西成活裕のレビュー一覧
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高校の数学教師を勤め上げた1歳年長のLINE友達が
現役の頃、Tex(テフ)を使って問題を作っていたのだと言います。⋯何のことやらわかりませんが。
その彼が私に問題をだすための教材を作るから解いてほしいと言っています。なんでも「無限等比級数の和」の問題だと言うのです。⋯もう私にはミステリーです。
高校で数Ⅲまでやったのですが60年も前の話。どなたかのレビューで本書を知り、さっそく購入して(202円+送料の古本を)読んでみました。中学くらいならと。⋯ところが2次方程式すら解けません。因数分解の因数ってなんだ? それを分解するとはどういうこと? 関数や図形はまだついていけるけど、
頭の中味はごくごく不良品です。しょせんは受験用学習でした。どうしましょう。
彼は、いいLINE友だちができた。どうか頑張らせてくれと言います。⋯トホホ。
幸い彼もいろいろ忘れており、パソコンの構築からやり直すような感じですからまだまだ時間はありそうですが、いくら時間があっても私の頭の中はどう構築しようもないのです。⋯いや、手書きでやってみるようなことも言ってたなあ。彼の張り切った気持ちに冷水をかけるわけにもいかないし⋯トホホ。
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Posted by ブクログ
・数学は厳格で絶対唯一の真理の追求を求めるストイックな領域と捉えていたが、実用的な数学という観点からは、柔軟に割り切る姿勢、概算値の許容という優しい姿が垣間見えた。
・STEAM教育の重要性が高まっているが、特にM(athematics)は全ての領域の基礎に位置する分野であると感じる。それに加えて、自然科学の理解・探求の基礎には読解力、論理的思考力が前提として必要。今後は文系理系の垣根が益々低くなっていくことが想定される。
・数学の発展の要因は再現性や客観性があるところが大きい。普遍的な法則を示し、誰もが理解できる礎を築いたことで、古くは測量技術から始まり、近年のビッグデータビジネスに至る様々なテクノロジーの応用に繋がっている。
・頭の良さを「思考体力」と定義、それらを分解すると6つの力:①自己駆動力、②多段思考力、③疑い力、④対局力、⑤場合分け力、⑥ジャンプ力から構成される。数学は思考体力を身につける最適なツールと提唱。
・「分からないものは分からないと開き直ることで、どういう関係性や規則性があるかに頭を使えるようになる。」
「式を立てることは関係性を整理すること。関係性を整理することで、考えるべきことがシンプルになる。」
著書で示されたこれらの視点は、複雑化する課題のアプローチとして参考になる考え方。
・数学の問題へのアプローチを見ていると、手元にある道具を選び、応用しながら、トライアンドエラーを繰り返してクリアに向かうゲームのような世界感を想起させる。自分で解けた瞬間も快感だが、本著で示されたピタゴラスの定理や微積分の証明など、他者の華麗な解法を見ているほうが気持ち良い。解説型のゲーム実況を見ている感覚。 -
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そしてネットワーク理論にとってもう一つの重要なアイディアがその後すぐに物理学者バラバシらによって発表された。彼らは航空機やインターネットなどのネットワークを詳細に調べ、ハブという多数の接続道路を持っているものがいくつか存在していることに注目した。このようにある程度ランダムなつながりのネットワークの中にも、実は多数の接続を持つ中心的な役割のものが少数存在することもある。このようなネットワークをスケールフリーネットワークと呼んでいる。長いバイパス枝も短い枝も同じ1本と数えると、ある点から別の点まで行くのにたどる枝の合計数は、スケールフリーの場合、バイパスやハブの存在のために少ないものから多いものまでいろいろあって、ネットワークを特徴付ける代表的なスケールがないことからスケールフリーという名前がついた。
スケールフリーとは、簡単にいえば次のようなことだ。ある100人のクラスのテストの成績は全員異なっていて1点から100点まで分布していたとすると、このクラスにはいろいろな人がいて特徴づけができずスケールフリーになる。この場合、平均点は
50.5点だが、この数字にはほとんど意味
はない。また、高得点の人がハブに相当していると考えてよい。それに比べて、もし全員30点ならばそのクラスは「要努力クラス」と特徴づけられるのでスケールフリーではないし、また高得点者であるハブも存在しない。
<図3>を見るとそのネットワークの様子がわかると思うが、スケールフリーネットワークでは、多数の接続を持つハブとなる点がいくつか存在するのに対して、ランダムなネットワークでは全体としてとくに際立った点はなく、全体がランダムに結びついているだけだ。
航空路線図はこのようなスケールフリーのネットワークを形成しており、その他映画俳優の共演関係のネットワークもこのようになっていることが知られている。つまり一部の際立って有名な俳優がハブになっているのだ。これらの例の場合、一つの点から出ている接続枝の数がその点の「得点」だと思えば、テストの成績のたとえ話と直接対応して考えられる。
スケールフリーとスモールワールドはともに碁盤目状の規則的なものに比べてお互いの距離が近くなるネットワークだ。それではそのちがいは何かというと、まずスモールワールドにはハブは存在しない。そしてスモールワールドの場合は自分の周囲ともある程度強く結びついているのに対して、スケールフリーはそのような周囲との接続に関しては保証していないという点だ。したがってこの周囲との結びつきの強さという意味では、スケールフリーはランダムなネットワークに近い。最近では、自分の周囲ともちゃんと結びついて、しかもハブが存在するような両方の性質を備えたネットワーク
も見出され、その性質の研究が進められている。
スケールフリーのネットワークは、ハブの故障に対して弱いと考えられる。
そしてハブの不調にどれだけこのネットワークが耐えられるのか、などが理論的に研究されている。これはインターネットでの悪意のあるネットワーク攻撃に対する安全性を増す上でも重要な研究だ。
近い将来、渋滞学にこのネットワーク理論の結果が生かされて、新しい渋
滞解消システムが生まれてくることを大いに期待している。 -
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二次関数や図形の基礎をなんとなく思い出して、なんとなく分かった気になれた。
これは揶揄ではなく、実際著者が意図したところだと思う。
「数学って小難しくないんだよ」と言いたい著者の思いが伝わった。
AIやデータ分析を理解するレベルでなくても、なんとなく言ってることわかるようになりたい。
微積くらいまで理解したいな(できなかった)
あと、自分はいい加減だからド文系人間だと思ってたけど、目的に対して無駄な考えは一旦xと置いて排除する、とか
数学や科学の本質をもっと知れたら実は自分の考え方って理系とも親和性あるんじゃないかなと思い始めた。
子供にも薦められる良著。 -
Posted by ブクログ
いまいち分かってなかった中学数学を漸く、理解した。
数学の全体像がよくわかるし、初めて、体系的に、何を学ぶための知なのかを学ぶことで、無機的で無目的でただの記号とその操作でしかなかった数学が、意味を持ちだす。
本と、教育の本質って、こういうものにあるはずなのに、得意な者が、わかることをひけらかすことで、ちゃんと伝えたら分かることを、訳のわからんつまらない物にしてしまうのが、学校教育ですな。体育も然り、運動嫌いや数学嫌いを再生産している教師どもは反省されたい。
というところで、人のふり見て我がふりなおせだが、今回この本を読んで、とても良く数学を学びなおせた。
以下、学んだこと。
1 数学のパースペクティブ
代数とは、数と式を扱う物。中学数学の分野で言うと、二次方程式
解析とは、グラフで中学で言うと二次関数。究極は微積分とのこと。グラフとは、物事の関係性を表した式で、一定の条件の時に固定した時に与えられる値を求めるのが代数という説明はわかりやすい。二次関数の、Yが0の時のXの値を求めるのが代数、二次方程式とのこと。
幾何とは、図形のことで、行き着く先は、ベクトルとのこと。
2 思考体力
a 自己駆動力、b 多段階思考力、c 疑い力、d 大局力、e 場合分け力、f ジャンプ力(閃き力)
これらの思考体力を鍛える上で、負荷をかける方法が、数学ということ。
3 数学の使い所
式を立てるとは、再現性のあるパターンを考えること。両者の関係性を整理すること
社会課題も大概は二次関数で表せるとのこと。
時間を区切れば、だいたいは二次関数で表せるとのこと。
渋滞学の先生が言うから、間違いない
4 図形の補助線のいみ
補助線を入れることで、未知のものを既知のもので表すことになり、結果として未知のものを明らかにすることができる。
3ヶ月で学び直す数学で、説明されている数学的思考にも繋がる。
数学は、使えるし、めちゃ面白いものかも。 -
Posted by ブクログ
熱力学や電磁気学の説明が直観的で理解しやすい。
カルノーサイクルこそが蒸気機関の本質だがその根本原則はボイルシャルルの法則にある。ここから、熱エネルギーを加えればピストン運動が生まれ、その後内燃機関、発電所までつながる。
電磁気学が難しいのは、電場、電流、電圧、電荷などの沢山の似た用語が出てくること。この辺りの説明が整理されていて大変良かった。
クーロン力の考え方は力学に似てるので、物理の得意な人は電磁気学を力学っぽく解く、と言う指摘はヒントになった。
やはり物理の全ての基礎は古典力学にある。
原子核の軌道に電子が回ってるが古典力学の考え方では原子核に引き寄せられてしまう。しかし現実はそうではない。だから、電子の軌道ははっきり見えるわけではなく、雲のように曖昧で、確率的に求めざるを得ない。ここから量子力学が生まれる。
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ネタバレ 購入済み
ラジオの作り方
・物理を学ぶ目的は、この宇宙、この世界の「仕組み」を少しでも知ることにある。
人間もこの宇宙の一部であり、「仕組み」を知らなくても生きていけるが、
知っていることが増えると普段の生活が少しだけ、でも確実に面白くなる。
・身の回りの現象は「熱」「力」「波動」「電磁気」で基本的に説明がつく。
・「量子力学」「相対性理論」は難しい。私たちにとって身近な世界ではないからだ。
・単純なラジオには電池は不要だが、コンデンサとコイルは要る→
コンデンサには電気が溜まっている→コイルがないと、回路をつないだ瞬間ショートする→
シーソーのように電流の向きがコロコロ変わって、しかもその電流自体はコンデンサとコイルが自動的に生み出している→
この回路で発生しているシーソーのような振動の1秒あたりの回数がラジオ局の発信している周波数とマッチすると、
この回路にラジオ局の電波が入ってくる→この回路に特定の周波数の波が届くとこれが刺激になって、
最初は振動していなくても簡単に振動が発生し、波を受信できる。
・ラジオの周波数を調整するのはコイルとコンデンサ→
コイルを変えればある程度調整できる→コンデンサの静電容量を変えればもっと簡単→
実際にラジオを自作するなら、いろんな放送を聞きたい→
バリコン(静電容量をつまみで変えられるコンデンサ)を使う→昔のラジオのつまみはバリコンだった
あとはアンテナとイヤホンをつけるだけ→
AMを聞くならアンテナを伸ばすか、回路の一部を大変長くする→AMは波長が長いからだ→
音を聞く一番単純な方法は、回路のどこでもいいので2カ所から線を引っ張って、それを圧電素子につなげる→
圧電素子は流れた電流に比例して動く物質。水晶などが代表的→
圧電素子がイヤホンの耳のところに入っている。その動きが音波となって耳に届く。
・理由もわからずに一つひとつの知識を覚えていくのは苦痛でしかない。
しかし物理は基本的にどこかでつながっている。他の法則とも、現実社会とも。
・物理は、数学を現実世界で応用する際に、ほぼ必ず間に入るステップ。
従って数学を勉強し、物理を勉強すれば、現実の課題解決に必ず役に立つ。 -
ネタバレ 購入済み
思考体力
・数学の目的の一つは、世の中の課題を解決すること。日常の困りごとをクリアするために進化した。
・「公式を覚える」よりも、意味を理解して「論理的に考える」ことが大切。
・思考体力その1:「知りたい」「解決したい」という想い。思考のエンジン。
・思考体力その2:粘り強く考え続ける力。思考のスタミナ。
・思考体力その3:自分の判断や答えを疑う力。計算ミスなどを防ぐ。
・思考体力その4:物事全体を俯瞰して眺められる力。目的(全体像)を見渡す力。
・思考体力その5:複雑な課題で選択しがいっぱいある時に、正しく評価する力。
・思考体力その6:閃き。
・数学は「課題解決武器」「社会人として必要な思考体力(頭の良さ)を身に付けるための訓練」。
・最短ルートはゴールから逆算するといい。
料理でいえば、先に作るもの(ゴール)を教えてもらったら、作っていく行程にも見通しがつけやすい。
・xやy=わからないものを「xやy」に置き換えておく→「xやy」にはどういう関係性や規則性があるか→
「式を立てる(再現性のあるパターンを考える)」→決められた手続きに倣えば、誰でも機械的に答えが出せる。
・携帯電話の電卓アプリを立ち上げて、画面を横にすると、関数電卓になる。
・複数の要素(次数。n次)で、人工知能(ビッグデータ)は対応する。
データの要素を増やせば増やすほど、解析の精度は上がる。
・自然界は、二次関数(放物線)であふれている。
・世の中は「三角形」と「円」であふれている。
・図形の問題は、実際に描いてみた方がいい。頭の中でやろうとすると、どうしても間違いを犯してしまいやすいからだ。
・微分は「細かく分ける」ことだ。全体を眺めているだけだと気付かないことが多いが、
各作業を細かく分けていくと、その小さな単位の中では「無駄」が見えやすくなる
・積分は「細かく分けたものを、改めて積み上げて、全体に戻す」ことだ。そうやって、スタートとゴールを指定する。
・中学数学は全ての基礎であり、その応用範囲は無限である。