中村妙子のレビュー一覧

  • 春にして君を離れ

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    流石過ぎる……。はっきりとした黒と白じゃなくて辛いけれども続いていく感じ、本人もうっすら自覚しているその空気感がリアルで引き込まれた。ミステリーではないけどとんでもない

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    2026年06月27日
  • 春にして君を離れ

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    どこに着地するんだろうと思いながら読み進めました。結末がわからないハラハラドキドキ感を味わわせ、ページを捲る手が止められなくなるよう仕向ける構成は、まさにミステリーの女王の為せる技という感じでした。
    そこに着地するのか...!という結末も含めて満足度が高いです。
    現実と折り合いがつかず、心の持って行き場がないときに読んだので、ストレス発散にもなりました。
    他山の石とするところもありますし、「自分を省みればより良い人間になれる!」みたいなシンプルなメッセージじゃないところが心地よく、読んでよかったなと思いました。
    他の方の感想で、子育て終わった後に読んだら一段と面白かったというお言葉があったので

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    2026年06月25日
  • 春にして君を離れ

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    苦しかった。
    私とは違う、とは思いつつ、母親として日々3人の子どもを育てている身としては身につまされる思い。
    子どもを育てていかないと、生活していかないと、将来を考えないと、という思いが痛いほどわかる。
    ジョーンに対して、旦那があまりにも不誠実だ。ジョーンだって独りよがりなところがあるけれど、それに対し子どもたちとコソコソ共通の敵みたいにして陰口を叩くところ、浮気不倫はもってのほか。
    「病めるときも健やかなるときも」と結婚式で誓ったのに。
    とある夫婦愛の物語を読んだばかりで大号泣したばかりで、寒暖差に風邪引きそうです。
    自分を見つめ直すことって本当に難しいし、そのうえ自分を変えることって本当に

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    2026年06月20日
  • 春にして君を離れ

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    原題は「absent in the spring」。
    邦訳の「春にして君を離れ」の文字通り、主人公は砂漠の中で一人物思いにふけて過去の自分を見つめ直すわけだが、「一度枯れ落ちて生まれ変わる(季節である春)チャンスを失う」主人公が赤裸々と描かれて残酷に感じる。
    主人公は、単なる幻想に過ぎない幸せ(春)の中で、ただ独りよがりで孤独であったのだ。
    同じくシェークスピアから引用された「汝がとこしえの夏はうつろわず」にあるように、人の美しさは永遠に続くと唄うシェークスピアへの、人の本性はこれほど内省しても変わらないというアガサ・クリスティの皮肉を感じる。

    夫のロドニーがクソだという人も多いが、僕は同情

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    2026年06月17日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    読み始めから主人公ジェーンが嫌いすぎた。傲慢さとか粗っぽさとかイキりを感じて。
    夫のロドニーには全く嫌悪感がなかった。優秀で、真面目に仕事をし、子どもたちのことを想い、自分の人生を捧げていて。
    夫は妻に向き合っていない、逃げている、という指摘に対して、家族を養うという社会的な責任を果たしているのに何を責められることがあるんだと思ってしまった。
    私自身が、自分だけのために働いている人間なので、「ロドニーは妻に対して不誠実だ」という論調に嫌な気持ちになったのかも。

    最後、ジェーンが変われず今まで通りの自分でいるための言葉を吐いた時、自分の慣れた土地に帰ったからだなと思った。あのまま砂漠でロドニー

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    2026年06月08日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    翻訳文で読みづらかったけど、内容が恐ろしく、刺さったので星5。
    せっかく自分の過ちに気づいたのに、結局変わることができなかったジョーン。人が心から変わることの難しさがよく分かった。自分の過ちに気づきかけても、最後には自分に甘えて気のせいだったかもってなってしまう。それが理解できてしまうのは自分も同じ経験があるから。
    解説で気付かされたけど、ジョーンをそのままにしておいた、夫ロドリーにも責任がある。
    周りに対して鈍感、自分の過ちに気づかないことの幸せさ。

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    2026年06月03日
  • 春にして君を離れ

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    アガサ・クリスティ、こんな小説も書くのですね。
    どうか、どうか、ジョージに救いを、と読みながら切に願うのは、自分が「ジョージ」だからなのだろうか…。
    ずっとドキドキしながら読み進んだ。

    こんな小説の書き方あるのか…という驚きと展開の面白さ、謎解きのスリルに、読み始めたら止まらなかった。

    こんな自分への気づきも確かにある。自分が自分の謎を解いていくミステリー。

    そして、謎解きだけで終わらないラスト。
    恐るべしアガサ・クリスティ。
    人間観察の鋭さに脱帽。まともに読んでないクリスティのミステリー群を読み直したいとも思う。

    あー、すごい小説ってまだまだたくさんあるのですね!

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    2026年06月02日
  • 未完の肖像

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    メアリ・ウェストマコット名義で出版された作品。
    メアリ・ウェストマコット名義で書かれた作品はクリスティの内面を反映しているように思う

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    2026年06月02日
  • 愛の旋律

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    クリスティが別名義メアリ・ウェストマコットの名前で発表した最初の長編作品
    ミステリ小説ではないので注意
    邦題の愛の旋律も良いが、原題のGiant’s Bread(巨人の糧)の方が作品を表していれる
    個人的に印象に残った登場人物はネル(エリナー)・ヴェリカーだ
    他の女性陣のジョーやジェーンが新時代の20世紀的な女性だとすると、彼女は19世紀的な女性なんだと思う


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    2026年05月31日
  • 春にして君を離れ

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    面白かった。

    序盤からの違和感がどんどん積み重なっていって、主人公のヤバさがじわじわ伝わってくるところが静かだけどスリリングでした。

    読みながら何度も主人公夫妻につっこんでて、翻弄されっぱなしでした。

    ラストも含めて、主人公に対してものすごく冷たい書き方をしているのが、ミステリー作家だから容赦ないなと思いました。

    1944年の作品で戦時中にこういう作品が発表されていたということに驚く。

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    2026年05月24日
  • 春にして君を離れ

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    主人公から見える世界の移り変わり、どんどん明らかになっていく新事実がすごく面白かった。続きが気になってどんどん読み進めた。
    帰路イギリスが近づくにつれだんだん元の主人公に戻っていく様子もひしひしと伝わってきた。
    結末の主人公の選択は少し残念だったけど、自分探しの旅⭐︎反省して家族にも謝って許してもらえてハッピーエンド⭐︎というのも拍子抜けなのでこの結末が物語としては一番余韻があって好きだと思った。

    以下雑メモ
    ・ロドリーもロドリーでまるで聖人のように描かれているけど(ジョーンから見てそうならまぁいいんですが…)ジョーンに悪者役押し付けて子供に良い顔して、自分で物事決められなかった責任も転嫁し

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    2026年05月24日
  • 春にして君を離れ

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    おもしろいー!夢中で読んじゃった。最後の決断もリアル…。詩に詳しかったらもーっと楽しめたんだろうな。

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    2026年05月12日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    舞台をきっかけで知った作品。小説版から読んだけれど、戯曲が先なのね。読みながら舞台のシーンを思い出し、と思ったら舞台では出てこなかった場面や情報も含まれていて、さらに奥行きが広がった印象。
    果たして戯曲はどうなのか、これから読みます。

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    2026年05月11日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    ろくに事前情報を得ていなかったので、「家族のために尽くしてきた女性だが、実は家族はそれぞれ後ろ暗いものを抱えており、それに気づいた女性が家族から離れて自由になる」……そんな物語を予想していた。
    が、蓋を開けてみると、まったくの正反対。悪意なき支配で家族を縛り、しかもそれを正当だと信じて疑わない愚かな女性と、そんな彼女に反抗できず、自らの自由を勝ち取る心意気も無い情けない夫の話だった。

    強い思い込みを持ち、自己満足で行動し、挙句に己の過ちや不都合なことから目を背け続けるジョーン。何となく身内を思い浮かべると同時に、自分自身にもジョーンの片鱗があったのではないか?とも考え、これまでの内省とは比べ

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    2026年05月10日
  • 春にして君を離れ

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    自分の正しさを疑わず、回りの人間にもそれを押し付け、それにより他の人が悲しんだり怒ったりしていても、それを見ずに済ませ、簡単に忘れてしまう。

    そんな人物がふとなんもない場所にポツンと取り残されてしまったとき、
    初めて自分の真実と対峙する。
    そして現実を受け入れ、赦しを乞う決意をするのだが。

    ラストで視点が反転し、もう一方からの視点が入ることに、
    今作の計り知れない深みがある。
    誰かが悪くて、誰かが正しいとか、そんなシンプルなもんじゃない。

    いわば倦怠夫婦ものと言っていいのか、
    ものすごい読後感でした。

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    2026年05月08日
  • ビッグ4

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    今作はクリスティ作品の中では評価が低い
    要因は幾つか考えられるが、
    個人的には「アクロイド殺し」の次の長編なので期待値が高すぎたのでは?と考える
    前作「アクロイド殺し」出版後から今作が出版された1927年までにアガサ・クリスティにとって心労が重なる出来事があったのも要因の一つだろう
    最初の夫アーチボルト・クリスティ大佐の不倫と離婚問題、その後の失踪からしても今作を書いた当時アガサは一種のスランプ状態だったのではないか?
    そんな彼女に義兄キャンベル・クリスティが「短編をまとめて出版してみれば?」というアドバイスをして今作は書かれた。
    後年アガサが述べているが、ポアロは短編よりも長編向きた。
    そし

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    2026年03月04日
  • 愛の旋律

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    読み終わった後の感慨がすごくて戸惑っている。
    何箇所か読み直したりしている。

    原題は GIANT’S BREAD (巨人の糧)、邦題は 愛の旋律。読んだ感想としては、巨人の糧のほうがしっくりくる。愛の旋律が想像させる、優しい愛の物語ではない。

    主人公ヴァーノンにまつわる2人の女性が出てくるが、私はジェーンというキャクターが本当に好きになってしまっている!しっかり自分の人生を生きてきた、1人でも生きていける強い女性。依存的ではないし、愛を与えて、尽きない。
    もう一方のネルは、美人さんな上にネルなりに頑張っていて素敵。でもジェーンとは質が違う。ヴァーノンが救うのは最後にはネルで。でもそのために

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    2026年01月15日
  • 娘は娘

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    ネタバレ

    なぜかノン・シリーズばかり読み進めてしまう。母娘の積年の愛憎劇だけど結末は自立というのか、共依存が解消されて希望のある最後でよかった。作中貫かれていた使用人のイーディスの愛がありがたかった。

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    2025年12月27日
  • 黄色いアイリス

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    ネタバレ

    レガッタ・デーの事件
    バグダッドの大櫃の謎
    あなたの庭はどんな庭?
    ポリェンサ海岸の事件
    黄色いアイリス
    ミス・マープルの思い出話
    仄暗い鏡の中に
    船上の怪事件
    二度目のゴング
    以上を収録した短編集、
    パーカー・パイン物は初めて読んだ…。

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    2025年12月15日
  • ビッグ4

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    国際犯罪組織、ビッグ4とポアロの対決です。
    アクションシーンも登場します。
    ポアロの双子の兄弟とみなされる人物が登場しますが、本当に実在するのか怪しげです。

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    2025年08月14日