王城夕紀のレビュー一覧

  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―
    前作ほどの衝撃は受けなかったが、1・2巻合わせた物語としての完成度は非常に高い。

    数学とは何か?、何故数学をするのか?という何度も繰り返された問いに各々が自分の答えを出す。どれも正解ではなく、不確かなものであるが、それが本人にとっての「公理」、届かずとも限りなく近づくための道標である。作中で栢山の...続きを読む
  • 青の数学
    久しぶりに衝撃を受けた作品。数学に取りつかれる高校生という特異な設定であることを除けば、青年の悩みや葛藤、友情などよくある青春小説の形であるにもかかわらず、特別な魅力を感じた。
    主人公の栢山は数字に対する特異な才能を持ちながら「欠乏感」を抱え数学と対峙している。この「欠乏感」こそが本作のキーワー...続きを読む
  • 天盆
    独特の言い回しなんで、好みが分かれる気もする。自分のイメージは石川啄木。あくまで個人の感想です。
    この言い回しから繰り出される言葉の数々がなかなかに強力で、いちいちうまい感じで出てくるもんだから、もう、ね。個人的には小勇を子供らが助けに行って暴動が起きる下りが強烈だった。映像無しでここまでやるのは相...続きを読む
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―
    子供の頃にあった全能感。
    自分の世界の狭さと、この世の世界の広さを知って、色々なことを諦めていくうちに青春って終わったんだと思う。

    「青春とは、何かを諦めるまでの季節なことだ。」
  • 青の数学
    数学のことはよくわからなかったけれど、一つの物事に熱中するさまが静かに燃える炎のよう。スポーツばかりが青春ではない。素晴らしかった。
  • 天盆
    「天盆」という名の(将棋に似た?)盤戯。幼い頃、天盆に魅せられた凡天。彼は 大好き という気持ち一つで強くなっていく。父と母、十二人の兄弟たちのことも大好きな彼は貧しいけれども幸せな家族の中にいる。父母の覚悟、兄弟の思いやりも美しい。

    強い凡天を見て思い浮かべるのは中学生でプロ棋士になった彼で...続きを読む
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物
    量子病、といういきなりどこかにワープしちゃう病気にかかった女の子を主軸に書かれてる。

    SFファンタジーなんだけど、どこか現実の現代の未来がこうなってもおかしくないなって思えるくらいには、いい意味で想像に易いファンタジーで入り込みやすかった。
    あと、細かく章が分けられてて、それが唐突なワープ感を上手...続きを読む
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物
    量子病??? そもそも"量子"って何? よくわからないままに読み進めても、面白かった。稀が出会う人たちとの会話が、語られる言葉が一つ一つ心に残る。
    ポッ ポッ ポッ ポッ ポッ
    思い出したのは ………
    百億の昼と千億の夜
    スター・レッド
    銀の三角
  • マレ・サカチのたったひとつの贈物
     本作は、『天盆』に続く王城夕紀さんの第2作だという。読み始めてすぐ感じた。『天盆』とはタイプが大きく異なる作品だ。『天盆』が明快かつ連続的な物語ならば、本作は哲学的かつ断片的な物語だ。それには理由がある。

     主人公の坂知稀(まれ)は、「量子病」という奇妙な病に冒されていた。自らの意思と関係なく、...続きを読む
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―
    青の数学の続編であり、完結編。

    青春とは何か。
    人は、何かに熱中していたとしても、自分よりも才能を持つ人に出会った時、それまでの熱中が嘘のように我に返り、続けることをやめてしまう。
    この、熱中→諦めという一連の季節こそが、青春なのだ。

    では、才能とは何か。
    それは、考え続け、やり続けられる能力で...続きを読む
  • 青の数学
    面白かった!
    青春を数学に捧げるという人は少ないかもしれない。
    でも、彼らが感じる高揚感や不安感、達成感や挫折感は、まさに青春そのものだ。

    いくつになっても青春小説を読むのはいいものだと思った。
    10年後もう一度読みたいと思う。
  • 青の数学
    清とした数学の世界。算数は好きだった。数学は途中からよく分からなくなった。でも数字は嫌いじゃない、割り切れる感は好き。そうか! 数学は割り切れなくなったから苦手になったのかもしれない。
    数学が分からなくても、一つの事にのめり込むある若者の世界として共感することはできる。
    「青の数学」 表題のイメー...続きを読む
  • 青の数学2―ユークリッド・エクスプローラー―
    栢山君が数学に取り組みながら考えること感じたことは、何かに取り組んでいる人が考えたり感じたりすることと通じていると思う。学問でもスポーツでも芸術でも何でも。
    今 自分が集中している(楽しんでいるだけかも)音楽という世界もやり続けていればいつかどこかに着くのだろうか。
  • 天盆
    天盆はその国、背景、舞台となるゲームすべてが架空のものなのに、なぜか光景が浮かんでくる物語です。
    白黒はっきりの世界観がここちよく、大好きなものに一生懸命打ち込む気持ち、大きな権力にも負けない気持ち、家族が信じあう気持ちがストレートに描かれているので、スポーツの試合を見終わったあとのようなさわやかな...続きを読む
  • 天盆
    なんだこれ!Σ( ̄□ ̄;)話にグイグイ引き込まれた!(^o^;)天盆(将棋っぽい盤戯)に夢中になり、家族愛に心が震える(;゜∇゜)あぁ誰かにオススメしたいけれど、近くにファンタジー好きがいない(T-T)
  • 天盆
    なんじゃこりゃおもしれええええええ。この家族全員が愛おしすぎて貧乳が破裂するところだよ。父上が格好悪いのに格好良過ぎてなんかもうどうしたらいいのこれ。とにかくこの一言に尽きる。
    「誰かのために戦う奴に勝てるわけがない」
  • 天盆
    「青の数学」愛読者としては
    手に取らないわけにはいかない。

    驚いた。これが…デビュー作???

    数ページ読み進めただけで、この国の人々や
    時代背景の設定、ここの登場人物の名前と
    キャラクターが、びしびし頭に入ってくる。
    ファンタジーは登場人物がやたらに多く、
    国名なども架空だから、設定そのものを
    ...続きを読む
  • 天盆
     『青の数学』シリーズの王城夕紀さんの作品である。文庫化を機に手に取ったが、この熱量は『青の数学』に匹敵するだろう。設定上の共通点は多い。数学に打ち込む栢山。本作の主人公が打ち込むのは、「天盆」という盤上遊戯。ゲームである。

     架空のゲーム「天盆」とは、将棋に近いイメージだろうか。具体的なルール説...続きを読む
  • 伊藤計劃トリビュート
    いかにも伊藤計劃トリビュートらしい中編集。
    戦争をAIから取り戻す「公正的戦闘規範」、AIが推奨される選択肢を掲示する世界「ノット・ワンダフル・ワールズ」が特に面白し、伊藤計劃らしさがある。
    分厚さもありSFはじっくり読み込んでしまうので時間がかかったが非常に面白かった。
  • 青の数学
    甘く見ていた。寝る前の読書として布団で読み始め、気付けば朝刊が届いていた。数学好きの青春物語。面白かった。