西成活裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
●『渋滞学』(西成活裕/新潮選書)
渋滞というのは、目の前にあれば不快だし、どっから始まるかもわかんないし、なんだか正体がわからない「ぬえ」のようなモノという認識だった。ところが、近年ではこの「ぬえ」のしっぽをつかまえているっぽいつーか、ちゃんと「学問」になってるっぽい。
具体的には、簡単なモデルをつくって、それを動かしながら検証していくと。そのモデルというのは、こんなの。
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四角い箱□の1コマに、●は1個だけ入ることができる。で、1コマ先が空いてれば移動できる。こんなふうに。
1)□□●●●□●□□●□□□
2)□□●●□●□●□□●□□
3)□□●□ -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の子供達に勉強を好きになってもらいたいので、この手の本も読むようにしている。
数学者である著者曰く、数学の場合、実生活に役に立つまでに「数学」→「物理」→「工学」→「実社会」のように何段階もかかるため、なかなか学生に面白さを伝えるのが難しいらしい。
そこでこの本では、著者が専門としている渋滞学(交通渋滞をどのように解消するかを考える学問)を通し、微分積分やセルオートマトン等の数学理論がどのように役に立つかを、具体的に紹介してくれている。
交通渋滞のような複雑にからまった事象(人間の心理も入ったこと)でも、抽象化・単純化して数学理論に乗せることで、法則が導けて解けることがあるのだというこ