中村妙子のレビュー一覧

  • 春にして君を離れ

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    読み終わって、恐ってなった!
    アガサ・クリスティー作品ではあるが、
    殺人事件とか何も起きて無いんだけどಠ_ಠ

    家族の歪さをこれでもかと見せつけられた。
    家族を、夫を心から愛していると信じるジョーン・スカダモアの有りようが哀しいし、虚しい。
    本人は良き夫、良き子供たちに恵まれて理想的な家庭を手に入れたと自負しているのに、「知らぬは当人ばかりなり」といった具合に事実は全くの逆。それを段々に鋭く描き出しているから凄まじい!
    流石のクリスティーだな、と感嘆しました。

    砂漠の只中で一人、自身の内面を省みることしかやる事が無くなっていく描写が寒々とこわかった…
    汽車がやっと着いて、徐々に現実の生活に戻

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    2026年08月09日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    ジョーンがせっかく非日常の中で見つめ直した自分の過ちを無かったことにしてしまうあたり、最高の皮肉を感じた。
    ロドニーは事を荒立てたないことに重きを置いた結果、表面上の付き合いを続けていく覚悟が垣間見えた。
    隠し事だらけだけど、こういう愛の形もあっていいんじゃないかな

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    2026年08月08日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    前半から、この主人公の問題ありな部分が節々に感じられ、一体どういう話なんだろうと想像を膨らませながら読んでいた。
    ついに自分の罪と向き合いながらも、やはり人は簡単には変われないという現実を突き付けられた感じがした。
    推理小説ではなかったものの、感情を揺さぶられるような小説だった。売れたアガサクリスティーが別名義で書いたというのも納得。
    生き方に迷ったときも読み返したい。
    ライフイベントなどのタイミングで読み返すと、その時々で違った感情になるのかもしれないなと思った。

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    2026年08月09日
  • 火曜クラブ

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    ミスマープルの活躍を描いた13の短編
    マープルの甥の提案によって始まった謎解きの語り合い
    村でのできごとと重ねて思うあみものをしながら聞いている穏やかな老嬢の姿があった
    村の中で暮らしていると人間のすることは同じようなものだと思えるそう
    ミスマープルのスタイルを形作った作品です
    ジェーンヒクソン、山岡久乃吹き替えのNHK版がとても好きでした

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    2026年07月26日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    スマホも本も持たずに旅に出たら、ジョーンのように雷に打たれたような気づきがあるかもしれない。が、これもまたジョーンのように結局は日常に戻った瞬間にすべてを忘れて元の思考に戻ってしまうんだろうなぁ。年を重ねても自分を客観視できる人間でありたいと思った。

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    2026年07月18日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    1930年代48歳のイギリス人女性、
    娘の病気見舞いの帰りの沙漠で足止めになり、滞在した宿で自分自身とこれまでの人生を見つめ直す
    自身の過去を回想し、人生に疑問をもち始める

    良い夫、良い子どもたち、よい生活に満足していると思い込んでた主婦が、旅先で知り合った学生時代の友人との会話が切っ掛けとなり、足止めされた沙漠で自身の過去を回想していく

    自身の内面や家族との本当の関係、愛の形に直面していく心理サスペンス

    主人公ジョーンは自分の内面を都合よく解釈して正しい行いをしていると信じ込んでる
    自分本位に、相手にとって何がよいことであるかを勝手に決め続けてた

    これまで誰についても真相を知らずに過

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    2026年07月05日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    今年(2026年)日本で舞台が上演されたので
    個人的には小説の方が物語の世界に入り込めた
    戯曲版と違い冒頭はポアロのシーン
    私が観た舞台は片岡鶴太郎さんがポアロ役なんですが、
    舞台は舞台で面白かったのですが、
    私個人的にそもそもエルキュール・ポアロを日本人が演じるのは無理があると思っているので、
    小説の方が頭の中で好きなキャスティングで読めるので良かった。

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    2026年07月04日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    この本を読んで、学びがありました。

    ✅人や物事の本質を捉えること
    ✅自分にとって都合の良い想像(解釈)をしないこと
    ✅大切な人に本心を伝えること

    ジョーンは、あまりにも主観的な思い込みに囚われ、大切な家族の人生に歪みを与えました。
    「相手が何を思い、どう考えているか」は二の次で、常に自分の都合を優先して物事を考える。
    その結果、大切な人達から距離を置かれてしまいます。

    しかし1番の悲劇は、ジョーンが長い年月その事実に全く気付けなかったこと。そして旅先でようやく真実に気付き、ロドニーに打ち明けようとしたにもかかわらず、結局は何も言えず、元の「何も知らない幸福な妻」に戻ってしまったことだと私

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    2026年07月02日
  • 春にして君を離れ

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    流石過ぎる……。はっきりとした黒と白じゃなくて辛いけれども続いていく感じ、本人もうっすら自覚しているその空気感がリアルで引き込まれた。ミステリーではないけどとんでもない

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    2026年06月27日
  • 未完の肖像

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    メアリ・ウェストマコット名義で出版された作品。
    メアリ・ウェストマコット名義で書かれた作品はクリスティの内面を反映しているように思う

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    2026年06月02日
  • 愛の旋律

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    クリスティが別名義メアリ・ウェストマコットの名前で発表した最初の長編作品
    ミステリ小説ではないので注意
    邦題の愛の旋律も良いが、原題のGiant’s Bread(巨人の糧)の方が作品を表していれる
    個人的に印象に残った登場人物はネル(エリナー)・ヴェリカーだ
    他の女性陣のジョーやジェーンが新時代の20世紀的な女性だとすると、彼女は19世紀的な女性なんだと思う


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    2026年05月31日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    舞台をきっかけで知った作品。小説版から読んだけれど、戯曲が先なのね。読みながら舞台のシーンを思い出し、と思ったら舞台では出てこなかった場面や情報も含まれていて、さらに奥行きが広がった印象。
    果たして戯曲はどうなのか、これから読みます。

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    2026年05月11日
  • ビッグ4

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    今作はクリスティ作品の中では評価が低い
    要因は幾つか考えられるが、
    個人的には「アクロイド殺し」の次の長編なので期待値が高すぎたのでは?と考える
    前作「アクロイド殺し」出版後から今作が出版された1927年までにアガサ・クリスティにとって心労が重なる出来事があったのも要因の一つだろう
    最初の夫アーチボルト・クリスティ大佐の不倫と離婚問題、その後の失踪からしても今作を書いた当時アガサは一種のスランプ状態だったのではないか?
    そんな彼女に義兄キャンベル・クリスティが「短編をまとめて出版してみれば?」というアドバイスをして今作は書かれた。
    後年アガサが述べているが、ポアロは短編よりも長編向きた。
    そし

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    2026年03月04日
  • 愛の旋律

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    読み終わった後の感慨がすごくて戸惑っている。
    何箇所か読み直したりしている。

    原題は GIANT’S BREAD (巨人の糧)、邦題は 愛の旋律。読んだ感想としては、巨人の糧のほうがしっくりくる。愛の旋律が想像させる、優しい愛の物語ではない。

    主人公ヴァーノンにまつわる2人の女性が出てくるが、私はジェーンというキャクターが本当に好きになってしまっている!しっかり自分の人生を生きてきた、1人でも生きていける強い女性。依存的ではないし、愛を与えて、尽きない。
    もう一方のネルは、美人さんな上にネルなりに頑張っていて素敵。でもジェーンとは質が違う。ヴァーノンが救うのは最後にはネルで。でもそのために

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    2026年01月15日
  • 娘は娘

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    ネタバレ

    なぜかノン・シリーズばかり読み進めてしまう。母娘の積年の愛憎劇だけど結末は自立というのか、共依存が解消されて希望のある最後でよかった。作中貫かれていた使用人のイーディスの愛がありがたかった。

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    2025年12月27日
  • 黄色いアイリス

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    ネタバレ

    レガッタ・デーの事件
    バグダッドの大櫃の謎
    あなたの庭はどんな庭?
    ポリェンサ海岸の事件
    黄色いアイリス
    ミス・マープルの思い出話
    仄暗い鏡の中に
    船上の怪事件
    二度目のゴング
    以上を収録した短編集、
    パーカー・パイン物は初めて読んだ…。

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    2025年12月15日
  • 春にして君を離れ

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    子育てに行き詰まった時、おすすめの本を探していて見つけた一冊。

    読後の感想……怖い。
    いや、怖すぎる。
    ぎゃーーーっ!でした。

    何が怖いかと言うと、誰の心にもあるかもしれない部分を見せられたことです。

    「自分は正しい」
    「子どものために、夫のために、家族のために最善を尽くしている」

    そう信じてやってきたことが、もし間違っていたとしたら……。
    ひとり自分自身と向き合う時間の中で、これまで気付かなかったことにも気づいていきます。

    けれど、日常に戻った途端、また以前の自分へ戻ってしまう。
    人は、そう簡単には変われないのかもしれません。

    子どものためと思っていることは、本当に子どものためな

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    2026年07月23日
  • ビッグ4

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    国際犯罪組織、ビッグ4とポアロの対決です。
    アクションシーンも登場します。
    ポアロの双子の兄弟とみなされる人物が登場しますが、本当に実在するのか怪しげです。

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    2025年08月14日
  • 火曜クラブ

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    1932年の作品。
    ミスマープル初登場作品、表題の「火曜クラブ」を含む短編集。

    ヘンリー卿が初めてミスマープルと出会い、この田舎の老嬢の慧眼に敬服するところが読みどころ。
    まさに安楽椅子探偵の真骨頂!
    楽しい珠玉の短編集です。
    訳者のあとがきも、クリスティ作品に深い考察を加えていて、他の作品と合わせて読むのが楽しくなる。
    この短編集がのちの長編につながる元になっているものもたくさんあって、あとから知るのも面白い。
    女優のジュリアや、お手伝いのグラディスなど。
    何度も何度も読み返したい、まさに
    ポケットに「火曜クラブ」を。

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    2025年02月07日
  • 火曜クラブ

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    ミス・マープルの初歩のような短編集でした。
    短編集なので日常の謎が多いのかと思ったらほとんどが殺人絡みで事件も推理も本格的でした。これを短編でどんどん出しちゃうとは本当にアガサ・クリスティーは引き出しが多いんだなあ。

    「迷宮入り殺人事件。」作家のレイモンド・ウェストは最近この言葉が気に入っている。ここはイギリスの田舎町セント・ヘアリ・ミードの老婦人ミス・マープルの居間。レイモンドはミス・マープルの甥で、古風で家庭的で居心地の良い叔母さんの家で集まりを開いたのだ。その場に元スコットランドヤードの警視総監、ヘンリー・クリザリング卿(サー・ヘンリー)がいたこともあり、参加者たちが自分が遭遇して解決

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    2024年11月22日