相田裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
以前は対立していた者達が集って対抗するは独断行動を始める生松と菊滋か
最初の頃はシノが独自に行おうとしていた母殺しの物語が結局は化野民全体を滅するかのような形へ収束してしまうのは哀しいものが有るね…
それでも志が異なるなら、刃にて斬り伏せるしかない
真剣を用いた殺し合い。命懸けのそれは他方で春安に菊滋再戦の機会を与えてくれるもの
シノの為に戦いながら以前は勝ちを拾えなかった。だから今度こそはシノと生きる為に菊滋を討ち果たす必要がある
なら、菊滋と春安の命運を分けたものは一体何だったのか……。生への執着か主への忠信か
兎も角、春安は菊滋に勝った。でもそれは化野民のバランスを崩す行為でも有るの -
Posted by ブクログ
三千歳については、先に心が壊れたという話を聞いていた為に正気を保っていた頃の彼女の様相には少し意外性を覚えてしまったな
「弱い人」という印象が先行していたけど、家長として子供達を精一杯に守ろうとしていた人だったようで
でも三千歳に出来るのは子供を産む事だけ。しかも死産が多いし産後は生と死を彷徨う程の憔悴を見せる
そんな人が変わらずに皆を守って遣れる筈がないと一目で判るのに隗は三千歳を「強いお方」と評するんだねぇ…
その言葉を聞き、また三千歳のうわ言を聞いたシノが家族と全く異なる道を選ぶのはある意味必然だったのかもね
話を聞いた煙花がそれでも自分の進み方を変えられないというのは事態の難しさを -
無料版購入済み
設定は面白いと思うけど、1巻読んだ感じはイマイチ面白くない。
まず説明と説明的な会話が多くて、読むのが面倒と感じる。キャラクターもイマイチこれといった魅力が見えない。感情移入しにくい。なので、ただただ物語が進行している感。
この作者の別の作品が良かったので読んだけど…。2巻以降もこんな感じなんだろうか? -
Posted by ブクログ
銀座で大きな手傷を負った春安達を助けるのはまたもや人の情というのは時代背景を反映しているようで印象深い
新政府と呼ばれる薩長を始めとする連合が覇権を握ってから数年しか経っていない日本、その支配に納得して付き従う者が有れば、従っていても全てに納得していない者も居る
そういったまだら模様になった国の有様が春安やシノを助けるわけだ
一方でそのまだら模様の在り方はシノ自身にも当て嵌まる
やっと安寧の場所を手に入れた化野民の兄妹達としてはこの平穏を守りたい。それは新時代の在り方と言える。故にその状況に反旗を翻したシノは彼らにとって途轍も無い異端の存在と言えるのか
それだけにシノの傍に侍る春安はシノを孤 -
Posted by ブクログ
困難な道行きを同郷の者が救うという展開は良いね。特に新政府に敗北した会津の者達がそうやって協力するという展開は明治になってそう時が経っていないからこそ際立つ
それだけに同郷どころではなく家族に刃を向けるシノの異端さも際立ってしまうけど
「母を楽にしたい」、その為に兄を刺し最終的には母を殺す。どう考えても善い人生なんて望めない修羅道。だからこそ彼女に寄り添うと決めた春安の存在が活きてくるし、二人を助ける菖蒲達の覚悟も活きてくる
ただ、政府に弓引く状況が変わるわけではないから二人を助けようとする者に危害が及ぶ状況も発生してしまう
その象徴となったのがこの巻にて登場する鉄馬か…
最初は同郷で憧 -
Posted by ブクログ
死に場所を無くした元武士が新たな主と生き場所を見つける物語か…
だというのに主と見出した少女の目的は母殺しと自死だなんてどこかちぐはぐで、その歪さが本作の面白さになりそうな第一印象の作品
シノという少女が持つ特性は殆どヴァンパイアのようなものなんだけど、力の源流となるのはただの村人が不死者になっただけだから基本的には無力。一応、シノは剣術の心得は有るようだけど死線をくぐり抜けてきた武士を超える程ではないから、死線を生きてきた春安の助力が必要になるわけか
ただ、それはシノと対立する化野民にとっても同様。隗も秀穎を味方につけていた。これは化野民の中で異端の考えを抱いたシノが叛逆者になる構図にも -
購入済み
思ってたんと違う
身内に勧められて全巻買って読んで
二期生のペトルーシュカが加入してからは面白くなったんだけど
思ってたよりちゃんとガンアクションしないと言うか
ピノッキオ以外に対抗できる相手がいなかったと言うか
個人的には淡々と話が進みますなぁってのとやっぱりオチがどうにも・・・トリエラがこんなん望んだんかな?みたいに思う
俺には刺さらなかった -
Posted by ブクログ
>その少女からは硝煙のにおいがした
コロン臭い修道士と同じくらい最悪な組み合わせだ
ひとり全巻読み返しキャンペーン、次はガンスリンガーガール。
洗脳されてサイボーグ兵士に改造された少女たちがテロリストと戦う全15巻。
兵器として、ただのモノとして扱おうとする担当官が、結局はそのように扱いきれず、苦悩しつつ共に生きようとするドラマ。
っていうと今読むとまんまヴァイオレットエヴァーガーデンですねコレ(こっちが先)。良くあるモチーフではある。
読み終わった直後だからというのもあるけどこれも余韻が大変良い。最終回で〇年後、っていうの大好きです。もちろんそれまでの積み重ねあってのものですが。
ラ