中村妙子のレビュー一覧

  • 春にして君を離れ

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    なんと言うか…アガサの時代から、男女、夫婦、家族って変わらないんだなぁ、って思った。スカダモア家の皆様はジョーンが鬱陶しくて仕方ないらしいけど、私はジョーンの気持ちがすごく分かる。

    だって、私、間違ってないじゃない。
    そりゃぁ、全てに大満足ではないけれど、子どもたちは皆、それぞれに独立し人さまにご迷惑をかけずに暮らしている。
    夫は仕事で成功している。
    ねぇロドニー、いつだって私が家族のことをちゃんと判断できる女で良かったと思わない?

    ていうか、実際そうじゃん…
    弁護士やりたくない、農場やりたい。良家の子女より不良と付き合いたい。したいことをしたい。そうしたいからそうする。なのにいつもお母様

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    2026年09月05日
  • 愛の旋律

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    ノンシリーズ(メアリ・ウェストマコット編)。

    本作品は、ヴァーノン・デイアという一人のだめんず・・もといw、若き気鋭の音楽家(作中ではまだ原石ですが)の愛と苦悩、そして彼をめぐる人々の波乱の人生を描いた、“ミステリではないクリスティー”でございます。

    美しい屋敷(アボッツ・ピュイサン)で生まれ、空想に耽った繊細な幼少期から始まり、従妹のジョー、幼馴染のセバスチャンやネルと過ごした少年期。
    音楽に目覚め、美しく成長したネルと恋に落ちる青年期、そして圧倒的な歌声を持つオペラ歌手・ジェーンとの出会い、さらに戦争の勃発・・と、ヴァーノンをメインに五人の男女が運命に翻弄されながら生きていく展開です。

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    2026年09月04日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    下手なホラー読むよりよっぽど怖い
    心入れ替えて変わるぞ!って決心してもロドニーと会ったら結局ジョーン変わってないやん

    一人ぼっちなことにどうか気づきませんようにって救い無さすぎる…というか最後のチャンスすらかなぐり捨てたもんな…

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    2026年09月02日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    この作品も気に入った。
    推理小説ではないが立派なミステリー。
    ロドニーと子供たちのうまくいかない中で育まれる絆と、万事卒がなく人生が進むが家族との仲は深まらないジョーン。対照的な夫婦だ。
    砂漠で反省したかに見えた彼女も、家に帰れば元通り。ロドニーの諦観とそれでも妻を見捨てないやりきれなさ。
    いやー素晴らしい内容でした。

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    2026年08月28日
  • 春にして君を離れ

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    時代背景とか全然違うのに、なんかリアルで生々しく感じて、怖くもあり面白くもあった。
    クリスティ作品のキャラクターは、いつも本当に 生きている人のような感じがする。

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    2026年08月19日
  • 春にして君を離れ

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    読み始めてすぐに「これって完全に義母じゃん!」ってなって、こんな風な考えのもとの言動だったのか、、と再確認した。ロドニーの役割をしていたのが義弟で早逝した。 人との境界線が無くて人をコントロールする事を正しいとする内省しない人間って、近くにいる人が崩れるか離れるかしかなくなる。
    私にとってこの物語はリアルで救いがない。

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    2026年08月19日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    優秀な弁護士の旦那とそれぞれ結婚し巣立った3人の子供を育て上げた主人公のジョーン。

    理想的な人生を歩んできたと盲信してきたジョーンが徐々に不都合な真実へ直面していく物語はシンプルだが面白い。

    この作品の終盤帰りの車内で出会う人物にもうすぐ戦争が始まると告げられるシーンがある。僕の知識が乏しかっただけでもしかしらそれまでの場面でそういった伏線が散りばめられていたのかもしれないが、なにも知らずに呑気に読んでいた僕はそのセリフにどきりとした。なによりジョーンの自己認識という最もミクロな物語と戦争というマクロな物語を自然と接続させる表現力とセンスがとてつもないと感じた。

    孤独の中で内省を深めたジ

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    2026年08月16日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    ミステリーでもホラーでもないのに怖さを感じた小説だった。ただの主婦が自分の人生を振り返るだけなのに…

    でも思い返せば自分もジョーンのようなことがあったような…当時は気付かないけど、あとから振り返ってみればあぁいうことだったのかな?!と穴があったら恥ずかしい気持ちになったことが。笑
    自己肯定感が高すぎるのも考えものだなと思った。

    そして結末はあまりにも救いようがないというか…残念な気持ちになったけど色々と考えさせられる本だった。

    この題材でここまでのめり込ませてくれるアガサクリスティはすごい!

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    2026年08月16日
  • 春にして君を離れ

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    「自分は正しい」という善意が、知らず知らずのうちに相手を傷つけてしまう。そして、自分では正しいと思っているからこそ、そのことになかなか気づけない。本作が描いているのは、そんな「無意識の罪」の怖さなのだと感じた。

    ジョーンは、偶然砂漠で家族から離れて一人になることで、これまでの人生を振り返り、自分が良い妻・良い母としてしてきたことが、実は家族の気持ちを無視していたのではないかと気づいていく。しかし家族のもとへ戻ると、結局また「自分は正しかった」という元の考え方へ戻ってしまう。

    人は何かに気づいたからといって、物語のようにきれいに変われるとは限らない。この現実的で救いきらない結末に、本作の静か

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    2026年08月11日
  • 春にして君を離れ

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    人が死ぬ云々ではなく、自己認識と周りからの認識のずれがどのくらいあるのかを描いた物語。
    自分の良い方向に解釈してしまう、人の自己中さがよく描かれていて、現実世界でもこういうことあるよなと思いながら面白く読んだ。
    解説も、読んだ後の総括として読むにはとても良かった。

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    2026年08月10日
  • 火曜クラブ

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    数年ぶりに読み返したけどやっぱり良いな。
    ミス・マープルの洞察力には相変わらず舌を巻く。
    真相を知る者が昔の事件を語り、聞いた者はその解決編を推理する。
    たったこれだけの話が、なんでこんなに面白く感じるのか自分でも不思議。
    この1冊で13回も驚けるという贅沢を噛み締めつつ、楽しませてもらいました。

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    2026年08月08日
  • 火曜クラブ

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    ミス・マープルの初登場作品を今更ながら。
    (シリーズの最初に読むべきだったか。)
    多様な事件の詰まった短編集で、流石にこれだけの情報で推理してみせるのは無理がある気がしつつも、飽きなく楽しめる良質な短編集。

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    2026年08月08日
  • 火曜クラブ

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    メイントリック部分は違うけど、関係性とかは『[ポケットにライ麦を』や『白昼の悪魔』に似たものがあった。再利用しているので純度高くできたんだろうなと感じる。

    グラディスという女が可哀想なポジションとして何度も出てくるが、グラディスという名前に対してクリスティは何かあるのか?

    マープルがときどきヤバいわよなこと言ってる気がするのだが、セント・メアリ・ミード村やばくない?

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    2026年07月29日
  • 娘は娘

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    ネタバレ

    結婚しても、独立しても、娘は娘。

    母と子の共依存なのかと思って読み始めたが、これを共依存というとすべての母娘が共依存になってしまう。母アンと娘セアラ2人で(メイドのイーディスはいるけど)仲睦まじく暮らしてきたが、アンがリチャードと再婚しようとしたことに、セアラが反発したことから、2人の仲は引き裂かれる。微笑ましい仲良し親子はどこへやら、お互い相手を貶し、自分は幸せだとのたまいながら享楽的な生活に溺れていった。

    甲斐性なしと言われていたジュリーが、戻ってきてセアラを求めたのが、とてもロマンティック。麻薬から抜け出すのはとても簡単なことではないだろうけど。お互いに意地を張っていたことを認め合い

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    2026年07月28日
  • 火曜クラブ

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    『鏡は横にひび割れて』が面白かったので、ミス・マープルものを再読。audibleで聴き始め、途中からさくさく読みたくなって手元の本を読むことに。
    弁護士?牧師?辺りの人は全然印象に残らないんだけども、元警視総監がミス・マープルを高く評価して友人の家で夕食に招待するよう勧めたのがなんかいいなと思ったり、その家の奥さんの話が面白かったりしたのは覚えていたし、読み返しても面白かった。女優のまだ起こっていない事件の話と溺死の話がミス・マープルらしさ全開という感じでいい。

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    2026年06月10日
  • ビッグ4

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    ネタバレ

    今までで一番の強敵、ビッグ4を前にあのポアロが何度も出し抜かれる場面が続きヒヤヒヤした。しかし最終的にその頭脳でビッグ4を欺き見事彼らに打ち勝った時の爽快感が凄かった。
    映画版のポアロで、ポアロの口ひげの下の傷が意味ありげに映し出されるシーンがあって、その時は過去に何かあったのかな?と思っていたのだが今作でビッグ4との戦いの結果の勲章のような傷だと知れて良かった。
    映画を見た時よりポアロに詳しくなったのでまた見返して、ファンサービスのシーンを楽しみたいなと思った。

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    2026年04月19日
  • 火曜クラブ

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    ネタバレ

    13編の短編集

    各々が、真相を知る事件について語り、話を聞いた人たちで推理をし、真相を当てる火曜クラブ。

    参加者は、警視総監や弁護士、牧師に医師に作家に画家と、人の行動や心理に詳しい職業。
    それでもみんなが真相の解明に苦戦する中、ミス・マープルは淑女らしく慎み深く全てを明らかにしていく。
    編み物の目を数えながら、セント・メアリ・ミードの誰かを思い出しながら。

    マープルの鋭い目の付け所と、鮮やかな解決が爽快なのと、マープルの甥のレイモンドへの温かくも甥っ子には少し耳が痛い指摘がなんとも微笑ましい。

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    2026年04月06日
  • 火曜クラブ

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    少し駆け足で読んでしまった感は否めないですが、どれもおもしろくとても印象的でした。
    個人的には『バンガロー事件』と『溺死』こそマープルなんじゃないかなぁと勝手に納得してしまったかもしれません。
    ただただあの観察力と洞察力…もとい思考が欲しいと思っちゃいます。

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    2026年03月29日
  • 未完の肖像

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    素晴らしかった!
    クリスティのウエスト・マコット名義で書いた本を読んでいる。これもまた恋愛、家族について考えさせられる。

    死を選びそうな女性(主人公)が、出会った人にこれまでの人生を夜通し話すというスタイルで、幼少期の話から始まる。そこは正直読んでいて少しダルい感じもしてしまうのだが、主人公が内気な妄想好きの少女だった、ということがわかる。少女が大人になって、恋愛話が出てくると、一気に面白くなってくる!いろんな人から救愛されるのだけど、ちょっとでも違和感を感じると、彼女は流されず、断る。きちんと自分の好きな人を結婚相手として選ぶことができた。はずなのだが、ずっと続くと思われた結婚関係が、相手

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    2026年02月01日
  • ビッグ4

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    ネタバレ

    まだあまり多くは読めていないけれど、他のポアロ作品とは少し毛色が違う気がしました。やっぱりヘイスティングズが語り手の方が面白いなと、「アクロイド殺し」を読んだ後だからか、そう感じました。安心して読める。

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    2026年01月07日