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ついに真っ向から命を奪いあう明治政府と不死の一族。煙花に圧倒されるなか、図書掛長官・鮫島の取る一手とは。元新撰組・藤田五郎と伊庭八郎も幕末の因縁を胸に刃を交える。そして生松とシノ、殺生石をめぐる闘いの行方は…?勇気あるものたちが命を賭け、護り、奪う明治浪漫譚、第6巻!!
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Posted by ブクログ
化野民を交えた剣戟は常と異なる光景となるね 人より丈夫でありながら高い技巧も併せ持つ。そんな化野民から勝ちを拾おうと思えば、それこそ前巻にて春安がやったように自らの命をなげうつような剣筋が求められる そのような剣筋は何度も放てるものではないから、一世一代の場面でしか使えない そう思うと、藤田と伊庭...続きを読むが互いの死を幻視する程の緊張感に身を浸しながら、時尾の傍に帰る為に逃げの一手を打った藤田の姿は印象深い 士であれば死を賭してでも切り合いを遣り遂げるのかもしれないけれど、既に士を辞めたのであれば命を捨てる理由など何も無い。生きる為に逃げる彼の姿は時代の移り変わりに適合した姿に思えたよ だとしたら時代とは無関係に切り合いを続けるシノと生松が剣戟の先に目指すものは何なのか それはきっと互いの矜持のぶつけ合いであり、互いの眷属から何を教えられたかを示す場となったのだろうな だから生松はもう菊滋の死を悲しんでばかりではなく、彼から受け取った剣筋を誇りさえする 似たような想いはシノにも有る。シノと生松の違いは眷属から得た剣筋を発展させた点か 自分の腕を犠牲にしてでも相手を切るという気迫。それは春安に似て、けれどそれ以上に苛烈なもの それが生松に致命傷を負わせたわけだけど、シノは死を覚悟した人間というものをまだ軽視していた気がするよ…… 己の死を理解し剣を振るう生松は羅刹のそれ。並大抵の者に止められる類ではない そのような状況に対し、所属や思惑が異なる剣客が集って対処する流れは良かったな 生松を斬り殺すのではなく、華陽を折り呪いから解き放つ それは命を懸ける死闘であっても、それぞれの矜持に叶ったもの だとしても生松の命を救うまでは至らなくて シノは肉親の死を望む形で戦いを始めた。その意味では、目にした生松の死は彼女の決意を鈍らせるものになってしまうのだろうか……?
全編戦闘シーンなせいか、各キャラの件筋を追うのが大変だった。 にしても、こうもあっさり退場者が出てしまうとは。新たな眷族を探して強い史実剣士が出てくるかと思ったのに。
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相田裕
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