立原透耶のレビュー一覧
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主要人物の一人である羅輯(ルオ・ジー)に関わる2人の女性の話し方がとても印象的。「作者のコントロールを離れ、やがて彼らの次の行動が予測不能になる。作者はただ好奇心に駆られて彼らのあとをついていき、彼らの生活の細部を除きま見たいに観察して記録する。それが名作になるのよ。」- 羅輯の元恋人である女性小説家から、小説を書いてプレゼントしてほしいとお願いされ書き始めるが羅輯の中で登場人物が自在に動き出すことに悩む。女性小説家は、作者が登場人物をコントロールするのではなく、真に才能のある小説家であれば登場人物は自由気ままに動き回り、作者はただそれを記録するだけだとするメッセージ。
「ええ。人間の表情、と -
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Posted by ブクログ
全知全能に近づいたAIは、それを生み出した人と連なるものなのか、人とは分かたれてしまった存在なのか。
人である自分としては、連なるものであってしてほしいと考えるものの、存在したリアルな人間の情報でつくられた存在ならば果たしてどう考えればよいのか…、と悩まされたのが「不死病院」でした。そのAI/生身の人間の境目の付けかたへの逡巡の描かれ方とともに、物語としての展開を一番楽しめたのがこの作品でした。
ほかでは、ショートショートに近い作品ながら、初々しいピュアな子どもと全知に近いAIのやりとりがほほえましい「乾坤と亜力」が好きです。
人が生み出しながらも「個人」では到達できない彼岸へと到達した