あらすじ
人類が誕生して以来、国家間から男女の仲まで、「誤解」がもとでの悲喜劇は絶えることがない。それは恨み、嫉妬、断絶、争いを呼び、時には歴史を変え、芸術を生み、科学を発展させてもきた。人間とは切っても切り離せない「誤解」の、原因や種類からメカニズム、対策まで、気鋭の渋滞学者が系統立てて考察した前代未聞の書!
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Posted by ブクログ
選書なのに読みやすく面白い。
誤解ってどんなんがある?誤解って何?どうすればいいの?など一連の誤解についての記述がある。
筆者は渋滞学の専門家。筆者いわく、誤解もコミュニケーションの渋滞だそうだ。「相自時妙」
社会と誤解の章は、社会科学研究者なら当然の事柄だけど、読者にはぜひとも一読してもらいたい。
私的にはあとがきに惹かれた久しぶりの書。
Posted by ブクログ
交渉では先に提案したほうがいいらしい。情報操作がなければ噂は半々になる。偏ってるときは情報操作を疑う。相手の意図だと思うものと自分の真意が大きく違ってしまうと話がおかしくなりがち。
ディベート型のロールプレイング、共通の目的の確認が有効。
プライドや理想を3日ほど捨ててみる。人の深読みは2段階。
無駄学の代わりばんこ社会。岸良裕司相自時妙。
おめは敵だから潰すわけにいかない。
Posted by ブクログ
第2章の「誤解の理論」は当初取っ付きにくい感じだったが、読んでいくうちになんとか理解できるようになった.面白い理論だ.示唆に富む事柄が満載だが、142頁の次のフレーズが良かった.「我々は真意での合意を望むのではなく、お互いが誤解していると感じないように努力することこそ重要なのだ.」
Posted by ブクログ
力作。秀作。
誤解を学問的なものにした、ユニークな本。着目が良い。
世代間、聞き間違い。
相手の立場になる。
ある意味、誤解は防げないのを前提に行動する
と言うことかも。
自分の理想、プライドを一瞬捨てる。あきらめる。誤解されてもいいじゃないか。自分の心が決めてるだけのこと。気の持ちようだ。
Posted by ブクログ
西成先生の本は面白いですね。
ただ、『渋滞学』の方が面白かったですけど。
誤解を数式で表すのは、とても新鮮でしたし、モデルとしても納得できるものでした。
基本的な考えは、かなり使えそうなので、今後は、今回この本で目にしたモデル・数式を意識して、コミュニケーションをしてみたいと思います。
Posted by ブクログ
渋滞学の先生。
誤解「学」って何よと思ったんだが、いわゆる誤解、というものの定義を明確にして、要素、原因に分解してモデル化して、考察する。
もちろん現実には個々人の個性とかいろいろ絡んできて簡単ではないはずだが、そうか、こういうアプローチがあるのかと唸る。
例えば、異なる認識の二人がいる場あり、5割相手に寄せる温厚な人々を想定すると、議論を持ちかけた方が有利に終わったり、信じる信じないの話を人に話せば、元の信憑性に関わらず5割ずつくらいの情報になるので、どっちかが優勢な議論が伝わってくれば眉唾だと思った方が良かったり、面白い結論が出てくる。
面白い先生だ。