王城夕紀のレビュー一覧

  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―(新潮文庫nex)

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    青春ってのは、何かを諦めるまでの季節のことだ。だから終わった後にしか気づけない、終わったときに初めて気づく。自分が今まで青春の中にいたのだと。(本書より)

    人はなぜ数学を続けるのでしょうか。

    壮大な発見をしながら早世したガロア
    数学の天啓を受けたラマヌジャン
    無限に魅入られたカントール
    二千年の時を超えたユークリッド
    数学が無矛盾ではないことを証明してしまったゲーデル

    数学が確かではないなら
    それまで発見された功績は無意味なのでしょうか?

    ここでは偉人の言葉をお借りしましょう。

    「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それは巨人の肩の上に立っていたからです。」―ニュートン

    本書最大の

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    2023年12月02日
  • 青の数学(新潮文庫nex)

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    なかなか難しい一冊やった。
    数学が出来るなんて全く分からない世界。でもカッコええな数学出来るって。

    それと高校生の本て、エモくてめっちゃ良い。

    京さんまだ出てこないから2あるんかな?

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    2023年08月02日
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―(新潮文庫nex)

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    数学は自由だとか、美しいとか、続編となる2巻目は説明が少なくなって数学を賛美するファンタジー的、あるいは哲学ですらある。実際に数式や図形は出てこないから、イメージで数学をどう捉えるかを読み手に問うているのだろうか。数学の決闘をすることの面白さが今ひとつわからないまま終わったのは自分だけではあるまい。

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    2022年09月13日
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―(新潮文庫nex)

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    一巻から間を開けずに読んだこともあり、一続きの話しという感じで読んだ。評価や感想も前作とさほど変わらない。
    ただ、これで完結と言われると、そうなの?という感じ。もう少し続きがあってもいいなー。

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    2022年06月27日
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―(新潮文庫nex)

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    数学に青春を賭ける高校生を描く青春小説、第2巻。1巻で、純潔に数学に挑む少年少女に惹かれて続編を。
    数学を言葉で表現する事は大変だろうなと想像します。その中で無限級数のくだりは、文学的だなあと思いました。“近づく事はできても届くことはできない。”
    2巻は、数学に賭けるというよりは、悩める高校生達の心情を描く方に重きが置かれていまして、その表現が、時折、詩的になっていってしまうんです。言葉は美しいのですが、読者としての年齢制限に引っかかってしまった感じ。
    登場人物が多めで名前とバトルネームもあり、かと言って、群像劇になる程それぞれの描き込みがあるわけでないので、読み分けできなくなる。
    それでも、

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    2022年01月15日
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物

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    ネタバレ

    難解。
    量子病?想像できないし、物理的なこともさっぱり。
    それに加えて、祝祭資本主義?テロ、デモ…

    そして、すぐにどこかに跳んでしまうから、頭がついていかない。

    でも、跳ぶたびに章が変わり、切り替わるからやめられず、何ヶ国語も自分で学び、何処でも自分をしっかり持つマレの魅力に取り憑かれ、青の鮮やかさが頭に焼きつき、ページを捲る手が止まらなかった。

    生きること、出会うこと、別れること…人間味が感じられる一冊だった。

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    2021年09月12日
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―(新潮文庫nex)

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    登場人物みんな達観しててみんな自分の考えを格言みたいに綺麗に言い切ってみんな悟り開いちゃってる感じがなんか親しみもてなくて楽しめなかったです。また難問解くシーンで、解いてる人物の感覚を光とか風景に例えて描写しているが、クライマックスでそういうシーンがあるくらいなら印象に残って良いと思うけど、数回でてくるから「こればっかだな」と感じてしまった。私が数学できなかったからノれないのかも

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    2021年08月11日
  • 天盆

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    ネタバレ

    将棋のような盤戯、天盆。平民であれどこの盤戯ひとつで国を動かす地位につける可能性がある。
    頂点を目指す彼らは、ただの私欲のものもある。地位そのものが欲しいのではなく、地位に着くことで得られるこの腐敗した国を変える力が欲しいものもある。思惑はそれぞれ。

    凡天はただこの盤戯を楽しみ夢中になり追究するのだが、いつしか家族の希望となり平民たちの希望となってゆく。

    実際将棋で、終局が見えて尚くつがえせるものなのかはわからないけれど
    、諦めない気持ちの熱さを感じた。


    全員血の繋がりがない、それがなんだと母は言う。これを心底すごいと思った。

    このところ家族ってなにかね?と考えさせられる本によく出会

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    2021年05月31日
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    京(かなどめ)の数列に解はない。全くのランダムで規則性はない。
    とのことだったが、素因数分解するとかなり大きな素数が因数になってる数が多いんだよな。だから何だ、と言われればそれまでだが、おそらく意図的にそういう数字を選んでるのだろう。
    本書において素数というのが重要なキーワードになってるのは確か。
    中三数学で習うように「素数とは1と自分自身でしか割れない数」という定義は簡単で分かりやすいが、それが無限に存在し、いつ現れるか、どういった法則で現れるかが分からない。分かりやすい部分と非常に分かりづらい部分の両面があるが故に人は素数に魅了されるのか。

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    2021年04月06日
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物

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    量子病という不思議な病気のため自分の意志とは関係なく、世界中をワープし続ける坂知稀(さかち・まれ)。跳躍するタイミングも行き先も滞在時間も予測できない中、突然現れた彼女を受け入れてくれた人たちに助けられて生きる。毎日や関係を積み重ねることができない彼女が、コントロール不可能なように思える自分の人生に対して選んだ方法とは?引き込まれるSFファンタジー。

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    2020年11月10日
  • 走る?

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    ネタバレ

    スポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。

    ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作ってことになってしまうなぁ。アンソロジーはそこが難しい。

    好きな作品は
    「パン買ってこい」中田永一
    「ホープ・ソング」王城夕紀
    「桜の並木の満開の下」遠藤徹

    どれも結局はちゃんとランに目覚める人の話だった。
    読み手によって好みは絶対分かれるだろうなぁ。

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    2020年03月06日
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物

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    ファンタジーか、SFか。タイトル「坂知 稀」は人の名前。「贈り物」とやらはあまりピンとこない。構成はポエミー。映像的に出会う人々との短文が印象的。

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    2020年03月01日
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    ストーリーとしての深みはありがちな青春物語。特徴的なのは散りばめられた数学雑学が楽しいことと、数学を様々な角度から考察していてそこが興味深い。
    特に数学がある前提の上に論理的に正しいことを積み上げているだけで実は普遍的な正しさを保証しているものではない。という考察が新しい発見だった。

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    2020年02月05日
  • 走る?

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    走るがテーマですと言われて作家は書くのだろうか?
    走らないこと、走ると飛ぶを比べる人、追いかける人、
    いろいろ読めて面白かった。

    俳優の岩松了のが、なんか後味ぞくっとする。

    「熊の夜戦」
    「いびきが月に届くまで」
    「パン、買ってこい」
    もよかった。

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    2019年12月26日
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物

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    SF。ファンタジー。近未来。
    SFマガジン2015年6月号の新刊紹介から。
    "量子病"により、世界中をワープし続ける主人公。
    SFとしては、ワープの原理がどうこうではなく、近未来の社会や人間の生活の移り変わりを描いた、ディストピア小説風。
    ワープすることにより多くの人々との出会いを経験する、主人公の冒険小説としても読める。
    大きなインパクトはなかったが、ユーモアのある会話や、気の利いた社会風刺、爽快な読後感など、随所に魅力を感じた。

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    2019年06月24日
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物

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    量子病という創造の産物を媒介に世界各地の貧困、不条理、不公平を体験していく主人公。その中で、人の優しさ、哀しみも同時に感じていく。ネットでは決して味わえない出会いと別れ。
    現実はどこに向かうのか。

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    2019年03月29日
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物

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    うーん。天盆のインパクトがあまりにも強すぎて期待しすぎてしまった感。とはいえ読後感は非常に清々しい◎
    現代へのウィットの効いた風刺はハートに心地よく、マレとジャンの再会を願わずにはいられない。

    別れたって、何度でも出会えばいい。

    二人がもう一度、あの部屋で、出会えますように。

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    2018年08月25日
  • 天盆

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    面白いしさくさく読める。温かくて優しい物語だけど、意外な驚きや胸に突き刺さるようなところは、、なかったかもしれない。

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    2017年12月25日
  • 天盆

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    「青の数学」が面白かったので手にとってみた。

    天盆とは日本でいう将棋みたいなもの。
    物語の終盤まで天盆にのめり込み、子供ながら無類の強さへ成長していく末子の凡天の向かうところと、家族の絆(とくにあのだらしなく見える父がね)に感動。

    凡天が天盆を制覇した後のドラマチックな展開を期待し過ぎたのかもしれない。

    ただ、純粋で美しい物語だった。

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    2017年10月29日
  • 天盆

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    架空の盤戯と、架空の国と、色々1冊に入れ込んでいるからお腹いっぱい。試合展開は集中してもなかなか想像が追いつかず…
    でも、少勇はダメおやじなんだけど芯はかっこいいなぁと思った。凡天に対しては天盆ラブしか特徴がなく、なんの感情移入もできなかった。

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    2017年09月21日