西成活裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
算数に挫折したしがない文系人間ですが、コンプレックスの克服はあこがれているところです。
軽妙な語り口と、ポイントを系統的にわかりやすく説明してくれているし、無機質な式や数字の羅列ではなくなぜのそうなるのかを丁寧に解説してくれている。
受験算数や数学はただの暗記だけど、本当の面白さは根本的な定理を知ることに魅力があるのだ。
受験から離れた学問としての、生活に寄り添う実践的なものとして捉える学びは面白い。
補足としての微積分とはどういうものなのか、微分は変化率で積分は変化量という定義を知ることでなぜ人類にとって有効なのか、微積分を学ぶことに意義があるのかを初めて言語化され理解できた気がする。
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ネタバレ 購入済み
AIと統計と数学
・途中で「もういいや」と諦めた瞬間に成長が止まってしまうのが、
数学や理科系を始めとする「積み上げ式」の学問の難しさだ。
一方で、教師は生徒達が中学の内容を理解している前提で授業を進めていく。これが一斉授業の限界だ。
ただ、そこで耐えて、中学、高校で習う数学のアイテムを一つひとつ習得していくと、
高校のある時点から急に視界が広がるようになる。「実用的だ」「こういうことに応用できる」と実感できるようになる。
・等差数列の和の計算の仕方は「ひっくり返して足す」ことだ。そして最後に半分にする。
・等比数列の和の計算の仕方は「かけてずらして引く」だ。
・エクセルの「E」は「エラー」ではな -
Posted by ブクログ
NHK「視点・論点」で著者を初めてみた。テーマはもちろん「渋滞学」について。
高速道路で渋滞が発生するメカニズムを、10分という短い時間で簡潔に話していて、その「渋滞学」という耳慣れない言葉と、身近さに引かれ、著者にも関心をもった。
そこで一番興味深かったのは、高速道路で渋滞しないための策が「やさしい運転をすること」だという。
つまりごく簡単に言うと、高速道路ではある一定の車間距離より間隔が短くなると、前の車両のブレーキングなどが微妙に直後の車両の運転に影響を与え、余計な減速や加速が繰り返され、それが後続へと連なることでダンゴが発生するのだという。
そこで前へ詰めるのではなく、前の車両とは余