【感想・ネタバレ】生きものとは何か ──世界と自分を知るための生物学のレビュー

あらすじ

自分を知るには、まず生きもののことを理解しておく必要がある。生きものの形や時間にはどのような特徴があるのだろう? 何のために生きているのだろう? 生きものの本質を明らかにする冒険的な試み。

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Posted by ブクログ

帯には「生物学入門の決定版!」とある。ちくまプリマー新書である。油断していた。ちょっとこれはいつもと違うぞ。なんだか哲学っぽい。そうこうしているうちにアリストテレスが出てくる。並行して「天然知能」を読んでいる。どちらで読んだのかが分からなくなってくる。そして一気に5章で小学生向け。これはいいと思っていたら、またそのあとは専門的になっていく。数式も出てくる。数式にはそれほど抵抗はないが、やはり難しいのは難しい。時間の速さはエネルギーの消費量に比例する。近現代、大量のエネルギーを消費することで、一定の物理的時間の中に、大量の生物的時間を食い込ませてきた。太古の昔、ながらくは、時間はゆるやかに流れていた。生物としてのヒトはそこから大きくは変わっていない。しかし環境が大きく変化した。我々は現在の時間のスピードについていけていない。それがストレスとなっている。パソコンがなかった時代はよかった、と思う。パソコンが導入されて、ネットがつながって仕事は格段に増えた。我々の生活はキカイに支配されてしまった。ストレスの連鎖。そこから抜け出そうともがいている。やはり本書は「生物学入門書」とは呼べそうにない。ところで、248ページ見田宗介が三田となっている。訂正願いたい。

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2019年03月18日

Posted by ブクログ

生物学の泰斗だけあって幅広い知識を分かりやすく解説している.生物は子というコピーをつくることにより、体を更新しながら続いていく.これを伊勢神宮方式と呼んでいるがうまい表現だ.p114で紹介のあったエッセイ Sushi Science and Hamburger Science は非常に楽しめた.時間環境について議論している第九章 生物のデザインからみた現代文明 は視点がユニークで考えさせられた点が多くあった.

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2019年09月30日

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