鬼頭莫宏のレビュー一覧
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ウシロの話は結構意外だった。というのも、非常に緻密に計算されたストーリーの結論として、著者が伝えたかったことはこれなのかと。
一見ロボット物だけど描かれているのは中学生の心情…と見せかけて、最終的には子供が操るロボットによって罪のない市井の人々が次々と死んでいくのを見せたいという、既存の勧善懲悪ロボット作品への少々趣味の悪い反抗のように思われてしまった。「それがセカイ系だよ」と言われてしまったら、何も言い返せないけど。
中学生の心情といっても、現実離れした問題を密かに抱える相当に変な連中ばかりで、正直言って感情移入は難しい。特にチズとモジの話は薄っぺらく、なんだかなあと。単純なきらいがあるにしてもマキの話が安心して読めたし、読み応えがあったのはキリエの葛藤くらいだろうか。
とまあ批判的なコメントばかり思い浮かぶが、一読に値する作品だとは思う。単純にSF作品として面白いので。
あと他の人のレビューに「中学生に読んで欲しい」という意見があるが、よくわからんなあ。中学生がこれを読んだ所で、邪気眼に目覚めることはあっても、中学生として知っておくべき何かを得られるとは到底思えないし、著者もそんなことはつゆほども考えていないと思う。少なくとも「何も知らない中学生」から随分と歳をとったおじさんはそう思うぞ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレコックピットの中に報道カメラが入り、テレビで戦闘の様子を中継するうち、パイロットへの応援メッセージが届きはじめる。
過酷な戦いを終えたアンコは、残された時間でカメラに向かってスピーチをする。
アンコのスピーチは素晴らしかった。
「でも私達は私達の立場が全体の奉仕者であるべきことを理解しているつもりです」
これはナカマがしきりに言っていたことだよね…ちゃんとここで触れてくれている。
残りの子もずいぶん少なくなってしまったな…。
次はカンジ。カンジはコミュニケーションの下手なウシロの友人だから、ここまで生きてきてくれて、ウシロやみんなを支えてきてくれてよかったな…。
父母の建築した沖天楼にこだわりを持つあまり、届かないほどの長距離から狙い撃ちされ、最終的には核爆弾なんてものも登場…ち、ちょっとスケールが大きくなりすぎて国交レベルに…というか諸々あってはならないことに…。。
関一尉をはじめ国防軍のみなさんとのやりとりには泣いた…。
ここに来て新たな事実。
ウシロは契約していなかった。
契約していなかったはずのカナが次のパイロットとして「呼ばれ」た――。
うーん、いよいよ止まらない。 -
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ネタバレ前巻に引き続きコモの話。
逃走した敵パイロットをおびき出すため、自分がパイロットだと世間に公表し囮となったコモ。おとなしそうだけど芯のしっかりした子だなあ。
続いて、子どもたちが関係していることも世間の知るところとなる。
ニュースキャスターであるアンコの父親は、自分の娘がこのロボットにかかわっていることを知り、それをテレビで報道することを決める。
アイドルになるのが夢だったアンコはキャスターの父とテレビに出ることを純粋に喜んだ。
この父親も、表面的に見ればひどいことをしていると思われるのかもしれないけれど、親としての苦渋、愛情、仕事人としての責任感がしっかり描かれているので、嫌な気分にはならない。
うーん、しかし、本当によく練られている。
報道の問題が出てきたところで、アイドル志願の女の子がパイロットになるっていう展開…。 -
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ネタバレ3巻からの続きのエピソード。
聖母のような千鶴の姉、私にはちょっと理解できないかも…
お姉ちゃん、素晴らしい人かもしれないけど、醜い部分を受け止めてくれる人が身内にいないのは、それはそれでつらい気がするなぁ。
ここにきて、誰か一人、契約していない人がいる?という新たな事実が判明。
仲間割れの様相を呈してきたぞ…。。
次のパイロットは、千鶴と同様に「特定の誰かを殺す」ことを考えていた少年。けれど誰かを殺しても自分が生き残ることはないと知って、彼は違う答えを選ぶ。これまでのパイロットと違って、清濁併せ持った感じのエピソード。
選ばれる順番というか、一人一人の選択の内容のつながりや展開が秀逸だなと感じ始めた。前の人たちの流れをふまえて次の人のエピソードがあるという感じ。一戦終えるごとに新たな事実が浮き上がるというのも次へ次へという引力になっているのかな。止まらない… -
Posted by ブクログ
ネタバレいきなりのシビアな展開。
1巻では「自分たちはヒーローに選ばれた」と思っていた子どもたちが、本当はとんでもない運命を背負わされたことを知らされる。
ゲームに関するルールが次々に明らかにされる。
・ロボットのパイロットは戦闘が終わると死ぬ。
・契約は途中でやめられない。
・負けた場合、戦わなかった場合、もしくは48時間以内に決着がつかない場合、地球は滅びる。
「勝ってこの地球を守って死ぬか、負けてこの地球を失って死ぬか」選択肢はその2つだけ。
さらに、戦闘で巻き込まれた一般人にも被害が及ぶことに子どもたちは気づく。
それを知った子どもたちが残された時間をどう生き、どう戦闘に立ち向かうか。
2巻では、家族を大事に思っている少年、売春婦の子として疎まれ友達のいない少女がパイロットになる。2人の選択には胸を打たれた。
とくにナカマのエピソードはよかったなあ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ殻都市~を読んで、鬼頭莫宏にハマリ中。カバー折り返しの乙姫のビジュアルにやられました。なんとエロチックな。
この人は生き生きとした女の子も鬱々とした女の子も うまいなあ。
と、上記は1巻を読み終わった時点の感想。以降は全12巻読み終わっての感想。いや重かった。なんか怪しげな噂は目にしていたけどなるべく見ないようにしていたがこれは重い。
1巻のハツラツとした明るい雰囲気も、後で落とすための伏線なのか?
全部読むのは相当覚悟が必要な漫画だなあ。これから読もうという人は精神的にダメージを負う覚悟をして、ネットのネタバレ情報は一切見ないで、できれば読み終わった次の日はお休みで回復をはかれる時間がある時に読んでください。
各巻ごとにレビューしようと思っていたけど、ちょっと時間をおいて読み直さないと考えがまとまらない。
エルフェンリートのマイナス符号側の解、あるいは主人公を反転させたマーズ、というのが現時点の感想。