中村妙子のレビュー一覧
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約100年前の児童書である。
最近の児童書やYAは社会を反映して、離婚や虐待や貧困や発達障害、LGBTQなどが描かれることが多いが、昔の児童書ってこうだったなあ、と思う。
ひねくれた子どもだったのでアニメの『ポリアンナ物語』が嫌いで、そのせいでこの作者にも興味がなかったのだが、いやいや、なかなか良かった。
主人公のデイヴィッドは無垢な少年である。
ハイジやセドリック(『小公子』)もこういうキャラだった。所謂大人が評価するお利口な子どもではなく、本当に邪気がなく、天衣無縫で、やさしく、明るい。こんな子どもは本当はいないのである。いないのではあるが、いたらきっとこんな風に世界は良くなるな、と思わ -
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久しぶりに古典ミステリーが読みたくなり「アガサ・クリスティ」の短篇集『黄色いアイリス』を読みました。
「クリスティ」作品は一昨年前の6月に読んだ『鏡は横にひび割れて』以来なので約1年半振りですね。
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四年前に死んだ妻の追憶のための晩餐会に出席してほしい―
ある富豪から奇妙な依頼を受けた「ポアロ」が赴いた場所では、昔とまったく同じ状況が繰り返され、テーブルには依頼人の義妹の死体が…
表題作を始め、「ポアロ」もの五篇、「パーカー・パイン」もの二篇、「マープル」もの一篇、幻想小説一篇を収録する珠玉の短篇集。
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購入済み
身につまされるというかなんと…
ミステリーではないので
そういう面白さはありません。
一人の女性の人生が描かれていて
さもありなん、という展開をみせます。
若いころに読んだら、たいして印象に残らないような話かもしれませんが
年いってから読むと、身につまされるというかなんというか
私にとっては、面白いとか面白くないとかでは評価できませんでした。 -
購入済み
面白かった
怖いねぇ、マープルさん。
何もかも見透かされてるような気分になる。
なにしろ証拠もなにも関係ないんだから。
それでいて、確かにそうだよねと思わずにいられない。 -
購入済み
面白かった
ミステリーではないです。
クリスティの別名義の作品です。
みんな幸福をつかむチャンスはあったはずなのにね。
でもそうはしなかった。
望んで不幸になっているようにも見えるし。
まあ幸せなんて本人の思い込みなわけで
他人がとやかく言うものではないけれど。
ほんとうの幸いってあるのかな。 -
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これは私の人生。
母の死と夫の裏切りに心を閉ざすシーリアは、失踪事件を起こした著者の姿だと言われる。穏やかな婚約者を捨てて選んだダーモット。すれ違うシーリアとダーモット、産まれた娘はダーモットの性質を引き継いだ。孤独なシーリアが語る腕のない男の意味とは。
ぎくりとする場面も多く、読むのしんどいこともあった。内気、自意識、夢想、色々なところに自分と重なるところを見つけた。シーリアの不安を我が事のように感じた。
痛快な祖母グラニー。よき理解者の母ミリアム。自分ではなくダーモットの性質を受け継いだからこそ助けになる娘ジュディー。四世代に渡る女性の生き方を描いた作品とも読める。
シーリアが指摘 -
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凄まじいある愛の形。
鉄管工の父を持つ保守党候補者ゲイブリエル、由緒ある貴族の末裔のイザベル。男と女、どこでどう惹かれるのか。肉体、精神、顔、声、それらが相まって関係は始まる。クリスティがここまで凄い恋愛観を持っていたとは。
時は第二次世界大戦、ドイツが降伏した後、日本が降伏するまでの間に始まった。一組の愛の物語の背景に、戦争、貴族社会の変容、イギリス社会の階級意識、政治へのひとつの考え、などを配する。親父が鉄管工だという労働者階級出身だが保守党候補者ゲイブリエル。政治家になるのは金のためと割り切っておりしょせん政治はそれだけのもの、庶民に小さな希望を持たせればいいと言う。が、金で貴族の称号 -
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主人公シーリアの幼い時から結婚、離婚に至る経緯が書いてある。シーリアが自殺しそうな所に遭遇した若い肖像画家メアリーがその時シーリアから聞いたシーリアの話を活字にまとめた、という体裁をとっている。おだやかな性格の婚約者を振り、積極的で現実的なダーモットと結婚。夢見がちなシーリアと現実的なダーモット、読み終わるとそのずれが痛々しくこちらの心に沈着する。
離婚に至る夫婦とそうでない夫婦、どこでどう作用するのか、ひとつのケースを見せつけられる。前作「愛の旋律」の5人にもそれぞれクリスティの片鱗を見出したが、あちらは男女の大きなうねりが大河の流れのようにフィクションとして迫ってくる。が、こちらはクリス -
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おもしろい。一気に読んでしまった。ミステリーではないが、5人の若い男女の織りなす愛の物語と、作曲に憑かれた男の創造意欲、そして第一次世界大戦をはさむ非常時に翻弄される運命が二転三転する様はまるでミステリーのようだ。
イギリスの何代も続くお屋敷に生まれたヴァーノン・ディア、従妹のジョー、隣に越してきたユダヤ人少年セバスチャン、そしてヴァーノンの幼友達ネル、オペラ歌手ジェーン。ヴァーノンとセバスチャンはケンブリッジ卒業後すぐに第一次世界大戦に召集なので、おそらくクリスティと同年代の設定。主人公ヴァーノンの音楽への創造意欲、友人セバスチャンの商売、奔放な愛に生きるジョー、男の経済力に頼るネル、声楽