中村妙子のレビュー一覧

  • 春にして君を離れ

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    これほどまでに自分の家族とこれまでの人生について考えさせられた本は無かった。私は他人から見てどんな人間かしら、家族に幸せを与えられているかしら…忘れがちだからこそ、ふとした時に読み返したい。反面教師的な意味で、人生のバイブル。

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    2026年04月09日
  • 春にして君を離れ

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    Poor little Joan...
    改心しなかったか…旦那のロドニーがあまりにも気の毒だけど、彼が選んだ道とも言えるからな…
    面白かった。
    満ち足りていて、周りも自分のおかげで上手く言っていると信じて疑っていなかった主人公ジョーンが、バグダッドで1人立ち往生している間に自分と周りの人間の真意を見つめ直す話。自分が周りのこと(特に旦那と子供たち)を何もわかっていなかったことに気がついたのに、結局元の生活に戻ってしまうところまでが趣深い。

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    2026年04月07日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    アヴァリルの駆け落ちを止めるための、話し合いのシーンが出色。
    アヴァリルと二人だけで話したいと言うロドニーに、ジョーンにも同席してほしいと言うアヴァリル。「なるほど、怖いんだな」と言ったロドニーの言葉の意味が、その時点では分からなかったが、今なら分かる。父に筋の通った言葉で事の本質を言い当てられ、説得されるのが怖かったんだろう。訳の分からない母にまぜっかえしてもらい、話し合いをうやむやにしたかったのかも。

    感情的にならず理路整然と冷静に諭すロドニーは、いかにも弁護士然としていて、自分の娘に対する態度とは思えない。父の経験と苦しみを知っている理知的なアヴァリルは、もはや反抗する術もない。心配が

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    2026年03月27日
  • ビッグ4

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    今作はクリスティ作品の中では評価が低い
    要因は幾つか考えられるが、
    個人的には「アクロイド殺し」の次の長編なので期待値が高すぎたのでは?と考える
    前作「アクロイド殺し」出版後から今作が出版された1927年までにアガサ・クリスティにとって心労が重なる出来事があったのも要因の一つだろう
    最初の夫アーチボルト・クリスティ大佐の不倫と離婚問題、その後の失踪からしても今作を書いた当時アガサは一種のスランプ状態だったのではないか?
    そんな彼女に義兄キャンベル・クリスティが「短編をまとめて出版してみれば?」というアドバイスをして今作は書かれた。
    後年アガサが述べているが、ポアロは短編よりも長編向きた。
    そし

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    2026年03月04日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    10年近く前に「バーナード嬢曰く」で取り上げられていて、その時に気になってすぐに購入して、10年近く積読になっていた本をようやく読み始めて一気に読んだ

    うわ、この不遜さは自分かもしれない・・・痛々しい気持ちで読み進める
    自分はみんなに嫌われているかもしれないと思ってるとむしろ自分を正当化したくなるんだろうなぁ

    バクダットからテル・アブ・ハミド(テルアビブのことか?)→アレッポへとタクシーと汽車で移動 その後にヨーロッパに入って・・・そっか、第二次対戦前はイスラエルやシリアはイギリス領だった? あれ?バグダッド→イスタンブール→ベルリンを鉄道で結ぶ3B政策はドイツの政策だっけ? 待っていた汽

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    2026年03月01日
  • 春にして君を離れ

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    解説の栗本薫の文章が「『春をして君を離れ』は哀しい本だ」と始まったことに、ひどく感動した。
    この作品を読みながら、私は「哀しい」と考えていた。ジョーンスカダモアが「可哀想」だとか「いらいらする」とか夫のロドニーが「気の毒」だとかそういうものではなく、作品全体に対して「哀しい」と明確に思った。それは私もまた栗本薫と同じように、ジョーンを連想させる家族がいるからだろう。
    母が「読み終わったら貸して」と言っている。それを少し躊躇う自分と読み終わった後の母を期待する自分がいる。

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    2026年02月28日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    とにかく怖い。自分の中にもジョーン・スカダモアがいるのではないか。すでに誰かにとってのジョーンなのではないか。夫であるロドニーの評価は分かれるところだと思うが、個人的には嫌な奴と切り捨てきれない部分があった。「結婚は連帯の意図の表明であり、不測の事態が起こった時も、相手を見捨てない契約」という覚悟を貫いているようにも思えたが、結局のところ、ロドニーもジョーンと同じように、自己満足に陥っているだけなんだろうな。ありのままの現実と向き合うレスリーの姿が、ロドニーの弱さを浮き彫りにしていると感じた。現実を直視し分かち合う勇気を持てないことを、優しさなどという美辞麗句で飾って済ませてはいけない、と突き

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    2026年02月25日
  • 春にして君を離れ

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    実ある心の婚姻に、許すまじ、邪魔だては。
    世は移り、人は変われど、まことの恋は
    摘まれて朽つる花のごとく
    はかなきものにあらざれば。
    そはさながら天の一角に
    嵐を下に見て、巌としてゆるがざる、
    かの不動の星、荒波に揉まるる小舟の
    変わりなき道しるべ、
    いと高く輝きて、限りなきものを内に秘む。
    まことの恋、そは時の道化にあらず
    よし、あえかな唇、ばらのかんばせは、
    時の利鎌の一振りにうつろうとも
    恋はかりそめならずして
    世のきわみまで恋うるなり。
    変わらぬ恋は世になしと証しさるれば
    わがすべての詩はむなしく
    およそ人のすべての愛もまたむなし。
    ──ウィリアム・シェイクスピア「ソネット116」

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    2026年02月21日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    ミステリーではないアガサクリスティー

    一人の女性ジョーンが妻として母として人一倍の自信と誇りを持って生きてきた。
    ただ実際は周りが何も見えていなかった
    怖いことだと思う。自分に置き換えたらどうだろう。それに気づいた時180度変えた考え方ができるだろうか。それまでの人生を否定できるだろうか。

    多角的な視野で見ることは難しい。自信があることは素晴らしい。
    ロドニーはなんて大きい人なんだろう。ただ妻に心のうちも打ち明けられない人生は哀しいとしか言えない

    子どもたちは離れていきそれぞれ新たな人生を歩み始める。今でいうところの毒親を離れてやっと自分基準の幸せを求めて。

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    2026年02月18日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    久しぶりに一気読み(2日には分かれたけど)した本。

    子育てしている身としてはジョーンを見ているとヒヤヒヤしてしまう。表面的に理解した気にならず、相手に向き合って理解し合える親子関係、夫婦関係を築きたいとら思った。

    最後、ロドニーが「ジョーンはこれからもひとりぼっち。それを君が気づきませんように」みたいな言葉が恐ろしい。ロドニーも向き合いなよと思ってしまうが、仕事を反対されたときから心が折れてしまったのかな。

    知らぬ間に愛想を尽かされることがないよう、ジョーンを反面教師にしたい、、、、

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    2026年02月09日
  • 愛の旋律

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    読み終わった後の感慨がすごくて戸惑っている。
    何箇所か読み直したりしている。

    原題は GIANT’S BREAD (巨人の糧)、邦題は 愛の旋律。読んだ感想としては、巨人の糧のほうがしっくりくる。愛の旋律が想像させる、優しい愛の物語ではない。

    主人公ヴァーノンにまつわる2人の女性が出てくるが、私はジェーンというキャクターが本当に好きになってしまっている!しっかり自分の人生を生きてきた、1人でも生きていける強い女性。依存的ではないし、愛を与えて、尽きない。
    もう一方のネルは、美人さんな上にネルなりに頑張っていて素敵。でもジェーンとは質が違う。ヴァーノンが救うのは最後にはネルで。でもそのために

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    2026年01月15日
  • 春にして君を離れ

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    ジョーンの自己中心性、奢り、焦り、認めたくない気持ち、赦しをこう気持ち、変えられない自分など、文章からとてもリアルに伝わってくるようだった。外から見ると、何と人は哀しい生き物かと思うが、誰もがもつ心理だし、大なり小なり人生の間で出しているのだろう。聖人君子のようなロドニーにもまた人間くささが見えて、エピローグもよかった。

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    2026年01月06日
  • 娘は娘

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    ネタバレ

    なぜかノン・シリーズばかり読み進めてしまう。母娘の積年の愛憎劇だけど結末は自立というのか、共依存が解消されて希望のある最後でよかった。作中貫かれていた使用人のイーディスの愛がありがたかった。

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    2025年12月27日
  • 黄色いアイリス

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    ネタバレ

    レガッタ・デーの事件
    バグダッドの大櫃の謎
    あなたの庭はどんな庭?
    ポリェンサ海岸の事件
    黄色いアイリス
    ミス・マープルの思い出話
    仄暗い鏡の中に
    船上の怪事件
    二度目のゴング
    以上を収録した短編集、
    パーカー・パイン物は初めて読んだ…。

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    2025年12月15日
  • ビッグ4

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    国際犯罪組織、ビッグ4とポアロの対決です。
    アクションシーンも登場します。
    ポアロの双子の兄弟とみなされる人物が登場しますが、本当に実在するのか怪しげです。

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    2025年08月14日
  • 火曜クラブ

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    1932年の作品。
    ミスマープル初登場作品、表題の「火曜クラブ」を含む短編集。

    ヘンリー卿が初めてミスマープルと出会い、この田舎の老嬢の慧眼に敬服するところが読みどころ。
    まさに安楽椅子探偵の真骨頂!
    楽しい珠玉の短編集です。
    訳者のあとがきも、クリスティ作品に深い考察を加えていて、他の作品と合わせて読むのが楽しくなる。
    この短編集がのちの長編につながる元になっているものもたくさんあって、あとから知るのも面白い。
    女優のジュリアや、お手伝いのグラディスなど。
    何度も何度も読み返したい、まさに
    ポケットに「火曜クラブ」を。

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    2025年02月07日
  • 火曜クラブ

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    ミス・マープルの初歩のような短編集でした。
    短編集なので日常の謎が多いのかと思ったらほとんどが殺人絡みで事件も推理も本格的でした。これを短編でどんどん出しちゃうとは本当にアガサ・クリスティーは引き出しが多いんだなあ。

    「迷宮入り殺人事件。」作家のレイモンド・ウェストは最近この言葉が気に入っている。ここはイギリスの田舎町セント・ヘアリ・ミードの老婦人ミス・マープルの居間。レイモンドはミス・マープルの甥で、古風で家庭的で居心地の良い叔母さんの家で集まりを開いたのだ。その場に元スコットランドヤードの警視総監、ヘンリー・クリザリング卿(サー・ヘンリー)がいたこともあり、参加者たちが自分が遭遇して解決

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    2024年11月22日
  • 火曜クラブ

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    ネタバレ

    「狭い村も広い世界もさして違わない」「人間なんてみんな、似たりよったりですからね」

    たまにふと読みたくなる。人間性が、事件を解くカギ。

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    2024年09月17日
  • ビッグ4

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    ポアロシリーズの中ですごく好きな作品!
    普段と違い緊張感のあるシーンや壮大なシーンが多く、常にヒヤヒヤする。

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    2024年07月08日
  • 火曜クラブ

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    ネタバレ

    ミス・マープルの連作短編集。

    ミス・マープルを囲んで繰り広げられる推理合戦13編。
    各自が真相を知っている"迷宮入り事件"を語り、参加者一同が真相を推理し合うもの。
    参加者の年齢も職業もバラバラなので、どの事件も変化に富んで面白い。私も一緒に解いてみたけれど13の事件全て惨敗だった。

    特に面白かったのは『動機対機会』『二人の老嬢』『四人の容疑者』『溺死』

    全ての事件の真相を次々と見事に暴くミス・マープル。自身の住むセント・メアリ・ミード村からほとんど出たこともない彼女はどうしてこんなに簡単に事件の真相を探り当てることができるのか。
    「この世の中に起こることは、すべて似

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    2024年06月30日