしているうちにアリストテレスが出てくる。並行して「天然知能」を読んでいる。どちらで読んだのかが分からなくなってくる。そして一気に5章で小学生向け。これはいいと思っていたら、またそのあとは専門的になっていく。数式も出てくる。数式にはそれほど抵抗はないが、やはり難しいのは難しい。時間の速さはエネルギーの消費量に比例する。近現代、大量のエネルギーを消費することで、一定の物理的時間の中に、大量の生物的時間を食い込ませてきた。太古の昔、ながらくは、時間はゆるやかに流れて
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