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「母殺し」の宿願を果たすため、病に倒れたシノを抱えながら殺生石の刀工が住まう里を目指す春安一行。一方で明治政府は不死の一族を討ち果たす効果のある「殺生石弾」を増産すべく、図書掛を里に差し向けていた。そこへ生松の死で怒りに燃える煙花まで現れて…?不死の少女が血を流し命を燃やす明治浪漫譚、第9巻!!
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Posted by ブクログ
ひたひたと迫り来る煙花の脅威は龍生にとっても看過し難いようで これまでにも化野民は何人か登場したけれど、それぞれに考え方の違いが有るのは面白いね。煙花は家族の安泰を重視し、龍生は母の願いを重視する。そしてシノは母が言葉にできなかった想いを尊重し、百歳は幼い故に母代わりとなったシノの意思に沿おうとする...続きを読む そうした違いが化野民同士の戦いへと繋がってしまうのだろうけど、この背景にはそれぞれの違いだけでなく彼らの母である三千歳の姿勢も少し現れているような… これまで回想で描かれた三千歳って述懐者がどう見ていたかに影響され、どうにも可哀想な人という印象が強かったのだけど、龍生の回想で描かれる三千歳はむしろ強い人だね 政治に長け、一族の長として皆を良く束ねている。そのような人だから龍生は今も母の政治に従っていると判る 本作は命をどう使い、どう死に様を定めるかという点は大きなテーマ性となっているような。そのテーマ性は武士に当てはまると勝手に思っていたのだけど、まさかの刀鍛冶師も同様でしたか… 一振りの殺生石刀を作る為に何人もの鍛冶師が命を賭さねばならない。誰がどう考えても帳尻が取れていない。 それは他者が容易に刀を打ってくれと頼めるものではないね。けど、春安は頼むわけだ そこには使命として殺生石刀を欲しているというのは有るだろうけど、同じく命を賭す者として彼らにとって今が命の使い所となるだろうとの判断があるからなのだろうな…… 武士も刀鍛冶師も時代が必要としなく成りつつ有る。だからこそ今、命を賭すのだ 他方で命を賭さなくても、命に等しい誇りを賭す機会を設けたのは印象的 菖蒲は鉄砲の有利を説いたのに、刀をこれからも振るう気概を見せた。それは鍛冶師にとって嬉しい光景か。「手を入れられて光栄でごぜぇやす」という言葉には真が籠もっていたね であるならば、お礼として源が求めた家族ごっこも一種の真か。そこにはカネの願いを叶えたいというのは有るだろうけど、同時に数日以内に死んでしまう自分が出来る家族への孝行なのだろうと思えたよ…… そして、殺生石刀の作刀は本当に命懸けの所業に 最も大事な指示役だけが御衣を纏い、先手衆は命尽きた順に変わっていく。そのような行いだから見守る側も命懸けか…… なら、源の命懸けは同じく命懸けで守らねばならない。煙花はそれだけの相手 てか、強っ……。しかも、あの強さで本領と言える武器は使用していなかったのか 正直、今の煙花を止められる者なんて居ないように思えるのだけど、春安とシノはこの羅刹を本当に倒せるのか……?
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勇気あるものより散れ
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相田裕
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