中村妙子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【ネタバレあり】『春にして君を離れ』レビュー
読んだきっかけ
文芸評論家の三宅香帆さんがおすすめの一冊として挙げていたのがきっかけです。「平凡な主婦の話で、誰も死なない」という紹介に興味を惹かれました。アガサ・クリスティー作品は『そして誰もいなくなった』『オリエント急行の殺人』を読んだことがあり、もう一冊探していたタイミングだったため、別名義(メアリ・ウエストマコット)で書かれた本作を手に取りました。
あらすじと物語の背景
3人の子供に恵まれ、一見すると非常に幸せな家庭を築いてきた主人公のジョーン(名前はマザーグースの「ジャンプのジョーン」に由来)。彼女は娘の住む中東を訪ねた帰り道、砂漠のレ -
Posted by ブクログ
読み終わって、恐ってなった!
アガサ・クリスティー作品ではあるが、
殺人事件とか何も起きて無いんだけどಠ_ಠ
家族の歪さをこれでもかと見せつけられた。
家族を、夫を心から愛していると信じるジョーン・スカダモアの有りようが哀しいし、虚しい。
本人は良き夫、良き子供たちに恵まれて理想的な家庭を手に入れたと自負しているのに、「知らぬは当人ばかりなり」といった具合に事実は全くの逆。それを段々に鋭く描き出しているから凄まじい!
流石のクリスティーだな、と感嘆しました。
砂漠の只中で一人、自身の内面を省みることしかやる事が無くなっていく描写が寒々とこわかった…
汽車がやっと着いて、徐々に現実の生活に戻 -
Posted by ブクログ
今作はクリスティ作品の中では評価が低い
要因は幾つか考えられるが、
個人的には「アクロイド殺し」の次の長編なので期待値が高すぎたのでは?と考える
前作「アクロイド殺し」出版後から今作が出版された1927年までにアガサ・クリスティにとって心労が重なる出来事があったのも要因の一つだろう
最初の夫アーチボルト・クリスティ大佐の不倫と離婚問題、その後の失踪からしても今作を書いた当時アガサは一種のスランプ状態だったのではないか?
そんな彼女に義兄キャンベル・クリスティが「短編をまとめて出版してみれば?」というアドバイスをして今作は書かれた。
後年アガサが述べているが、ポアロは短編よりも長編向きた。
そし -
Posted by ブクログ
読み終わった後の感慨がすごくて戸惑っている。
何箇所か読み直したりしている。
原題は GIANT’S BREAD (巨人の糧)、邦題は 愛の旋律。読んだ感想としては、巨人の糧のほうがしっくりくる。愛の旋律が想像させる、優しい愛の物語ではない。
主人公ヴァーノンにまつわる2人の女性が出てくるが、私はジェーンというキャクターが本当に好きになってしまっている!しっかり自分の人生を生きてきた、1人でも生きていける強い女性。依存的ではないし、愛を与えて、尽きない。
もう一方のネルは、美人さんな上にネルなりに頑張っていて素敵。でもジェーンとは質が違う。ヴァーノンが救うのは最後にはネルで。でもそのために