中村妙子のレビュー一覧

  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    戯曲を小説にしたもの。初めの方のごちゃごちゃした描写が少しわかりづらかったためか、犯人当てのワクワクが薄れてしまったのが残念。舞台で見たらまた違うのかなと思うので、戯曲版も読んでみたい。

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    2024年09月24日
  • 暗い抱擁

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    アガサ・クリスティのミステリを読み尽くした人ほど読んで欲しい一冊。クリスティらしさもありつつ、新たな愛の物語を体験することができるだろう。

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    2024年09月16日
  • 火曜クラブ

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    1932年のミス・マープル初登場作品です。
    ポワロやホームズとは違い、見た目はただのおばあさんのマープル。でも、そんな彼女がめちゃくちゃ鋭い推理をします。
    13個もの短篇が入ってるので、テンポ良く読めました。

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    2024年09月15日
  • 愛の重さ

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    【ノンシリーズ】
    「いっそ死んだのが兄でなくローラだったら…」と両親から思われているローラ。
    今度こそ両親の愛情はローラに注がれると思ったら、妹シャーリーが生まれた。すると今度は妹ばかりが愛され…。
     
    『第1章 姉ローラ目線』
    読者が姉か兄だと、下の兄弟が生まれた時の姉ローラの気持ちがよくわかると思う。

    『第2章 妹シャーリー目線』
    私は3番目なので、まさに妹シャーリーと同じ。「うん、わかるわかる。」とシャーリーに共感しながら楽しかった。

    と、ここまでは『春にして君を離れ』『娘は娘』と同様に面白かった。

    第3章になったら、説明もなく新しい謎の伝道者の話に突然切り替わる。
    1.2章との繋

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    2024年07月31日
  • バグダッドの秘密

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    ネタバレ

    アラビアンナイトな世界でヴィクトリアの大冒険!

    失業した日に偶然出会ったエドワードを追ってバグダッドに来たヴィクトリア。どうやらエドワードが働く組織には怪しいところがあるらしいのだが。息をするように自然に嘘をつけるヴィクトリアは、その特技を活かしてスパイ活動に協力するが、危険は彼女にも迫って——。

    異国情緒がワクワクをグレードアップさせているスパイ小説。難しく考えずにヴィクトリアの一挙一動にドキドキしていればあっという間に読んでしまう。砂埃や発掘調査などの中東の雰囲気が雑多でエネルギッシュな舞台を盛り上げている。

    エドワードが実は黒幕。何も知らずに親切心と正義感で飛び込んできたリチャード

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    2024年07月29日
  • 火曜クラブ

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    【マープル短編】
    ポアロの短編より面白かった。
    「前置き→事件の話披露→マープルの推理」の展開で13話まである。
    推理が好きな人は短くてたくさん推理ができるので楽しめると思う。
    短編だとやっぱり人間ドラマが感じられないので、私は楽しむのが難しかった。
    中でも『二人の老嬢』が1番面白かった。
    Audibleにて。
    ★2.5

    悲しいことに、これでAudibleにあるクリスティー作品は全部聴き終わってしまった…(;O;)

    今まではAudibleと紙の本を2冊同時進行で読んでいたので、家でも移動中でもいつでもクリスティー作品を楽しむことができた。

    紙の本ではまだまだクリスティーを読むけど、Aud

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    2024年07月23日
  • 火曜クラブ

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    ミス・マープルは普通の田舎の老婦人で、探偵でも警察でもない。だが、自分の経験したことを頭の中でつなぎあわせて、その場に居合わせたわけでもないのに、話を聞いただけで真実を見抜いてしまうのだ。このような短編集においてはピッタリの役だと思う。

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    2024年07月12日
  • バグダッドの秘密

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    ネタバレ

    主人公のヴィクトリアは、「トミーとタペンス」のタペンスのような、クリスティ作品でよく登場するアクティブな女性。
     冒険心に富み、行動力があって非常に勇敢。タイピストとして雇われていたが、雇い主のモノマネで同僚を笑わせているところを本人に見られて仕事をクビになる。これからどうしようかと路頭に迷っていたところで出会った青年に一目惚れし、彼を追ってバグダッドへと飛ぶことを決意。しかし運賃すら払うお金がないので、経歴を詐称して裕福な夫人の付人として飛行機に乗り込む。
    一目惚れした青年に再び会うという目的のためだけに、諜報員として活動したり学者のふりをして発掘現場に潜り込んだりととにかく行動力に溢れてい

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    2024年07月01日
  • マン島の黄金

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    『夢の家』
    『名演技』
    『崖っぷち』
    『クリスマスの冒険』
    『孤独な神様』
    『バグダッドの大櫃の謎』
    『光が消えぬかぎり』
    『クィン氏のティー・セット』
    『白木蓮の花』
    『愛犬の死』
    上記10作が収録された短編集。
    『崖っぷち』の中で、丘の上の道について、「小道からはずれないようにすれば危険はまったくないのだが、うっかり小道から足を踏み外すと危険極まりなかった」と表されているのが、人の生き方そのものを表している様で、印象的だった。アガサ・クリスティーの作品には、こんな表現が時々見られる様な気がする。

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    2024年05月07日
  • ビッグ4

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    ネタバレ

    攻略本で0.5点(ポアロシリーズの中で最低点)の本書。
    実家の本棚にもあるので読んだことはあるはず。
    例によって内容は全く覚えていないけど、いやさすがに0.5点てことはないはず、と読み進めると。。。

    冒頭のヘイスティングスが南米から帰還する場面こそ、「ヘイスティングス、おかえりー!!」と思ったけれど、そこから始まるこれまでのポワロものから急に路線変更したかのような国際諜報ものと化す展開に戸惑いを覚える。
    え、なんで世界を暗躍する犯罪組織に急に目をつけられる!?
    そりゃ世界的に名声を馳せる優秀な探偵ではあるだろうけど、何かしらの因縁があるわけでもなし、唐突感が否めない。
    その上、一章々々であっ

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    2024年04月28日
  • 未完の肖像

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    ノンシリーズ(メアリ・ウェストマコット編)。

    想像力が豊かで内気なシーリアは、優しい母親・ミリアムや、周囲の人々に温かく見守られて不自由のない少女時代を過ごします。
    やがて、美しく成長したシーリアは、穏やかで堅実なピーターと婚約していたのにも関わらず、突如現れたダーモットから猛アプローチを受けるうちに、彼に惹かれていき・・。

    本書はメアリ・ウェストマコット名義で描かれたロマンス小説(ミステリでない方のクリスティー)シリーズの一つで、クリスティーの自伝的な内容といわれているようですね。
    冒頭では、とある肖像画家が、今にも自殺してしまいそうな女性(シーリア)と知り合い、その彼女から聞いた半生を

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    2024年04月26日
  • ビッグ4

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    ポアロシリーズでは“異質”

    あとがきによれば、有名な「クリスティー失踪事件」の直後の出版で、結構“売れた”ようだ。
    もともと、いくつかの短編だったネタを合わせて繕った、とある。
    そのせいか、一つの事件の解明ではなく“ビッグ4”という組織との対決ということで、まるで同じ国の某諜報機関物のよう。
    さすがに巧みな作者だけに一気に読める面白さだが、何か物足りなかったのが残念。

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    2024年03月08日
  • バグダッドの秘密

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    1951年発表のノンシリーズ作品。初期の作品『茶色の服の男』と味付けは似ているが、よりスパイもののスパイスが利いているのと、米ソの対立という時代背景が題材に含まれているのが特徴。もちろん、本格的なスパイものとはスリリングさでは比較できないし、ミステリとしてもサプライズの大きさだけで言えば傑出するものはないが、クリスティならではの安定感、安心感が心地いい。

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    2024年02月24日
  • 火曜クラブ

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    ミス・マープルの短篇集。部屋に数人が集まり、自分が知っている難事件を話し合う。そして、その場にいる最も謙虚でもの静かな人物が最後にズバリと真相を言い当てるというパターンは、この時代(「火曜クラブ」の発刊は1932年)には多少新規性があったのだろうか。その後、1970年代にアシモフが黒後家蜘蛛の会ですっかり定着させた感がある。訳者あとがきにもあるように一つ一つの話は長編の習作であったり翻案であったりするものも多いのだが、とりあえず「ミス・マープル登場」と言ってもよい記念碑的な一作。

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    2024年02月17日
  • 黄色いアイリス

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    スーシェ版ポワロさんの次の回が「黄色いアイリス」なので先に原作を読んでみました。ドラマもどんどん見たいのになかなか進みません(⁠^⁠^⁠;
    9話収録のうち、先にドラマで観ていたのは3編。いずれも、脚本家の脚色のうまさが光る作品になっていましたね。
    そして本書を手に取るきっかけとなった「黄色いアイリス」も、映像映えしそうな内容。どんな演出になっているのか、楽しみです。

    短編はさくっと読めていいのですが、いかんせん長編よりも人物を覚えるのに苦労します。覚えた頃にはお話が終わってしまう……。
    中でも気になったのはパーカー・パイン。調べたところ、このお話に登場したマギー・セイヤーズは悪女を演じること

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    2024年02月10日
  • ビッグ4

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    ポアロシリーズ4作目。
    今回はミステリ要素は少なく、冒険活劇とでもいったところでしょうか。
    相棒ヘイスティングスの復帰。
    奥さんを放おっておいて好きにやってますわ。
    いつもの作品よりスピーディ。
    007みたいな感じでした。

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    2023年11月06日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    コーヒーのなかに毒物が。タイトルの「ブラック・コーヒー」がこの物語の始まり。お馴染みのポアロとヘイスティングスが活躍するクリスティの名作。

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    2023年10月21日
  • 火曜クラブ

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    絶賛クリスティーブームの現在、初めてのミス・マープルに挑戦です。 ポワロシリーズは大好きなものの、本書はなかなか苦戦。短編ですがそのたびに人物がたくさん出てくるので覚えるのが難しく……。 ただ、メンバーが変わった後半からはぐっと読みやすくなりました。バントリー夫人がいい味出してます。 トリックが面白かったのは「動機対機会」「青いゼラニウム」、「二人の老嬢」はすっかり騙されてしまいました。 次はミス・マープルの中編や長編を読んでみたいところ。

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    2023年08月28日
  • 黄色いアイリス

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    短編集。
    ポアロもの5編、パーカー・パインもの2編、マープルもの1編、ノンシリーズの幻想小説1編が収録されております。

    まさに“クリスティー・バラエティーパック”といった感じで、様々な毛色の話を楽しめる本書。
    個人的に好きだったのは、パーカー・パインもの「ポリェンサ海岸の事件」。
    タイトルに“事件”とありますが、実際は事件はなくて、パイン氏お得意のドッキリばりの仕込みによる“お悩み解決”のお話です。
    “パーカー・パイン劇団”所属女優(?)のマドレーヌ・ド・サラの登場も嬉しいですね。
    そして、異色の幻想譚「仄暗い鏡の中に」も、鏡に映った“ある光景”をきっかけにした、“世にも奇妙な物語”っぽい展

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    2023年08月12日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    久しぶりにポアロに会いたいなと思ってアガサ・クリスティーを読んだ。
    もともと戯曲らしく、たぶんこの読書室のワンシチュエーションなのかなぁと想像しながら読んで、面白かった。
    人の出入りが伏線になったりトリックになったりしていて、それもとても、舞台っぽい。
    だが私、殺人のトリックが未だわからない。あの人はいつどのようにあれされたんだ?

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    2023年03月03日