【感想・ネタバレ】青の数学(新潮文庫nex)のレビュー

あらすじ

雪の日に出会った女子高生は、数学オリンピックを制した天才だった。その少女、京香凜(かなどめかりん)の問いに、栢山(かやま)は困惑する。「数学って、何?」――。若き数学者が集うネット上の決闘空間「E2」。全国トップ偕成高校の数学研究会「オイラー倶楽部」。ライバルと出会い、競う中で、栢山は香凜に対する答えを探す。ひたむきな想いを、身体に燻る熱を、数学へとぶつける少年少女たちを描く青春小説。

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僕があまりにも数学が苦手だからって、まず数学に興味を持つ様にと、祖父が中学生の頃に買ってくれた本。結局、数学には全く興味を持てないまま、この小説はなんだか気に入って、何度も読み返している。

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2025年10月15日

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数学は問題が解けたときに得られる快感はとても良いが、なかなか解けずにもがき苦しむことがよくある。

この本は、中学・高校時代に数学につまずいていたときに読んでいた本。

主人公やその他の登場人物が、それぞれの信念を持って数学の問題に挑んでいく。解いている中で壁にぶち当たることもあるが、それを乗り越えていくところ。苦しさを感じてもなお、挑んでいくところに勇気づけられる本です。

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2025年06月15日

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栢山は、雪の降るある日、ひとりの女子高生に出会う。そして、彼女が発した「数学って、何?」という一言から、数学にすべてをささげる青春がはじまっていくことになる。この本を読んでいて、数学の問題を解いているときの研ぎ澄まされた感覚や、高揚感を追体験した。まるで自分もその場にいるみたいに。ごはんと寝る以外を数学に費やす合宿は、青春って感じがする。ひーひーいいながらも何かに夢中になることって、そのテンションって楽しいよね。これは数学だけじゃなくて、打ち込んでいる他のことにも言えると思う。第二巻も読みたい。

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2025年05月04日

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本の装丁とかがラノベっぽかったのであまり期待していなかったのだが、思わぬ誤算でめちゃくちゃ面白かった。
私は正直数学があまり得意な方じゃないけど、それでも読み終わった時には数学を解きたくなっていた。恋愛小説読み終わった後に恋愛したくなるのと同じ感覚。
不思議。

著者はきっと数学科卒とかなんだろうなあ…と著者紹介を見たら、なんと普通に早稲田の一文卒。
めちゃくちゃ文系。
でも逆に、その輪の外にいるからこそここまでのものが書けるのか、とへんに納得もした。
数学の魔力に取り憑かれている当事者だったら、ここまで冷静に伝わりやすく面白く、数学の計り知れなさを書けないかもしれないな、と。
シリーズもので続刊があるそうなので、それももちろん読む。

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2024年01月14日

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比喩などの表現技巧が沢山、登場人物の名前が難しくてそっちに気が取られるという印象が大きい。これらと数学というテーマとのある種の矛盾を感じたりもしながら、もっと早く読んでおけばよかったと思った。数学ができない人生(苦手だから高校序盤で諦めていた)だったから、来世では登場人物たちみたいな青春を送りたいと強く思うし、なぜかジェラシーをも感じてしまう。出てくる数学ワードや問題にほんの少しでも馴染みを感じるられるから、全くできなくても進学校で高校数学の授業を受けておいてよかったと思えた。

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2023年12月29日

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「数学」を中心につながる高校生たちの物語。幼い頃に師と交わした約束を果たし、数学の世界へと足を踏み入れ、学生生活を過ごす主人公が、様々な人と出会い、E2というインターネット上のサイトに足を踏み入れる。そこで数学とは?数学で競う意味は?などの哲学的な疑問の答えを探りながら、数学を学ぶことを朧げながら掴んでいき、物語が展開される。後半ではE2に集ったライバルたちが合宿で顔を合わせ、切磋琢磨しながら、自分たちが数学を続ける理由を見つけ、トップを目指していく。E2が数学の才能を持った者たちの集まる場であることは確かでも、彼らが解いているものは、まだ「数学」ではなく「青の数学」。数学の面白さと、数学の決闘のハラハラ感、青春小説としてのもどかしさ、色々な楽しみが詰まっていて一気に読み切れた。続編もぜひ読みたい。

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2023年08月15日

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数学に全てを賭ける少年少女の物語。完璧文系脳の私でも楽しめる、寧ろ今まで無縁だった世界に触れられて嬉しい。まるでスポーツ小説を読んでるかのように胸が熱くなる!数式分からんとかそんなの気にならんくらい小説に浸れる。

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2023年07月22日

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あまりフォーカスされない数学という分野の熱い青春の話。中高生でここまで数学世界を体現できる人たちは世界がどのように見えるのだろう。続編も読みたい。

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2025年09月21日

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高校レベルで数学が好き、でも大学はそれほどでもという人なら、楽しく読めるかと思います。著者も文学部でありながら数学が好きでないと、このような本は書けないかと思います。巻末の参考文献リストがその証。

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2025年07月17日

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パイセン本。とっても不思議な物語でした。手前味噌ですが、私は数学が苦手でしたが決して嫌いではなかったと思う。なので作中に出てくる数式などはさっぱり理解出来ませんでしたが、何故かもの凄く読みやすい。数学オリンピックに挑戦するレベルの高校生の物語。みんな平均以上に数学が出来る訳ですが、問題への取り組み方やそもそも何故数学なのか?といった部分が人それぞれで、そんな高校生たちの成長の物語。とにかくリーダビリティという観点から、私の中ではかなりの上位。そして内容も面白く大満足の読書体験でした。続きも楽しみ。

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2025年06月01日

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青の数学
2022.07.28

読書感想文として高校1年のときに読んだ。
数学をテーマとしていたが内容は青春物語という感じで、何かに一生懸命になることの素晴らしさや学生ならではのみずみずしさを感じた。自分ももっとワクワクを表に出して、青春を味わいたいと思った。

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2025年05月29日

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学オリンピックに出場するレベルの高校生たちが数学でひたすら競う青春小説。個人的に数学は算数の時点で道に迷ったままなので作中に出てる式みたいなのはさっぱりわからんけど、わからなくても差し支えなく、かつ頭の中に青春が染み渡った。ていうか、もしかしたらこれは続きがあるのか?と思って調べたらはたして「青の数学2」があった。買わないと。

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2025年05月15日

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ネタバレ

私から見たら天才的な人たちが数学に一生懸命、本気で取り組んでいる様が伝わってきて、私はその域にいないけど、やっぱ数学って美しいなぁ、と。同じ問題を見ても、人によって見えている世界は違っている、というのは、教えてる時にもすごく感じる。私が見えているように生徒にも見えているとは限らない。どう説明すればその人の世界にストンと落ちるのか、永遠の課題だ。
数学は1人でやるものである、なおかつ、1人でやってはいけない。一見矛盾しているように聞こえるが、夜の数学者に教えてもらって納得した。
タッグマッチ最終戦で、皇が一ノ瀬の十問のうちの一つに1時間で答を出した。1時間で答えられるんなら、この合宿までにどっかのタイミングで解けてたのでは?とも思ったが、この状況、栢山と庭瀬という対戦相手、これらが揃ったからこそ本気で取り組めて結果解けたのかな、と思うと、E2に決闘があることも頷ける。
参考文献を見て、買ったままになって職場の机の中に眠っている本があることを思い出し、明日から少しずつ解いてみようかな、という気にさせられた。

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2025年01月09日

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数学の青春だった!

数学ってなに?と問い続けるのが好きだし、自分なりの答えが出てきそうになった。
この先気になる。

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2024年10月13日

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突然ですが問題です。ズンチャ

5777は素数でしょうか?

※本書とは関係ありませんが、思いつきの数字が素数だと嬉しいというただの遊びです。
(答えは一番下にて)

かつて『フェルマーの最終定理』や『博士の愛した数式』によって数学の美しさや数式に取り憑かれた人生があることを自分は知りました。
式を見ただけで拒否反応を起こす自分がいうのも変ですが、数学を題材にした小説は面白いものが多いです。
本書は[バトルもの×数学×青春]という設定のためか、決闘という聞き慣れない舞台が用意されています。構成も漫画のようで、サッカー漫画『ブルーロック』を読んでいる感覚に近かったです。
そんな彼らの才能や努力、挫折を経て成長していく姿はまさに青春です。

数学はなぜ人を惹きつけるのでしょうか?
次巻が楽しみな一冊でした。

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5777は素数か!?
⇒再読記録に答えアリマス

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2023年11月26日

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2年前の新潮文庫の100冊キャンペーン中に買ってずっと積読になってましたがやっと読めました。

数学を面白がりたいと思いながらも未だに苦手意識が消えず手に取りました。

数学に魅入られてしまった少年少女達の「決闘」で数学の魅力の片隅を見れた気がしました。
公式を見ても全くなんにもわかんないけれど面白いなと思いました。

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2023年07月14日

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数学大好きで文章大嫌いな息子のために購入した本。
さりげなく机の上に置いたら読むかと期待したけど、全然読まず。
剛を濁し私が読みました。
読んでいくうちに、主人公は我が子に似てるな〜と親近感を覚え楽しく読み終えた時、息子から「読んだの?どうだった?」と。
なんだ、気になってたんじゃん笑

そんな息子の感想は「作者オリジナルの数式がなんか不気味だったなー」とのようで。
数学がわからない私は、好きなことにただただひたすらに没頭している若者たちが眩しく、青春っていいなーと思いました。

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2023年04月01日

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数学の話だけど、
そもそもなぜ学問をするのか、
高校までと、そこからの学びは何が違うのか、
他の学問に置き換えてもよいような
本質を捉えようとしている作品なのかなと思う。

ただ、数学が苦手な私としては、
あの、数学が学問の王様的な匂いが苦手〜。
ひがんでるだけだと自覚してますが。

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2023年03月18日

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数字がわかる主人公が数学に挑む話。
漫画でいくつか、数学系の本を読んだが、それよりいいね。
数学の話にはついていけないけど

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2022年11月07日

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土瓶さんの本棚から

「数学は複雑で明快」
数学と論理でできている「数学世界」というのがあるらしい

高校生栢山たちを夢中にさせる数学の世界が、私にも感じることができるならこんな熱い青春(高校生活)もいいなぁと思った(私は高校3年間は運動部だった)

「戦うことを舐めている人に勝たせるつもりはない」天才たちが繰り広げる決闘
熱くて…熱くて

数字は日々追っているのですが、数学とは離れた生活をしている私には、ちょっと錆びた脳内を使った心地よいだるさが残った作品だった

読めない名字の登場人物が多いこの作品
私の名字が出てきた時にはやっぱり嬉しかった
読みにくい名字の人のあるある、できれば間違わずに呼んでほしいけど、だいたいの雰囲気でいつも返事はしている!

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2025年11月01日

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「蜜蜂と遠雷」を思い出させる、美しい数学の世界だった。
解いている時の姿がそんな感じ。

この世界が美しいということを、数学的観点から解いている。

解方は正直難しすぎるけど、本当の数学が、答えでなく過程を重視するものであることには驚いた。

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2025年05月27日

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青すぎるけれど、数学に限らず一つのことにこれほど身を投じられるのはかっこいいと思った。詩的な文体が綺麗。

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2025年03月09日

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五科目の中で数学が一番好きだったことから、気になって読んでみました。

作者独特の言い回しに最初は少し苦戦しましたが、後半はスラスラと読み進めることができました。

ただ数学の問題を解き、競い合うのではなく、「なぜ数学をするのか」「数学とは何か」「なぜ競い合うのか」といった問いについて、主人公たちが考えを巡らせていく物語。

出でくる主人公のキャラが濃く、アニメ化したらそのキャラが一層際立って面白いだろうなと読みながら思っていました。

ゴールドバッハの予想、なんて美しいんだろう。

そして、久しぶりに数学の問題集を開いてみようか、なんて思ったりもしました。



読みながら、大学受験のとき、狭い講義室に大勢の生徒が集まり、ひとつの問題に頭をひねりながら考えたあの時間を思い出しました。

天才との実力差をまざまざと見せつけられて、悔しくて苦しかったけれど、彼らの回答が美しかったことも同時に思い出しました。

今思えば楽しかったなあ。

あの教室は「青春」と呼ぶにはあまりにも暑苦しかったから、正しくは「青夏」なのかもしれません。

やっぱり、青春には夏が似合う。

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2025年02月01日

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『風が強く吹いている』に続いて青春っぽい話が読みたくて手に取った。
数学合宿、とても楽しそう。
志を同じくするものと密度の高い時間を過ごすことは青春っぽさが強く、懐かしいような羨ましいような気持ちになる。
高校生から見た大学キャンパスって確かにキラキラしてるだろうな、自分も当時はキラキラして見えたな、という感覚も味わえた。

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2024年08月28日

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数学が好きな者が集うネット上のコミュニティ、E2(Eの2乗)。ここでは、腕自慢達が日々数学で決闘している。そこを舞台として、各々が 数学とは? 決闘とは? と自問自答しつつ難問を解いていく青春物語。

栢山という列記とした主人公がいながらも、まるで群像劇のように展開されていた。
数学に対する姿勢や矜恃が、それぞれのキャラクターごとに活き活きと描かれている部分がすごく好みだった。

登場人物が皆それぞれ全力で突き進む姿に、自分も何か没頭できるものを見つけたい・全力を尽くしたいと感じた。
特に、栢山の「何もしないで、好きなものなんて見つかるわけねえじゃん。一生見つかんねえよ」という言葉が心に残った。

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2024年08月16日

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数学は正直分からないけど、物語は面白かった。
数学をもう一度やってみようかなと思わせられた。
栢山が数学を知り、貪欲になっていく様をこれからも見続けたい。

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2024年08月10日

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とても、よかった。
算数から分からない私でも、数学は論理、って言うのはよく理解できた。
話の進み方も論理的でよかった。

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2024年07月06日

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とある数学の才能を持つ高校生が、同じ数学好きの同年代の人たちと数学で競い合う。数学で競うのはどうしてだろう、と疑問を持ちながら数学を解き続ける。
なぜ、なぜ、なぜ、が飛び交う高校生たちの苦悩も感じられた。それこそが青春なのか。

数学の内容はあまり触れず、ぼんやりとした世界観の中で人たちが自分の疑問について話してる描写が多くて推測して補う部分が多く読むのに疲れた。正直言うと、『数学が面白いと思える小説』を期待していたが、違った。学園ドラマものだと思えば面白く読めたと思う。

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2024年03月16日

Posted by ブクログ

 数学は、中世の時代から競い合うことで発展してきた歴史があり、本作は、そんな数学の問題に真剣勝負を挑む若者たちの物語です。

 主人公は高1男子・栢山。冒頭、天才女子高生・京香凜と出逢い、「数学って、何?」と問われ困惑‥。栢山は高校入学後、本格的に数学と向き合っていきますが、この問いが繰り返し通奏低音のように鳴り響き、物語を貫きます。

 栢山は、若い数学愛好家が集うネット空間「E2」や夏合宿「数学の国」で競い合い、数学をやる意味、勝負をする必要性の有無を考え続けます。そして、追求を重ねることで成長していきます。

 本文中に、数学者や数式などがたくさん出てきますが、理解できなくても何ら問題ありません。本書の肝はそこではないでしょうから‥。
 数学でなくても、野球でも、登山でも共通していること‥。そうです、「何のためにそれをするか?」という問いへの〝答えの模索〟こそが重要ですね。

 年配の読者へは、正解は見えなくても、一心不乱に直向きに取り組み、その先の景色を見ようとする純粋な気持ちを思い出させてくれます。
 若い読者へは、努力とか才能を超越した、「無の境地」を続けてチャレンジすることの、経験値の大切さを伝えている気がします。
 老若男女、数学の得手不得手に関わらず、楽しめる一冊でした。


(ここから全く余談の独り言)
 著者の王城さんは文学部出身のようですが、よくこんな物語を書けるなあ、と感心します。参考文献が数学の学術専門書の山、山、山‥(ゲッ!)
 天才女子高生・京(かなどめ)の登場場面が少なく、最初から続編を想定していたのでしょうか? 気になるところです。

 主な登場人物の名前に漢数字があって、読みも複雑なのは敢えてなんですかね? 数学だけに‥。
栢山、七加、十河、五十鈴、三枝、京(10の16乗)、一ノ瀬、九十九書房‥(笑)

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2023年12月28日

Posted by ブクログ

なかなか難しい一冊やった。
数学が出来るなんて全く分からない世界。でもカッコええな数学出来るって。

それと高校生の本て、エモくてめっちゃ良い。

京さんまだ出てこないから2あるんかな?

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2023年08月02日

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