相田裕のレビュー一覧
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本作品の魅力の一つが分かった気がします。ジメッとした雰囲気が漂ってる割に登場するキャラクターがみんな良い子なのですね。この空気で不快なキャラが出るとすぐにバランスが崩れるのかもしれません。つまり何が言いたいのかというと、一巻の良さはそのままに非常に面白かったということです。
しっかり方向性を示したのかな?一巻時点では公志朗君が野球少年として復帰するENDもありかねないと思いましたが、ガッツリ生徒会ですね。主人公の丸ちゃんとの異性としての関係性がフォーカスされて、落ち着くところに落ち着いたなという印象です。それにしても相変わらず「良い意味で」起伏の乏しい作品です。新入生歓迎マラソンという大きなイ -
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野球?恋愛?生徒会?いいえ、青春群像譚です。
『1518!』というタイトルや冒頭の野球シーン、そして生徒会入会とイマイチ何の漫画だか掴めませんでした。おまけに群像譚というから余計に混乱します。しかし、詳細な高校生活描写によって読み進めるうちに作中に入り込めるので、方向性の迷子になるということはありません。一巻だけでは魅力を発揮しきれていないように感じたので、全巻読み終わってから読み返したい一冊です。
受験に敗れた者たちの集まる学校ということもあって、青春漫画というには暗めの始まりでした。表紙の空の雲の割合がそのまま作中の空気を反映しています。同じ土俵で再び立ち上がるわけでもなく、派手やかな別の -
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完結。目標を失った野球少年が、高校生活を通して
新たな目的や笑顔を取り戻していく過程を描く物語…と
作者さんはおっしゃていますが、主人公だけでなく
それぞれのキャラクターがとても真っ直ぐに
がんばっているという姿勢がまず印象的な作品でした。
自分の「今」を一所懸命に考え、生きて、
次へとバトンを渡して巣立っていく…。
公志朗と幸はもちろんだけど、周囲を取り巻く人々が
それぞれに輝いている、清々しく羨ましい高校生活でした。
生徒会がメイン舞台だったせいか、極端に荒れた
キャラクターや展開はなかったけれど、
これが、この空気がいいんだと感じました。 -
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Posted by ブクログ
久々に全巻一気に読み返してみたので感想を。
「少女と銃」という如何にもな設定である本作だけど、ちょっと他の類似作とは一線を画していると思う。
ライトユーザーを置いてけぼりにしそうな「ヨーロッパテロの設定」や大人の男性と少女を一つのチームとして扱い銃撃戦を行う(しかも前線に立つのは少女)等派手な題材が多いが、その割に本作がやっていることは「少女の恋愛(情愛)物語」なのである。
(この手の作品に多い「ガンスミスキャッツ」のような銃火器大好き人間のこだわりが見えない点も珍しい?)
もちろん短命である少女が物語の核であるため各登場人物の物語の着地点はハッピーエンドとはならないのだが、それぞれが綺麗