戸部淑のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「単純に言えば、妖精はたくさん集まると面白いことをおっぱじめる、ということだ。 人間以上の知性とリソースと効率と情熱を総動員してな」
ゆっくりと人口を減じ、科学技術も失われ、都市は放棄され、生活圏も縮小し、今にも消え去ろうとしている、人類。
そして、引退したヒトは、地球人類の座を彼ら「妖精さん」に明け渡した。
という、「人類は、衰退しました」。
ほのぼの終末モノと言うことで「ヨコハマ買い出し気候」かと思いましたが「ねこめ~わく」の方でした。
小さくて可愛い生き物達はヒトが大好きで、ヒトの状況はとても寂しい物ですが、悲壮感はありません。
なにしろ後を継ぐ者たちがいるのですから。と言うと、ほら一緒。
主人公は、ヒト最後の学校を卒業した「わたし」。
卒業後の進路を、妖精とヒトの仲立ちをする「調停官」に求めて故郷に戻ってきたところから始まります。
妖精さんを捕まえて名前を付けたら女神に祭り上げられたり、妖精さんが一夜にして未来都市と巨大ロボを作り上げたりする第一話と、
妖精さんが折り紙で光合成原核生物を作ったら
進化しちゃって大変…?な第二話で構成されています。
二話目のオチは、SukosiFusigiな感じでとても良かったです。
内容の薄い、ただのほのぼのかと思っていたので予想外に当たりでした。
ヒト以上の知性を持った後継種族が、ぽやんとした子供もみたいな妖精、というのも面白い。
続刊にも期待です。
「にんげんさんだー」「うおー」「まじなのです」「ちかよってもへーき?」「おこられない?」「これからどーなってしまうのかー?」「あやー」「おおきいですー」「ごぼてんすきです?」「ひえー、ひえー」「のっけてくださいー」 -
Posted by ブクログ
「こ、このスプーンです!このスプーンがわたしをこんなポータブルな体に!持ち運びのしやすい体に──っ!」
ほのぼの黄昏SF、②。
よりSF色強くなっているようです。
ドラえもんの道具的に妖精さんの不思議アイテムで大変なことになる「人間さんの、じゃくにくきょうしょく」と、
タイムリープでループでバナナでスリップな「妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ」の2本でお送りします。
タイムスリップ物は楽しい。
ネタバレを避けて感想を書けないのが残念ですが、「すぐおいしいけど、すごくとおくにとばされるばぐが」あったばーじょんのバナナで飛んだ先のジョシュサンが二重の意味で関わってきているあたり上手いな〜と。
不条理込みでなんでもアリ、な妖精さんのせいにしておけばどんな話でも出来るこのシリーズは可能性無限ですねえ。
続刊でどんなトンデモに発展してくれるのか楽しみです。 -
Posted by ブクログ
「それは、たやすいねがいです?」
人類は衰退しました、その5冊目。
待望の過去話の登場で、大増ページでお送りします。
まだ9歳の子どもだった「わたし」の、学舎での回想なお話、「妖精さんの、ひみつのおちゃかい」
と、
なぜか(もなにもないですが)世界がドット絵になってしまった「妖精さんの、いちにちいちじかん」の二本です。
ひみつのおちゃかいは、いかにも最終回って感じですが、子ども特有のさみしさが語られていてしっとり読めます。
期間も10年ほどを中編で駆け抜けるので、卒業やラストシーンでは長い時間を感じてしんみり。
今までとはかなり毛色が違いますが、このお話は好きです。
「クリケット」の小ネタも好き。
二話目で通常進行に戻ってるので安心です(?)
「不条理レベルが低いと、どうなるんでしょ?」
「しりあすになる」「すとーりーがくらくなる」「きれいごとがなくなる」「しゃれですまなくなる」「ばくはつおちでほんとにしぬ」