西成活裕のレビュー一覧

  • 無駄学(新潮選書)

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    資本主義とは何ぞや。経済成長の行き着く先は? 最終的にそこまで考えてしまう無駄学。私達は、とても深刻な問題を抱えているということを実感しました。
    工場での経験談だけでなく、実際の生活に根ざした話も多数含まれています。読んでいると、『足るを知る』という言葉を思い出しました。実生活にすぐ反映できそうな学問です。

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    2013年07月20日
  • とんでもなく面白い 仕事に役立つ数学

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    4元数が一番気に入りました。それを考えたのがハミルトンというのが、量子力学との関連性を示唆していました。私の考え違いかもしれませんが。。。2番目は固有値です。このように考えることができることを知って、とても奥が深いと感じました。

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    2013年04月12日
  • とんでもなく面白い 仕事に役立つ数学

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    かなり面白かったです。固有値、テイラー展開あたりは、随分久しぶりでしたが、使い方が分かると面白さが深く感じられます。

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    2013年04月08日
  • とんでもなく役に立つ数学

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    思った以上に素晴らしい本だった。
    数学→物理→工学→実社会という実益の流れを水の大循環に例えた一節は、「なるほど!」と感心。セルオートマトンの有用性も目からウロコだし、渋滞のモード変化を「相転移」に例える表現も秀逸。
    「数学なんて、何の役に立つの?」という学生の疑問に具体的且つ判りやすく答えている名著だと思う。

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    2013年03月31日
  • とんでもなく役に立つ数学

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    車間距離を40m以上とると渋滞は緩和される理論を提示した「渋滞学」のように、数学は身近な問題を解決するのにすごく役立っていることが、数学を理解していない人にでも分かる。こんなに理解できるなら、理系に進めば良かったと勘違いしてしまうほど(笑)

    数学を暗記科目のように解いていたけど、中の理論ってすごく魅惑的だ。ずっと数学に片思いしていると思う。粘り強く解き続けるど根性さと、直感の発想力で、数学を愛する男の子に恋してるのかも。

    でも、数学でもどうしても解けない自己言及のような「不完全性定理」や、「非線形」の問題もあり、そういうところもおもしろい。


    微分・積分の意味が分かっただけでも、かなり読

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    2013年03月29日
  • 渋滞学(新潮選書)

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    理学と工学をまたぐ学際的な研究と人材の重要性について、この頃から提唱していたのですね。

    著者は領域横断に活躍したフォン・ノイマンに憧れていたのだろうか?セルオートマトン、ゲーム理論とノイマンにちなんだ話題が多い。

    ウィーナーの『サイバネティクス』やサイモンの『Artificial』を読んでいるような感じ。

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    2015年02月10日
  • 渋滞学(新潮選書)

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    「渋滞学」なる学問があるとは知らなかったので、手に取った本。

     第一章「渋滞とは何か」は渋滞自体の説明というよりは、渋滞を説明する理論及び用語の説明が多く見られる。
     「ホースで水を撒くときに先を細めると勢い良く水が出るが、人間の場合は当てはまらない」という誰にでも想像できる例をうまく用いて、物理学に疎い人でも容易に読めるように見事に書かれている。この他にも、慣性の法則、作用=反作用の法則を用いて人と水の違いを説明したり、管の中を通る空気の流れも超音速になると管を細くすると遅く、細くしなくても外部から温めると遅くなるという事を、人間は興奮・パニックに陥ると「人の温度」が上がり流れの速度が遅く

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    2013年03月16日
  • とんでもなく役に立つ数学

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    「とんでもなく役に立つ数学」
    教科書からリアルな世界へ。わかりやすくて誰でも使える!


    本書は「数学で世界をより良くしたい」と本気で考え、実際に取り組んでいる東大教授・西成活裕が、高校生と共に、数学を使って世の中の問題を解決していこうと、アイディアを展開していく4日間の授業を収録したものです。


    例えば、「高速道路では、どのくらい車が密集すると、渋滞が起こるのか?」これは西成教授が研究されている渋滞学です。教授のもう1つの研究分野である無駄学も非常に面白いんですが、ここでは、私達にとって、馴染み深く厄介な渋滞について。


    実際の答えは「1km辺り25台、車間距離では40mが臨界密度」とな

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    2012年11月13日
  • 無駄学(新潮選書)

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    久々に内容の深い本でした。

    「渋滞学」を未だ読んでおらずに読み進めましたが、
    無駄をいかに定義するかが興味深く、日常生活にある無駄もすべて一つのルールを用いて説明されていることに感動。
    実現できるか疑問に思う部分はあるものの、考え方として面白かったです。

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    2012年06月03日
  • 渋滞学(新潮選書)

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    ネタバレ

    セルオートマトンって役に立つんだなぁと実感。

    本筋とはあまり関係ないのだが、最終章の「複雑系科学においては、複雑な対象を複雑なまま理解する、というフレーズをよく耳にするが、これを文字通りできる人は果たしているのだろうか。」に始まるくだりには、全くそのとおりだと思った。自分自身始めてこの言葉を耳にした時の違和感と、またその時考えたことと同じことを考える人は結構いるのだろうな。

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    2011年12月17日
  • 渋滞学(新潮選書)

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    身の回りにありふれて存在する「渋滞」という現象を力学的、数学的アプローチで分析する試みを紹介し、「渋滞学」という横断的な分野確立のビジョンを示しています。サグによって発生する高速での車の渋滞も順番待ちの行列も山火事の防止も数学的モデル、とくにセル・オートマトンでモデル化できるというのは目からウロコです。どんどん広がって欲しいと期待したい新しい学術分野です。

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    2011年11月12日
  • 無駄学(新潮選書)

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    私もそうでしたが「世の中、無駄なことなんて無い。いつかきっと役に立つ!」と考えている人は、読んでみると面白いかもしれません。いい意味で裏切られます。

    この本を読んでいて真っ先に思い出しのたのが、「計画停電」だ。
    この経験はいかに私たちの社会が「電気」をを過剰に使っていたか、考えさせられた。

    大量生産消費の社会は終わった。
    これからは私たちは『無駄』と、どのように付き合うべきなのか。

    本書の中では、科学者らしく『無駄』という物の定義を明らかにすることから始まり、『無駄』を3つの「無駄」「むだ」「ムダ」に分けるトヨタ生産方式の考え方を用いてムダとりの最前線を実例を用いて説明している。
    また、

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    2011年04月13日
  • 渋滞学(新潮選書)

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    渋滞学とはどんな学問かを知るには一番適した本です.
    渋滞学関係の書籍を読み始めるなら,最初に読むべき本だと思います.

    タイトルが渋滞シミュレーションでなく,渋滞学であることに注目してください.渋滞学は西成先生の構築した学問で,単なる渋滞シミュレーションでなく,あまたある「流れ」を取り扱うことができます.「流れ」には必ず渋滞が存在し,その渋滞が良い渋滞ならより渋滞させる方法を考え,悪い渋滞なら渋滞を軽減する方法を考えるということが基本精神です.実際,例としてアリの行動や脳内の神経細胞の栄養分の渋滞など様々な渋滞を扱っています.
    非常に壮大な研究だと思います.読む価値十分です.

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    2011年12月01日
  • 渋滞学(新潮選書)

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    著者と渋滞学という分野に興味があり読書。著者とは学生時代に一回お会いしたことがあるが、とてもバイタリティがある方といった印象。さて、肝心の渋滞学というところは単純な離散的な数理モデルに収まらず、本作では車、人混み、アリ、インターネットを特に多く取り上げ、生物学や粉体モデルなどのより複雑な事象の分析をも動機を与えている。一つに渋滞という現象だけをフォーカスしているのではなく、制御不能(可能)な多体モデルにおいて、科学に基づいた分析をし、より適合できるルールを生み出しているのが面白い。一見すると単純なルールの集まりが複雑な現象を生み出し、それを理解し、最適なコントロール原理を抽出するようなヒントも

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    2011年08月29日
  • 無駄学(新潮選書)

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    渋滞学を作った物理学者の本。
    この本では、無駄とは何か、ということを論じている。

    トヨタの改善から、無駄を科学するためのヒントを得ている。
    物理学者がこういうテーマを扱うと強い。
    失敗学の畑村洋太郎教授をはじめ、自分の得意な武器を持って、
    さらに幅広い興味を持っている人はやっぱり面白い。

    この本から気付いたのは、どうやって新しい学問を生み出すのか、
    というメカニズム。

    I. テーマの設定
     ? 気付き
    II. 博物学
     ? 関連する現象の収集
     ? 情報の分析
     ? 情報のフレームワークによる整理
    III. 理学
     ? パターン毎にメカニズムの解明
    IV. 工学
     ? 現実への応用 (改

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    2009年10月04日
  • 東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!

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    なぜ数学が必要なのか、というより数学が理解できると日常生活がちょっと便利になる、という身近なレベルまで落とし込んだ本。

    書かれている式や要素をノートに書きながら読み進めるとよく理解できた。あとは問題を見つけて解いていけば身につくと思う。少なくとも、手を動かさず読むだけでは身につかない(自分的には)

    微積分は全く覚えていなかった(文系なので高一で数学がなくなった)ので、今度は同じシリーズの高校数学に進もうかなと思う。いや、その前に算数をやった方がいいかな…

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    2025年11月09日
  • とんでもなく面白い 仕事に役立つ数学

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    「とんでもなく面白い」は実感するところではあるが、「仕事に役立つ」というのは少し限定的。営業職や一般事務の人にとって役立つわけではなく、機械設計など機器の設計・製造に携わる人にとっては“役立つ”というものである。数式はたくさん出てくるが、丁寧に説明しているので、数式の意味を直観的に分かるようになるのは素晴らしい。とはいえ、公式自体はある程度覚えないと、設計・製造の人にとっても、仕事に役立つまで実践活用できないのではないだろうか。

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    2025年05月19日
  • 東大の先生!文系の私に超わかりやすく算数を教えてください!

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    算数やりなおし中に出会った本。特に割合によくあるもとにする量とくらべられる量の言葉の意味がさっぱり分からずにやり過ごしてきた。この本の割合を読んで、そのモヤモヤしてる中にひかりが見えた、気がする。
    そして、子どもも、もとにする量とくらべられる量につまづいている。

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    2025年04月17日
  • 東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!

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    西成活裕さんのシリーズ、中学の数学。中学までの数学は割と得意だったから、さすがに今回は簡単だった。最後に高校数学の微分積分をさらっとかじる章が出てくるが、ここはやはり歯ごたえアリ。シリーズの高校の数学編に進むことにしよう。

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    2025年03月06日
  • 東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!

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    数学って意外と大人になってからも使えるものなんだと気付かされた。
    方程式を解くような機会こそなくとも、あらゆる問題が数学の力を 駆使すれば解決したりするかも…?

    自分の中に湧いた疑問を主観でとらえるのでは、いまいち信ぴょう性に欠ける。
    しかし、数学を用いて考えたら、数値という普遍的で論理的な答えを導き出せる。
    つまり多くの人に広く共感が得られるような話ができる。
    説得力の増す伝え方に数学はもってこい。
    お金や時間など、あらゆる場面で数に触れるからこそ、本書のような数学を用いた考え方を参考にしていきたい。

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    2024年12月17日