一田和樹のレビュー一覧
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クレジットカードの不正利用もネットでのなりすましも、現実にも起こっていることで、その手口にぞくっとしました。
これはフィクションだけど、実際に被害に遭う可能性もあるわけで。
技術さえあれば、こんな簡単に個人情報って集められてしまうのかと。
天才ハッカーが作ったハッカー集団。
実在したら確かに正義の味方に見えるかも。
犯罪だけど、悪い奴をこらしめるって、正義に見えますもんね。
犯罪だと知りながらハッキングを続ける彼ら。
彼らに心酔する学生たち。
ハッカーを捕まえたい警察。
ミスリードされて、終盤でかなり混乱して、また前の方を読み直して、やっと理解できました。
先入観って怖い。
ハラダのラス -
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「てのひら怪談」よりもさらにミニマムな「ゆびさき怪談」。140文字以内という制約があるけれど、それでも、というかだからこそ描き出されるさまざまな恐怖が魅力的です。描かれない部分も多いけれど、その分想像力が恐怖を増幅させることも。
怖いと思ったのは織守きょうや「首がない」「橋姫」、澤村伊智「地獄」「ファミレス」、堀井拓馬「ネタバレイヤー」などなど。岩城裕明「ヒールはやめて」はなんだか可愛くて和みました。矢部嵩の作品はどれも不気味で素敵。そして白井智之「白塗りの悪魔」「川辺の砂」って……不可思議なホラーとしても読めますが。ミステリファンにはいろいろ気づけて楽しい作品では。 -
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フェイクニュースと聞くとトランプ大統領のTwitterを想起し、嘘の情報と捉えていた。
本書を読み、ガラリと変わった。
フェイクニュースはネット世論捜査の戦場であり、安保や政治を揺るがす影響力がある。
戦略として行われている諸外国の事例を挙げ、日本に警笛を鳴らしている。
グローバル化、ボットやサイボーグの存在、メディアの崩壊などの要因により、日本にもフェイクニュースは溢れている。しかし、フェイクニュースをウォッチする組織も法律もないことで、野放しになっている。
ガラパゴスである故の平和ボケ、単一民族ゆえに人権が軽んじられていること、自分ごととして捉えられない国民性の所以であろう。
誰もが -
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80歳を過ぎたおばあちゃんがセキュリティ・コンサルタントとして走査するお話
違法な手段を使ってでも相手を緩やかに脅しつつ追い詰めていく吹鳴寺籐子さん
事件を表沙汰にしたくない企業とかの事情とかもあってまるでダークヒーローのように感じる面もある
キャラとして面白いし、推測されるバックグラウンドとしてもそんなに無理はない
そしてセキュリティの専門家が書いてるだけあって、IT関連の描写に大きなツッコミを入れずに読める
フィクションで描かれるIT系の描写ってホントに酷い時あるものなぁ
最近で言うなら、ドラマの◯沢直樹とかね(笑)
しかしまぁ知識のない人にとっては若干のハードルの高さもあるかもね
ル -
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著者初読みです。
タイトルと表紙イラストに軽い抵抗があってなかなか手を出せずにいたのですが(ごめんなさい!)、期待値よりもずっと上のおもしろさでした。
ネット情報恐ろしいって印象と、でも怖すぎず興味を持続できる程度に書いてくれていることで、(ハッキングなんて全然分かってないけど)無理なく読み進められました。
というか犯罪メインではなく、全体に暗くない&テンポ良いストーリー。幾つか腑に落ちない点は残るものの、総じて好印象(^^)
いつか記録を見返した時のために追記。
今現在、新型コロナで大混乱中の日本。テレワークも推奨されていますが、知識不足なのかセキュリティ面は大丈夫なのかな?とちょっぴ -
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ネタバレ【258冊目】犯罪の事前捜査が必要となり、可能となった時代という分析から入る。ここからして、日頃から薄々考えていたことと符号して興味深い。
●必要性…テロやサイバー攻撃等はいったん被害が発生すると(生命・身体・財産への、及び公の秩序や民主主義という価値への)被害が甚大であることから、犯罪を事後的に捜査するのではなく、事前に予防することが必要かつ重要な時代となってきた。
●可能性…犯罪者がICTの発展により地理的・物理的制約を超えるように、捜査機関側にもそれが可能となり、犯罪の芽を摘むことが可能な時代となった。
また、上記2点のイントロダクションで筆者は本書を貫く重要な指摘をしている。すなわ -
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ハイブリッド戦という戦争の概念を元に、世界に蔓延するネットによる世論操作の実態を解説している。
ハイブリッド戦とは、軍事行動だけでなく、経済、政治、文化など国家のあらゆるものを兵器として、相手国を支配して操る戦争の形態のこと。本書によると、国家間の「戦争」は、かつての軍事行動をともなうものから、このハイブリッド戦に移行したとされる。ハイブリッド戦は宣戦布告もなく平時から行われている。その中でも重要な位置を占めているのは、ネットによる世論操作であるという。下手すると陰謀論だと思われかねないこれらの事を、本書は実例を挙げながら、手ぎわよく整理して解説してくれる。
個人的には「第4章 アジアに拡