一田和樹のレビュー一覧

  • 犯罪「事前」捜査 知られざる米国警察当局の技術

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    【変化しているのは法執行機関なのではなく社会全体であって、それに対応するために法執行機関も変化していると考えるべきなのだろう。その答えのひとつが事前捜査だ】(文中より引用)

    米FBIが隠密に取り入れてきた犯罪「事前」捜査の手法。最新テクノロジーも駆使した方法から浮かび上がってきたのは、プライバシーとセキュリティ、法執行と諜報といった論点を含む、複雑な変化であった。著者は、サイバー関係の小説も多数世に送り出している一田和樹と翻訳家の江添佳代子。

    なんとも渋いテーマなのですが、犯罪捜査手法・議論の最先端を知る上で大変参考になる作品。アメリカの事例を参考としつつ、日本における取組・議論にも触れて

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    2023年09月29日
  • 御社のデータが流出しています 吹鳴寺籘子のセキュリティチェック

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    何と82才の可愛いお婆ちゃん、吹鳴寺 籐子。
    職業は、サイバーセキュリティコンサルタント。
    それも、超が付く一流の技術屋さん。

    見た目と中身のギャップが良いですね。
    最初は、クライアントの殆どが、籐子さんを甘く見ていますが、結果は言わんや...
    籐子さんと鈴木さんの息の合ったコンビも、良いですね。

    ・フェイク・タイム
    ・見えすいた罠
    ・キャッチボール効果
    ・パスワードの身代金
    の4篇

    どれも面白いですが、特に、『見えすいた罠』では、ハラハラドキドキの連続です。

    籐子と犯人が、パソコンのチャットで会話をしていますが、絶対分からないはずの居場所を当てられ、犯人が焦って逃げようと、後ろを振り

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    2022年02月20日
  • 御社のデータが流出しています 吹鳴寺籘子のセキュリティチェック

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    人間の脆弱な部分への向き合い方を考えさせられた。傘寿を過ぎてもなお依頼がやってくるセキュリティコンサルタントが、大胆に問題を解明していくところに胸が躍った。

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    2020年08月29日
  • 天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

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    ハッカー安部響子と五分間の相棒

    描写がとても気に入っていて、読み進めるのが勿体ないなぁ~と思って途中で止めています。休みの日に一気に読もうとおもいます~。

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    2019年11月15日
  • サイバーミステリ宣言!

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    サイバーミステリというジャンルを一冊丸ごと語り尽くした評論本。評論という体裁ではあるものの、サイバーミステリという単語に馴染みのない人間を想定して描かれているため、非常に分かりやすく、かつ興味を抱かせる内容となっている。特にSNSを一度でも使ったことの有る人間なら分かるであろうセキュリティの問題や、ネットで醸成される空気感や個の埋没化などは非常に共感を覚える部分であろう。当然、評論としても非常に面白く、サイバーミステリと従来のミステリで変化した部分や、サイバー空間におけるミステリの拡張性などの部分は興味深い内容になっている。特に、データ同定問題における、従来のミステリに比べて物的証拠の正誤を確

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    2019年05月28日
  • 犯罪「事前」捜査 知られざる米国警察当局の技術

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    本書ではタイトルの通り、 犯罪が起こる「前」にどんな「捜査」が行われているのかを著した本。

    今や誰もがと言っていいほど携帯電話等を持ち、 メール以外にSNSなどが連絡手段として使われている。
    一般的なインターネットの他、ダークウェブといった世界もある。
    そこから犯罪の予兆等を発見するためにどんなことが行われているのか。

    当然のことながら、捜査手法など積極的にオープンにはされない。
    著者はあらゆる資料の断片をつなぎ合わせ、 本書を作り上げたと想像する。
    その努力に敬意を表するのみである。

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    2017年08月18日
  • 女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02ミリの冒険

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    "安部響子"の前作も面白かったのですが、やはりハッキングにとても興味を持てる作品です。しかし、やはりネットに対する意識を見直せる作品です。

    沙穂梨の独特なキャラや沙穂梨を取り巻く友情や恋愛関係もドキドキします!作品の中にしっかり肇と響子さんが出て来て読み応えがあります!

    世の中のリアルが分かる、面白い本です!

    この本を読んでから、ニュースに「サイバー攻撃」と書かれているのを見ると反射的にラスクを思い浮かべながら記事を読むようになりました(*^▽^*)

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    2017年05月13日
  • 天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

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    サイバー系の脚本を書かせたらこの一田氏に勝るものは居ないと思った。
    同著者の作品は「もしも遠隔操作で家族が犯罪者に者建てられたら」「サイバーテロ漂流少女」「オーブンレンジは振り向かない」を読んだが、どの作品も甲乙つけづらい面白さがある。どれもサイバー系物語だが本作はまた毛色が異なっていた。

    プラトニックな甘酸っぱい恋愛物語にもなっているが、メインのサイバー攻撃の描写もきちんと描かれている。

    章や段落によっての、一人称や三人称を上手く使い分けることによって、ラストシーンの怒涛の展開に読者は騙される。小説ならではの手法だと思った。プロローグとの対比も面白い。
    二人の高校生が最後まで本編に絡んで

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    2015年08月07日
  • 天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

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    文句なく面白かった。ハッカー達の視点からサイバー犯罪の顛末を描く物語なのだが、作者の豊富な知識に裏打ちされた犯行シーンは読み応えがある。ツイッターを利用した広報作戦など、現代ならではのリアリティがある描写もあいまって、読者をみるみる引き込んでいく。
    後半には一転、ハッカー達は追われる立場となり、ひょっとするとあり得るのではないかと思えるようなサイバー捜査の手が主人公たちに迫り、息もつかせぬ展開からラストへとなだれ込んでいく。
    しかしながら、この物語がただのハッカーの犯罪小説になっていないのは、主人公とヒロインの奇妙な関係性のおかげだろう。
    天才ハッカーでありながら、他人と五分間も会話ができない

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    2015年04月15日
  • 天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

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    情報系の人なら読んでクスリとなったり、そんな事件もあったな、あるのかとなる一冊です。この手の本は、例えば野球漫画で半年の練習で甲子園に行けたりだとか現実とかけ離れていることが多いですが、この本は事実と現実に基づいていて面白い反面、こんなことが本当に起きていたらと考えると怖くも感じました。国、政府、警察、権力者が何をしているか、裏では何が起きているのか、表面上しか見ていない私たちはもっと知る必要があるのではという疑問も沸きました。
    また、ネットを自分たちがいかに危ない使い方をしているのかということを思い知らされました。今はTwitter・Facebook・LINEと様々なところに個人情報をあげて

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    2015年04月09日
  • 天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

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    アノニマスがISILに宣戦布告!
    興奮してこの本を読みました~
    恋愛小説でした~
    でもハッキングの部分もたのし~

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    2015年02月15日
  • キリストゲーム CIT内閣官房サイバーインテリジェンスチーム

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    サイバーセキュリティーといえば、何か小難しい用語が並びそうなイメージがありますが、この作品は小難しい用語は少なめなストーリー展開となっています。
    基本的にはフィクションですが、前作同様に「現実に起こりえる」かもしれないことが随所にちりばめられています。
    その手の業界に身をおいている方ならば、思わずニヤリとする場面も多々(笑)
    そうでない方も、スピード感のある展開で最後まで楽しんでいただける一冊です。

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    2012年04月23日
  • 檻の中の少女

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    ネタバレ

    コンピュータサイトと昨今の自殺数などの社会問題をテーマにした物語。

    話の最後で犯人の恐ろしい背景が語られ、空気ががらっと変わった。

    作者の年齢によるのか安心の文章とストーリー展開。

    難があるとすれば、いきなり時間すっとばすとこがあったところ。詳細に書けばダレる可能性が大いにあるため、とばすのは十分にわかるが、そこは登場人物の描写を濃くするつもりで書けば、ダレも防ぎつつ、違和感も感じることがなかったのではないかな。

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    2011年07月02日
  • 御社のデータが流出しています 吹鳴寺籘子のセキュリティチェック

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    表紙のイラスト、本文の描写と違うくない?
    ふくよかとぽっちゃりらしいじゃない、なんでスレンダーなのか…
    目も細いって書いてあるのに…
    傘寿を超えてあの知識、物語物語…
    テクニカルなお話というよりは、人間のお話。

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    2024年09月22日
  • 絶望トレジャー

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    前3作はサイバーセキュリティ初心者でも大丈夫な感じではあったのだが、今回はちょっと厳しいだろうなというのが率直な感想。
    逆に専門にしてる人には結構面白いんじゃないだろうか。

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    2024年06月28日
  • 天才ハッカー安部響子と2,048人の犯罪者たち

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    シリーズ、第三弾。
    あの天才ハッカー、安部 響子が生まれるまで。

    過去と現在を繋ぐ糸が、少しずつ解かれて行く。
    しかし、その裏には?

    難解な技術用語もいろいろ出てきますが、何とかついて行けました(笑)。
    青春サイバーサスペンスとのこと、他の作品も読みたいと思います。

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    2023年06月24日
  • ネット世論操作とデジタル影響工作 「見えざる手」を可視化する

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    虚偽の情報はもっと増える
    テクノロジーで検知するのと、コンテンツは削除することが必要。

    世界の3極化 ってのだと、人口比では、きれいに3分割されるってのが、興味深い。
    西側諸国で36%
    中立のインド、ブラジル、南アフリカ等で32%
    支持側の中国、イランで32%

    一般的なことみたいですね。

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    2023年04月17日
  • 天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

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    天才ハッカー安部響子を追い詰める吉沢。しかし、いつもその追手を気持ちいいほど出し抜く、とても爽快な物語でした。

    響子さんは一体どこまで先を読んでいるのか。その遠大さがとても楽しい。

    同時に響子と肇の恋愛模様がなんとも言えず微笑ましい。ハッキングに関しては天才の響子が恋愛に関しては中学生レベルだというこのギャップが可愛らしい。
    私の大好きな書評家の大矢博子さんの解説にも書いてあったとおり、2人が手を握るところが2人の恋愛の最大の盛り上りになるぐらい純愛です。

    この2つの面の展開が、次へ次へと読みたくなる本でした。

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    2022年05月01日
  • 天才ハッカー安部響子と2,048人の犯罪者たち

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    個人情報がこんなに漏れているなんて。。。

    シリーズ3作目と知らずに読んでしまったけど、とても面白い本でした。
    安部響子が安部響子となる過程や出逢いと別れが描かれており、この本から読み始めてももちろん面白いし、シリーズ3作目として読んでいたらさらに面白いだろうなと思う。

    それにしても怖い話だった。

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    2022年04月13日
  • 天才ハッカー安部響子と五分間の相棒

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    クレジットカードの不正利用もネットでのなりすましも、現実にも起こっていることで、その手口にぞくっとしました。
    これはフィクションだけど、実際に被害に遭う可能性もあるわけで。
    技術さえあれば、こんな簡単に個人情報って集められてしまうのかと。

    天才ハッカーが作ったハッカー集団。
    実在したら確かに正義の味方に見えるかも。
    犯罪だけど、悪い奴をこらしめるって、正義に見えますもんね。

    犯罪だと知りながらハッキングを続ける彼ら。
    彼らに心酔する学生たち。
    ハッカーを捕まえたい警察。
    ミスリードされて、終盤でかなり混乱して、また前の方を読み直して、やっと理解できました。
    先入観って怖い。

    ハラダのラス

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    2021年09月06日