本川達雄のレビュー一覧

  • 生物学的文明論

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    固いタイトルとは裏腹に、読みやすくて分かりやすい良著。
    「生物学的発想で現代社会を批判的に見た」という著者の試みは成功していると思う。
    後半は、著者が「説教じみてしまいました」と少し反省するほど批判に熱が帯びてきているけれど、まぁそれもアリ。

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    2018年11月18日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    クチクラの素晴らしさがよく分かった。原クチクラをタンニングすると水分が抜けて硬くなる。キノン硬化。蛋白質同士の橋架が行われる。クチクラは初め白くしなやかだがタンニングによって茶色→黒と強度が増してくる。軽量なので昆虫の羽にもなっている。

    水分の蒸発を抑える事が陸上の昆虫の課題で、気管を別に作ったり、クチクラで外骨格を作った。小さな生き物ほど体表面からの蒸発が多い。

    脱皮をしなければ大きくなれないが、リスクは大きい。気管の1つでも引っかかってクチクラが脱げなければ、脱皮の最中に死んでしまう。

    動物の中で1番種類の多いのは昆虫。全動物の7割以上。生物全体でみても昆虫が半数を占めている。
    昆虫

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    2018年06月27日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    「デザインの生物学」と銘打ち、様々な動物、特に無脊椎動物の体のつくりの違いを中心に、多彩な動物たちの世界を紹介。代表的な5つの門(刺胞動物門(サンゴなど)、節足動物門(昆虫など)、軟体動物門(貝、タコ、イカなど)、棘皮動物門(ヒトデ、ウニ、ナマコなど)、脊索動物門(ホヤなど)、脊椎動物亜門(魚、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類)を取り上げている。
    進化の先にいる哺乳類がもっとも優れているというわけではなく、どの動物たちも他とは異なる工夫された体のつくりをもち、他とは異なる生き方をしながらそれぞれに繁栄しているということがよく理解できた。まさに、みんな違ってみんないい、という感じだ。「造礁サンゴは体

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    2018年05月16日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    生物のデザインが長い間生き残ってきたことには、きちんとした理由があるのだ、ということ。ロジカルかつ分かり易い名著。

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    2018年03月24日
  • 生物多様性 「私」から考える進化・遺伝・生態系

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    序盤から中盤までは生物多様性の底力というのか、どのようにして多様になっていったのかを解説していて、特に熱帯地方の陸と珊瑚礁の海を具体的に述べていて、それはそれで興味深いものがありましたけど、僕が知りたかったのはそこではなくて、『なぜ多様性を守らなければならないのか?』という疑問に対して、生物学者である著者がどんな回答をするのかが気になって本書を読み始めたので、まぁ終盤ではそれがちゃんと書いてあったので良かったです。
    著者曰く、『今ある生物種は全部必要かと言われれば疑問が残る。しかし、生物多様性は現代科学ではまだまだ解明できていない部分も多いし、不要な種もあるかもだけれど、それらを排除したらどん

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    2017年11月15日
  • 生物学的文明論

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    生物の持つデザイン、量(数学・物理学的)よりも質(生物学的)という提言や相対的な時間の考えに納得。中盤は生物の時間・寿命から、ヒトの人生に関するやや哲学的な話に感心した。後半は、また著者の研究対象であるナマコを例にとって締め括られたが、ヒトとして進化してしまった以上、ナマコのような生活もできないし……本書を読みながら思い出した。若い頃、空力デザインの国産車が没個性的で嫌いで、角ばった四駆に惹かれ20年近く乗り継いだ。これも工業的思考に毒されていたのかなぁ?

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    2017年09月06日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    『ゾウの時間、ネズミの時間』はおもしろかった。あれから25年経っていると。今回は、ウニも、バッタも、ホヤも、ヒトデもいろいろと登場する。なるほどなあと思うことが多く、生き物を見る目がちょっと変わるかも。

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    2017年08月30日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    昨年あたりからのストレス解消は、およそ仕事にも生活にも関係ない、どうでもいい知識を仕入れて悦に入ること。誰かに話すこともせず、「なるほど、すごいな」と思うだけで満足しています。
    という意味では、この本は最高の時間を与えてくれました。著者は歌う動物生理学者の本川達雄さん。「ゾウの時間 ネズミの時間」の中で「ゾウさんもネコもネズミも心臓はドッキンドッキンドッキンと20億回打って止まる」と忘れられない歌を作詞作曲しています。

    現在、知られている動物の種の数はおよそ130万、その95%が背骨を持たない無脊椎動物。本書はサンゴ礁、昆虫、貝、ヒトデ、ナマコ、ホヤなどを取り上げ、なぜ今のようなデザイン、機

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    2017年08月27日
  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学

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    多様な生物(群)の身体の構造・仕組みに注目した記述。生物学の基礎に、化学、物理学があることがよく分かる。

    専門用語が多いのと対象がマニアックすぎるのが玉に瑕だが、昆虫や群体、人間・哺乳類についての解説は面白かった。

    生物の仕組みに学び、現実に応用ができるならば、この分野(バイオミメティクス)はとてもエキサイティングだ。かつて上野の科学博物館で、昆虫の知恵を応用するみたいな企画あったなー。

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    2017年08月23日
  • 人間にとって寿命とはなにか

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    今の会社への転職をした時期に出された、「長生きが地球を滅ぼす」という衝撃的なタイトルで本を出された、本川氏による最近かかれた新書本です。

    人類本来の寿命はせいぜい40歳程度ですが、エネルギーを多く利用することで寿命を伸ばしているという主張です。歴史的に振り返ってみると、江戸時代の頃の寿命は乳児も含めればその程度だと思われますし、現在でもある地域での寿命は50歳以下と聞いたことがありますので、日本の現在の寿命がいかに長いかというのがわかります。

    子供は親と完全に似ていない(クローン)でなく、少し変えているのは、急激な環境変化に耐えられる(絶滅しない)という考え方は興味深かったです。組織でも、

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    2025年02月13日
  • 生物学的文明論

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    「ゾウの時間 ネズミの時間」の著者による、現代社会への警鐘。生物学の視点から、私たちが直面する環境問題、資源の問題に対してどうあるべきかを説いている。
    全体を通して、柔らかな語り口。やはり、「ゾウの時間~」でされた、展開動物のサイズの章が秀逸。
    本来の寿命以上の生を獲得した人間が、どう生きるべきかの提議は、示唆に満ちている。
    (2015.3)

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    2015年03月31日
  • 生物多様性 「私」から考える進化・遺伝・生態系

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    何となくそれは正しいことだろう程度の認識に、生物学はもちろん科学から哲学・宗教・経済学まで網羅し、「生物多様性」について眼から鱗の論理を示してくれる。

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    2015年03月22日
  • 絵とき ゾウの時間とネズミの時間

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    世の中の自然や命の不思議を科学的な目で見ていく面白さ。
    子どもたちにとって良い刺激やきっかけになれば…。

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    2015年02月12日
  • 絵とき ゾウの時間とネズミの時間

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    ほとんどの哺乳類にあてはまる法則性を紹介する本。
    体重1キログラムあたりの食べる量、心臓のうつ回数などとても分かりやすいです。

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    2014年06月22日
  • 生物学的文明論

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    受験生の頃。
    文系ではあったが、生物は得意科目だった。

    どうして好きだったか、すっきり解説してくれる一冊。

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    2014年03月27日
  • 生物学的文明論

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    物理学的思考観点で物事は評価されがちだし、文明はそうやって進んできたが、生物学的観点から眺めてみるとそれは進歩ではなくスピードを早めているだけなのでは、という論点。単なる生物学の紹介ではなく、社会のあり方や生きることへの意味など幅広い分野に生物学の観点から論じていて面白い。人工物は四角く固い、という見方はちょっとハッとした。

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    2014年03月22日
  • 生物学的文明論

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    生物の成り立ち、時間に関する考え方について書かれている。

    本来人間が動物であること、自分が何ものなのか知るため読むことをおススメする。
    そして老いかたや生き方のエッセンスとしてもう少し深く読みたい

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    2013年11月14日
  • 生物学的文明論

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      実に興味深い本。色々な視点から書いてあるのだが、やはり動物の時間の部分が印象的だ。
      動物の寿命は、ハツカネズミで2-3年、ゾウで70年。ところがどちらも心臓は15億回ほど打つのだという。ゾウはゆっくりと心臓が動き、ハツカネズミの心臓はゾウの18倍速く打つということ。要はハツカネズミの心臓時計はもともと速く、ゾウのは遅い。我々は常に絶対時間を基準に考えて、ネズミは早死だなどと思っているが、もともとネズミの時間は我々の時間とは違って速く、ネズミにして見れば何も早死にしているわけではない。犬や猫しかりということなのだ。
      これが人間となると40歳と少しで心臓の打つのが15億回に達する。かつ

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    2013年03月01日
  • 生物学的文明論

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    『ゾウの時間 ネズミの時間』の人の新書。巻末には自作の「ナマコ天国」という歌が楽譜付きで付いている。。。!

    サンゴ礁を例に共生について
    生物多様性について
    生物は(四捨五入すると)水である
    生物の基本は円柱形
    生物は柔らかく、活発←→人工物は固く、反応しないようにできている

    一番なるほどなーと思ったところ→「続くものをデザインしようとすれば、回せばよいのです。生命は回るデザインを持つことにより、ずっと続くことを可能にしているのですね。」

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    2013年02月23日
  • 絵とき ゾウの時間とネズミの時間

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    クラスの読み聞かせで読みたいんだけど、時間の制約で読めない。
    6年間ずっと待ってたけど、今朝は絵本の紹介という形で終わった。
    いつか誰かがこの本を手に取ってくれればいい…と願って。

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    2013年02月05日