中村妙子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どこに着地するんだろうと思いながら読み進めました。結末がわからないハラハラドキドキ感を味わわせ、ページを捲る手が止められなくなるよう仕向ける構成は、まさにミステリーの女王の為せる技という感じでした。
そこに着地するのか...!という結末も含めて満足度が高いです。
現実と折り合いがつかず、心の持って行き場がないときに読んだので、ストレス発散にもなりました。
他山の石とするところもありますし、「自分を省みればより良い人間になれる!」みたいなシンプルなメッセージじゃないところが心地よく、読んでよかったなと思いました。
他の方の感想で、子育て終わった後に読んだら一段と面白かったというお言葉があったので -
Posted by ブクログ
苦しかった。
私とは違う、とは思いつつ、母親として日々3人の子どもを育てている身としては身につまされる思い。
子どもを育てていかないと、生活していかないと、将来を考えないと、という思いが痛いほどわかる。
ジョーンに対して、旦那があまりにも不誠実だ。ジョーンだって独りよがりなところがあるけれど、それに対し子どもたちとコソコソ共通の敵みたいにして陰口を叩くところ、浮気不倫はもってのほか。
「病めるときも健やかなるときも」と結婚式で誓ったのに。
とある夫婦愛の物語を読んだばかりで大号泣したばかりで、寒暖差に風邪引きそうです。
自分を見つめ直すことって本当に難しいし、そのうえ自分を変えることって本当に -
Posted by ブクログ
原題は「absent in the spring」。
邦訳の「春にして君を離れ」の文字通り、主人公は砂漠の中で一人物思いにふけて過去の自分を見つめ直すわけだが、「一度枯れ落ちて生まれ変わる(季節である春)チャンスを失う」主人公が赤裸々と描かれて残酷に感じる。
主人公は、単なる幻想に過ぎない幸せ(春)の中で、ただ独りよがりで孤独であったのだ。
同じくシェークスピアから引用された「汝がとこしえの夏はうつろわず」にあるように、人の美しさは永遠に続くと唄うシェークスピアへの、人の本性はこれほど内省しても変わらないというアガサ・クリスティの皮肉を感じる。
夫のロドニーがクソだという人も多いが、僕は同情 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めから主人公ジェーンが嫌いすぎた。傲慢さとか粗っぽさとかイキりを感じて。
夫のロドニーには全く嫌悪感がなかった。優秀で、真面目に仕事をし、子どもたちのことを想い、自分の人生を捧げていて。
夫は妻に向き合っていない、逃げている、という指摘に対して、家族を養うという社会的な責任を果たしているのに何を責められることがあるんだと思ってしまった。
私自身が、自分だけのために働いている人間なので、「ロドニーは妻に対して不誠実だ」という論調に嫌な気持ちになったのかも。
最後、ジェーンが変われず今まで通りの自分でいるための言葉を吐いた時、自分の慣れた土地に帰ったからだなと思った。あのまま砂漠でロドニー -
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アガサ・クリスティ、こんな小説も書くのですね。
どうか、どうか、ジョージに救いを、と読みながら切に願うのは、自分が「ジョージ」だからなのだろうか…。
ずっとドキドキしながら読み進んだ。
こんな小説の書き方あるのか…という驚きと展開の面白さ、謎解きのスリルに、読み始めたら止まらなかった。
こんな自分への気づきも確かにある。自分が自分の謎を解いていくミステリー。
そして、謎解きだけで終わらないラスト。
恐るべしアガサ・クリスティ。
人間観察の鋭さに脱帽。まともに読んでないクリスティのミステリー群を読み直したいとも思う。
あー、すごい小説ってまだまだたくさんあるのですね! -
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主人公から見える世界の移り変わり、どんどん明らかになっていく新事実がすごく面白かった。続きが気になってどんどん読み進めた。
帰路イギリスが近づくにつれだんだん元の主人公に戻っていく様子もひしひしと伝わってきた。
結末の主人公の選択は少し残念だったけど、自分探しの旅⭐︎反省して家族にも謝って許してもらえてハッピーエンド⭐︎というのも拍子抜けなのでこの結末が物語としては一番余韻があって好きだと思った。
以下雑メモ
・ロドリーもロドリーでまるで聖人のように描かれているけど(ジョーンから見てそうならまぁいいんですが…)ジョーンに悪者役押し付けて子供に良い顔して、自分で物事決められなかった責任も転嫁し -
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Posted by ブクログ
ネタバレろくに事前情報を得ていなかったので、「家族のために尽くしてきた女性だが、実は家族はそれぞれ後ろ暗いものを抱えており、それに気づいた女性が家族から離れて自由になる」……そんな物語を予想していた。
が、蓋を開けてみると、まったくの正反対。悪意なき支配で家族を縛り、しかもそれを正当だと信じて疑わない愚かな女性と、そんな彼女に反抗できず、自らの自由を勝ち取る心意気も無い情けない夫の話だった。
強い思い込みを持ち、自己満足で行動し、挙句に己の過ちや不都合なことから目を背け続けるジョーン。何となく身内を思い浮かべると同時に、自分自身にもジョーンの片鱗があったのではないか?とも考え、これまでの内省とは比べ -
Posted by ブクログ
今作はクリスティ作品の中では評価が低い
要因は幾つか考えられるが、
個人的には「アクロイド殺し」の次の長編なので期待値が高すぎたのでは?と考える
前作「アクロイド殺し」出版後から今作が出版された1927年までにアガサ・クリスティにとって心労が重なる出来事があったのも要因の一つだろう
最初の夫アーチボルト・クリスティ大佐の不倫と離婚問題、その後の失踪からしても今作を書いた当時アガサは一種のスランプ状態だったのではないか?
そんな彼女に義兄キャンベル・クリスティが「短編をまとめて出版してみれば?」というアドバイスをして今作は書かれた。
後年アガサが述べているが、ポアロは短編よりも長編向きた。
そし -
Posted by ブクログ
読み終わった後の感慨がすごくて戸惑っている。
何箇所か読み直したりしている。
原題は GIANT’S BREAD (巨人の糧)、邦題は 愛の旋律。読んだ感想としては、巨人の糧のほうがしっくりくる。愛の旋律が想像させる、優しい愛の物語ではない。
主人公ヴァーノンにまつわる2人の女性が出てくるが、私はジェーンというキャクターが本当に好きになってしまっている!しっかり自分の人生を生きてきた、1人でも生きていける強い女性。依存的ではないし、愛を与えて、尽きない。
もう一方のネルは、美人さんな上にネルなりに頑張っていて素敵。でもジェーンとは質が違う。ヴァーノンが救うのは最後にはネルで。でもそのために