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数学オリンピック出場者との夏合宿を終えた栢山(かやま)は、自分を見失い始めていた。そんな彼の前に現れた偕成高校オイラー倶楽部・最後の1人、二宮。京香凜(かなどめかりん)の数列がわかったと語る青年は、波乱を呼び寄せる。さらに、ネット上の数学決闘空間「E2」では多くの参加者が集う“アリーナ”の開催が迫っていた。ライバル達を前に栢山は……。数学に全てを賭ける少年少女を描く青春小説、第2弾。
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Posted by ブクログ
一作目を祖父にプレゼントされてからしばらく経って、この本を書店の本棚に見た。すぐに手に取ってうちに帰った。終わらないで、終わらないでと何度も読んで、また僕の手の中ではじまる。
数学は、ひとりでもできる。それなのに、なぜ決闘をするのか。そんな疑問が数学に全てを捧げる者たちの間に広がっていた。だんだんと人が去っていく。そんな中、皇は栢山に一ノ瀬の十問で決闘を申し込む。なぜ、と問う栢山に対し、大事なのは、と皇は口を開き「たどり着こうと歩き続ける人間がひとりじゃない、ということだ...続きを読むと思う」と答える。研究で悩んでたけど、この本を読んで、面白いことをやるってことはきっと散々な目にあうってことなんだと勇気づけられた。共に闘う仲間がいる。あとは考え続けるだけだ。
シリーズの1巻が面白すぎたので、2巻も読んじゃった。相変わらず作者の言葉選びが好きです。 恋愛小説を読んで恋がしたくなるように、この本を読んだら無性に数学がやりたくなるはず。 正直、もっと早い時にこの本に出会いたかった。 私の高校には東大数学科出身の若い数学の先生がいて、読みながらずっとその先生の...続きを読むことを考えていました。院で研究をやりながら教師をしていて、もし先生だったらどういう読み方をするんだろうと。 その先生の一番好きな定理は、この本にも出てくるカントールが提唱した連続体仮説。そんな先生がこの本をどう読むのか知りたい。 もう高校を卒業しちゃったし、すでにその先生も辞めてしまったそうなので会う機会はないだろうけど、いつか会えたらこの本をお勧めしてみたい。 簡単なものでもいいから、数学の問題集買って解いてみようかな。数学は、どんな形でもどんな場所でもやり続けていけるんだもんね。
高校時代からずっと、自分のやりたいことと言うのがわからなかった私には、とても刺さる本だった。 何より詩的な表現がいいし、大きな山場というものが無いものの、心に刺さり、わけも分からず泣いてしまいそうになる小説だった。 表現もストーリーの進め方もとても好みだったので、王城先生の他の小説も読んでみたい...続きを読むと思う。
好きなことを、好きの気持ちだけでどこまで続けられるのか。最大限の努力でも辿り着ける場所には限りがあるから、みんなが葛藤しながら選び続けている。 文体が特徴的で、初めは少しそっけなく冷淡な空気を感じていた。しかし後半になって一気に印象がかわった。難解な問題が解けたとき、悩みの突破口が掴めたとき、この文...続きを読む体が最高に生きる。高揚感と一気にフル回転する思考をリアルに表現している。
前作からの続きで結末を迎える本書。 数学を題材にしているものの、テーマとしては「なぜやり続けるのか」を掲げているように感じた。 様々な意見を受けながら、オリンピックが開幕している。 世界のトップアスリートの活躍を数多く見ることができ、感動を与えられている点では、開催できたことを喜ぶべきだと思う。 ト...続きを読むップアスリートには彼らなりの悩みが、自分たちには理解することができない悩みがあるのではないかと思う。 自分が人生をかけて努力してきたことに順位や記録という結果が残る。 国の代表としてやり続けていけばいくほどその先が見えなくなることがあるのではないだろうか?世界のライバルと戦ってさらに高い壁の存在に気づく。その差に驚き、唖然とし、努力自体をやめたくなるときもあるのではないだろうか? 「どうせだったら一番遠くにあるものに。」このモチベーションを持ち続けることが努力の最大のエネルギーになっていると感じた。各国の代表が、お互いのパフォーマンスを見せ合うことで、そのモチベーションをさらに保ちつづける。 スポーツは地球規模で進歩していくのかもしれない。
2冊目にしてようやく京(かなどめ)をすっと読めるようになった。 京さん、最初に出てきた時にはこの本をミステリーだと思っていたのもあって主人公と組んで活動する人だと勘違いしていたが、ある意味ずっと主人公と共にいたのか。 主人公が自分の道を見つけたのは嬉しいが、シリーズもこの巻で終わるのが寂しい。 も...続きを読むっと栢山や新開、庭瀬たちと一緒にいたかった。そう思わせられる作品に出会えて、私は幸せだ。
登場人物たちの一言一言がとても深い。そして共感できる。 全身全霊をかけてなにかに挑むということは苦しいけれど、だからこそ偉大なのだと思った。 数学好きにはたまらない青春小説。悩みながらも進み続ける人間同士の"本気"のぶつかり合いに、興奮を抑えられなかった。
気に入って何度も読み返す本の一つである青の数学の続編。 数学の世界や心情が美しく詳細に描写されていて読むとすごく引き込まれる。 また、主人公や登場人物の葛藤や挫折から再び歩み始める、スイッチが入る瞬間があるのだが、その場面を読むと私も頑張ろうと思わせてくれる勇気を与えてくれる本。 やり続けてい...続きを読むれば、いつか着く。 やり続けることは苦しい。 あれほど 向かっていたものに再び向かっていく力を失う時もある。 なぜそんなことをしているのかわからなくなる時もある。 限界 にぶつかったように前に進めなくなる時もある。 正しい方向に進んでいるかどうかわからなくなる時もある。 でも希望は目の前にあったのだ。 ただ歩き続ける。 どこまでも歩き続ける。私たちはそれができる。
青の数学2 2022.07.27 続編として読んだ。後半の短文ながら生き生きとした描写は臨場感が得られたし、読みながらドキドキできた。数学に興味が少しでもあるならばぜひ読んでほしい!
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