本川達雄のレビュー一覧

  • 生物学的文明論

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    生物学の視点を通して現代社会に生きる人間のあり方を見つめ直す。なかなか良いことを仰っている。
    サスティナブル社会を考えていくのに生物の知恵を知るのは重要。

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    2022年10月27日
  • 絵とき ゾウの時間とネズミの時間

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    ネタバレ

    kuma0504さんの本棚で見つけました
    むか~し中央新書で読んだのですが
    「おー!」と思った以外覚えていません
    これはあべ弘士さんのダイナミックな絵で
    とても分かりやすい
    小さい動物、大きい動物
    それぞれ長短
    でも驚くことに、 一キログラムの体重あたりにすると
    一生に食べる量も使用するエネルギーもおんなじなんです!
    ラストの絵と文が印象的です

    ≪ それぞれの 動物の時間 それぞれに ≫

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    2022年10月19日
  • 絵とき ゾウの時間とネズミの時間

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    ガリバーが小人国に流れついた
    背丈が12倍だから食事は王様の12倍だろうか
    体重が1728倍だから食事も1278倍だろうか
    面積が144倍だから食事も144倍だろうか
    実は全部違う
    答は185倍だった。
    何故だろう?

    たくさんの不思議シリーズ傑作集の一冊
    このシリーズ傑作が多いけど
    本川達雄さんの中公新書のベストセラーを
    本川達雄さんの文で絵本化しただけあって
    とっても学びの多い絵本になっていました
    「ブクブク本袋」で司書さんが選んだ本。

    大きいと、いいことがある。
    小さいと、いいことがある。
    大きい動物も小さい動物も、
    みんな生きている。

    ネズミの一生は短い
    ゾウの一生は?長い
    ネズミ

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    2022年09月28日
  • 生物学的文明論

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    ネタバレ

    例え話などをうまく使って、生物の性質をコミカルに説明する一方、時間や命など大きな観念を捉え直そうとする大胆さもあり、面白かった。
    印象的だったのは、時間とエネルギーに関する記述。現代は、石油を燃やしてエネルギーを使い、恒常的な環境(温度も明るさも一定の環境)を作り出して生産性を高めている。しかし実はこの恒環境をひとつの環境問題と捉えるべきではないか(著者はこれを「時間を速める」と表現する)。私たちは、時間を速めることもゆっくりすることもできる。時間を意図的にデザインできる。私たちは時間というベルトコンベアに乗って運ばれているだけの存在ではなく、自らのエネルギーを使ってベルトコンベアを回す主体な

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    2022年09月08日
  • 生物学的文明論

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    本川達雄(1948年~)氏は、東大理学部生物学科卒、東大助手、琉球大学助教授、デューク大学客員助教授、東工大教授を経て、東工大名誉教授。専攻は動物生理学で、棘皮動物、特にナマコを主な研究対象にしている。「アロメトリー」(動物の各部分の大きさや機能を示す数値の間に成立する「べき乗」の関係)という、日本でなじみの少ない学問分野を平易に解説した『ゾウの時間、ネズミの時間』(1992年)はベストセラーとなった。
    本書は、著者が大学の一般教養科目で行ってきた生物学の講義をベースに、NHKラジオで連続講演を行った内容をまとめ、2011年に出版されたもの。著者の専門分野の研究内容を取り上げつつも、エッセイ風

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    2022年08月30日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

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     生物の時間(寿命や成長にかかる時間など)は、ゾウであれ、ネズミであれ体重の1/4乗に比例する。この値は生物のサイズに由来する。例えば、大きい生物の場合、小さい生物に比べて体積当たりの表面積が小さくなる。すると、代謝量が減少するので心拍が遅くなる。小さい生物ではこの逆の現象が起こる。

     本書は、この仮説を皮切りに生物のサイズや形が生きるためにどのような役割を果たしているのかを考察していくものである。

     肺や心臓の必要性や微生物の構造の違いにも述べられており、分子による力学的エネルギーは生物のデザインに多大な影響をもたらしていることが大変興味深いと感じた。

     一見何気ないものでも必ず理由が

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    2022年08月28日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

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    哲学は人間の頭の中だけを覗いているし、
    物理や化学は人間の目を通しての自然の解釈なのだから、
    人間を相対化することができない。
    生物学により、はじめてヒトという生き物を相対化して、
    人の自然の中での位置を感じることができる。

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    2022年02月22日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

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    ネタバレ

    動物の体は効率よく生きるために設計されている、ということがよくわかる本。
    例が巧みで面白く、楽しく読めた。
    植物や棘皮動物(ウニやヒトデなど)についても述べられており、興味深かった。




    【memo】
    ・時間は体重の1/4乗に比例する。
    ・1呼吸4回心臓は打つ。
    ・哺乳類ではどの動物も一生の間に心臓は20億回打つ。
    ・体調1mm以下の動物は水の粘性力に影響されて生きている。熱運動も無視できない世界。
    ・体調1mm以上になってくると、粘性力よりも慣性力に影響されて生きている。
    ・多数の繊毛を貼り合わせたクシ板で動いているタイプのクラゲがいる。(テマリクラゲ)
    ・酸素を細胞内の拡散だけに頼って

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    2021年11月09日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    サンゴ礁
     全海洋面積の0.2%に海水魚類の1/3、全海洋生物の1/4がいる 生物生産性100倍
     熱帯、浅い、岩場 =安定した環境 
     石灰岩のサンゴの中で褐虫藻が光合成し、CO2や排泄物の窒素、リン酸を受取る
     粘液が体を覆う バクテリアが食べ、食物連鎖
     温暖化により褐虫藻の活性酸素が増え、藻が減り、サンゴが白化=死滅

    昆虫
     動物の7割、生物の5割、個体数も一番多い
    クチクラ(=キューティクル)
     表皮細胞から生成された三層構造の薄くて硬い死んだ膜
     べニヤ板構造+キノン硬貨(キノンによる架橋)=タンニング 黒いほど硬い
     関節部はキノン硬化が少なくなっていて曲がりやすいが一体

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    2021年10月31日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

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    ちょっと読みにくかった。数式が出てきたり専門用語が出てきたりした。本当に理解するにはこのくらいのものを苦労しながら読まなきゃいけないんでしょうね。

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    2021年09月05日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

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    動物のサイズから自然の凄さが分かって面白かった。どんな動物にも共通する法則や進化過程の話を読んで、生態系が絶妙に保たれていることを感じた。

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    2021年08月13日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

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    中古本で何気なく見つけ購入。
    すごく面白かった。後半はウニやヒトデで読むのが大変だけど、前半は学のない私でも十分楽しめました。車輪の件なんかすごくよかった。

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    2021年06月08日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

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    生物を「サイズ」の視点から考察した本。

    レイノルズ数から考えると、体長が1mmに満たない生物は住む世界が違ってくるといった話が印象的でした。

    生き物はそれぞれの生き方があり、人間の物差しだけで考えず、それぞれを尊重することの大切さを教えられました。

    本書は1992年刊行と自分の生まれる前に書かれた本ですが古さを感じず、驚きました。生き物の見方を広げてくれる良書だと思います。

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    2021年03月22日
  • 生物学的文明論

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    生物からみた人間への視点、生物の多様性と偉大さ、リサイクル性、ゾウの時間とネズミの時間の進み方の違い、世のために働くとはどういうことかと色々なことが書かれている一冊であった。体重の3/4乗、時間は体重の1/4乗、生物学的時間、生物は円柱形、水の大切さ、食物連鎖、生物学的に考えるとはどういうことか?3000万種の生物、水で化学反応、ATP、共生等我々が生物から見習うところは実に多くあると感じた。

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    2020年08月14日
  • 生きものとは何か ──世界と自分を知るための生物学

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    生物学の泰斗だけあって幅広い知識を分かりやすく解説している.生物は子というコピーをつくることにより、体を更新しながら続いていく.これを伊勢神宮方式と呼んでいるがうまい表現だ.p114で紹介のあったエッセイ Sushi Science and Hamburger Science は非常に楽しめた.時間環境について議論している第九章 生物のデザインからみた現代文明 は視点がユニークで考えさせられた点が多くあった.

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    2019年09月30日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    無脊椎動物から脊椎動物の体の仕組みを詳しく解説している。ヒトデ、ナマコ、ほやなど無脊椎動物の説明に多くの紙面を割いており、脊椎動物との違いがとても興味深い。

    動物の筋肉はカルシウムイオンの発生で伸び縮みするので時間がかかるが、ハチなどの昆虫はばね振り子の原理で振動するので高速で羽ばたくことができる。

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    2019年06月28日
  • 生きものは円柱形

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    同著者による「ゾウの時間、ネズミの時間」と重複している部分もあるが、生物の構造を人工物と比較して合理性を見て行ったり、代謝時間や1日あたりの代謝エネルギーで生き物が感じる時間は相対的なものとなる見方は非常に面白い。 ドーキンス博士の利己的な遺伝子への批判をはじめ、生き物に対するより温かい感情や、独特な世界観が語られている

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    2019年06月06日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    「ゾウの時間、ネズミの時間」を呼んだ次にすぐ読みたい。著者が長年研究してきた無脊椎動物について存分に堪能してほしい。
    あの小さい身体に、人間にはない機構がたくさんあると思うとステキだろう?

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    2019年01月27日
  • 生きものは円柱形

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    生き残るために、新たな機能が必要となる
    その機能を発揮する機関をいれるスペースが必要となり、
    大きくなる。
    そうすると、物理法則に逆らうべく、小さい時とは異なる仕組みが必要となる。

    小さい時は、表面積が相対的に大きく、距離も小さいので
    繊毛でうごき、拡散でエネルギー伝達する
    大きくなると体積が相対的に大きくなり、距離も大きくなるために、筋肉や循環器系が必要になる

    また、時間も体調に比例する
    これも、きっと、小さいほど、食われやすいから
    早く次にバトンタッチが必要。
    ほんとうは、大きいものがあとからきたろうから、
    逆で、大きいほど、成長に時間がかかるから、
    ゆっくり生きる、となるのだろうか。

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    2018年12月30日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    地球上の生物は如何に分類され、それぞれの生物はどのような戦略で最適化されているのか。
    生物に本当に本質的な能力は何で、それを得るために本当に必然的な機能は何かについて一歩下がった広い視野での知見を与えてくれる。
    特に生存戦略と密接に繋がった体の構造のそれぞれの優位性や特徴など。

    トンボの羽ばたきは各ストロークが神経でコントロールされているが、
    ハチや蚊などの羽ばたきはバネのような機構で動いており、連続した運動としてコントロールされている。

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    2018年11月23日