あらすじ
水都ヴェネツィアの鐘楼を巡る社会福祉公社と五共和国派の戦い。宿敵・ジャコモ=ダンテ、そしてクローチェ兄弟とその家族の思い出を綴る第11巻。
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クローチェ事件の主犯、ジャコモ=ダンテの登場。
鐘楼突入作戦はかなり読みごたえがある。
新しい一期生義体も登場するが鐘楼突入作戦であっさり死んでしまったのがもったいない。
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ジャコモ戦とエンリカの過去話を収録した11巻。
クローチェ兄弟の憎しみの対象、ジャコモとの鐘楼戦。戦闘前のそれぞれの義体の描かれ方が上手い。
この巻で頻繁に登場するベアトリーチェは今まであまり出てこなかったので嫌な予感がしていたけれど……やっぱり死んでしまった。
ビーチェが最後に500kg弾頭を投げることができたのは担当官のベルナルドの言葉と皆に好かれているトリエラがいたからだと思う。
ビーチェは感情を持たず、「死」についても怖いという感情を持てずにいた。そんな彼女がトリエラを守るために自分の命を犠牲にして、「臆病者にはできない仕事」をした。アンジェの死とはまた違った悲しさや虚しさを感じた。
1期生は皆死んでしまう運命なのかとふと怖くなった。
エンリカの過去話は少々唐突な感じもするけれど、次巻でいよいよクローチェ事件の真実が明かされる。この作品の根幹となる事件なだけに、続きが気になる。
次巻も楽しみ。
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読みながらどんどんへこむなら読まなきゃいいのに読みたい。
逃避のようにジョゼさんこんな顔してたっけとかヒルシャーさんは本当に顔が怖いな とか思っていた。
あとリコちょうかわいい。
ジャンさんはこうなんていうか…ダメだな…好きなんですけどダメだな…。
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「あれは人の姿をまとう悪魔(ディアブロ)だ!」
いろいろ衝撃的。ジャンさんとジョゼが必死。
「どうせ死期の迫った1期生だ」とか「1期生で刺し違える」とか。
読んでて悲しくなってしまった。
トリエラの成長ぶりがすごい。普通の女の子みたい。
ベアトリーチェは最後に何を思ったんだろう。
ヘンリエッタが今後どうなってしまうのかが気になる。
クローチェ事件関係は12巻でも続くらしい。
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ここまで作風を変化させてきましたか。いや、興味深いです。
とりあえず表紙の絵のタッチに驚きましたね。
これまでは繊細な線ながら比較的キッチリとした絵柄で、塗りも基本的に写実的なものだったと思うんですが、少しラフ目な線で味のある絵柄、塗りも幻想的なものとなっていて、かなり大きく変化した印象を受けました。
いや、作中の絵柄というかコマ割含めた画風が段々変化していってるのにはもちろん気付いていましたけど、その変化の方向性として想定していたものとはやや違っていたこともあって驚きました。
これは内容的にも同様なんですが、静かに淡々と遠くから眺めるような描かれ方だったのが、かなり強く感情を乗せた描かれ方になってきているんですよね。この傾向自体はここ何巻かで感じていた内容的変化の方向性の延長なんですが、この巻で本格的に効果を上げるようになった……って言い方もなんですが、これまではその変化が本当に良いことなのか疑問にも感じていたのですが、この巻の描写レベルなら文句を付ける気が起きないです。
以前の作風(トリエラの過去エピソード辺りまででしょうか)って、残酷なメルヘンみたいなイメージでして、非常に悪趣味な設定や展開を、ある程度距離を取った視点から美しく描いてしまうといったもので、本当に綺麗にまとまってしまっているからこそかえってその設定の持つ悪趣味性が浮かび上がって切ない味わいとなる作品だったのですよね。そういう静かに毒を持った美しい作風の作品として非常に完成度高くまとまっていて大好きだったわけです。
それが段々とキャラクターの内側に寄った温度差の激しい視点で描かれるようになり、生々しい描写が増えたことで、リアルな手応えのある作品となってきたわけです。
前巻まではその変化に、上記した完成度……というか純度が下がった残念な気持ちも多かったのですが、綺麗過ぎて迫力は出しにくかった作風を変え、この悪趣味な設定の上で存分に感情を乗せて描いたらどんな境地が見えるのか……この巻で楽しみな気持ちの方が上回った感じです。
(2009/07/30 にmixi日記に書いたものを 2011/05/05 に転載)
Posted by ブクログ
既刊まで既読<1~11>
絵も3巻あたりの頃が一番好きだけど(特にジョゼさん)、何より過去編に突入してジャンさんとヘンリエッタの擬似恋愛的な関係が好きだったんだと強く思った。過去編を見てると妹が可愛すぎてそして家族の描かれ方が上手すぎて「ああヘンリエッタは代わりでしかないのか」っていう知ってたんだけどそれがより強く印象付けられてしまった。2期生が現れる前ぐらいまでが誰か死ぬんじゃないかと、次のページを捲るのが怖くて震えてた気がする。今はもう心が慣れたのかすいすい読める【カテゴリ★5→★2に↓】
↓9巻あたりまでの感想
語り切れないぐらい、いい。大好きな「大人の男×少女」なんだけど、あざとさのない「大人の男×少女」だと思う。あと少女×銃ってのもたまらん。そういう設定はさておきストーリーも素晴らしい。切ない。
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テロ派の大物が登場。使命に燃えるジャンとジョゼ。
やっぱりこういう戦闘シーンの緊張感が醍醐味だよね。
けど、唐突に現れた一期生がなんだかなぁな感じ。
どう見てもかませキャラやんけ。と読んでて思った。
「使い捨て」らしいけどね。
そしてこれまた唐突にジャンとジョゼの過去編へ。
妹が思っていたより活発、明朗で、
どう見たらヘンリエッタとかぶるのか不思議。
過去編もとより、その後の展開に期待。
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前半はジャコモ戦、後半はエンリカの話。
キャラが多いのに、全てに個性があってちゃんと「立っている」んですよね。それでも混乱しますけど、誰が誰だっけかと(笑)
後半は「ひとめ惚れです!!」に尽きるでしょう。結末が分かっているだけに「幸せになってほしい」と思うのがむなしいけど・・・
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「あれは人の姿をまとう悪魔(ディアブロ)だ!!」
今まで現れなかった一期生が初登場。
ベアトリーチェ大活躍。
ジョゼたちクローチェ兄弟の宿敵も登場し、
物語は佳境に?
Posted by ブクログ
ペトラはやはりヘンリエッタたち一期生の弔い手として登場したんでしょうね。
破滅の近さが感じられる11巻。でも思ったより冷静に読んでいられるのは、元気な頃だって彼女らは別に幸福ではなかったからかな。もともとお墓を掘り返すようにして強引にこの世に縛りつけられた死者たち。陳腐な言い方ですが、義体の死は解放ですか。
Posted by ブクログ
ヘンリエッタの記憶もあやふやになりつつある。
ジャン、ジョゼ、をはじめとする味方
VS、ジャコモ=ダンテ率いるテロリストたち。
過去の振り返りも挟みつつ、決戦に近づいてくる。