中村妙子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
なんと言うか…アガサの時代から、男女、夫婦、家族って変わらないんだなぁ、って思った。スカダモア家の皆様はジョーンが鬱陶しくて仕方ないらしいけど、私はジョーンの気持ちがすごく分かる。
だって、私、間違ってないじゃない。
そりゃぁ、全てに大満足ではないけれど、子どもたちは皆、それぞれに独立し人さまにご迷惑をかけずに暮らしている。
夫は仕事で成功している。
ねぇロドニー、いつだって私が家族のことをちゃんと判断できる女で良かったと思わない?
ていうか、実際そうじゃん…
弁護士やりたくない、農場やりたい。良家の子女より不良と付き合いたい。したいことをしたい。そうしたいからそうする。なのにいつもお母様 -
Posted by ブクログ
ノンシリーズ(メアリ・ウェストマコット編)。
本作品は、ヴァーノン・デイアという一人のだめんず・・もといw、若き気鋭の音楽家(作中ではまだ原石ですが)の愛と苦悩、そして彼をめぐる人々の波乱の人生を描いた、“ミステリではないクリスティー”でございます。
美しい屋敷(アボッツ・ピュイサン)で生まれ、空想に耽った繊細な幼少期から始まり、従妹のジョー、幼馴染のセバスチャンやネルと過ごした少年期。
音楽に目覚め、美しく成長したネルと恋に落ちる青年期、そして圧倒的な歌声を持つオペラ歌手・ジェーンとの出会い、さらに戦争の勃発・・と、ヴァーノンをメインに五人の男女が運命に翻弄されながら生きていく展開です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ優秀な弁護士の旦那とそれぞれ結婚し巣立った3人の子供を育て上げた主人公のジョーン。
理想的な人生を歩んできたと盲信してきたジョーンが徐々に不都合な真実へ直面していく物語はシンプルだが面白い。
この作品の終盤帰りの車内で出会う人物にもうすぐ戦争が始まると告げられるシーンがある。僕の知識が乏しかっただけでもしかしらそれまでの場面でそういった伏線が散りばめられていたのかもしれないが、なにも知らずに呑気に読んでいた僕はそのセリフにどきりとした。なによりジョーンの自己認識という最もミクロな物語と戦争というマクロな物語を自然と接続させる表現力とセンスがとてつもないと感じた。
孤独の中で内省を深めたジ -
Posted by ブクログ
「自分は正しい」という善意が、知らず知らずのうちに相手を傷つけてしまう。そして、自分では正しいと思っているからこそ、そのことになかなか気づけない。本作が描いているのは、そんな「無意識の罪」の怖さなのだと感じた。
ジョーンは、偶然砂漠で家族から離れて一人になることで、これまでの人生を振り返り、自分が良い妻・良い母としてしてきたことが、実は家族の気持ちを無視していたのではないかと気づいていく。しかし家族のもとへ戻ると、結局また「自分は正しかった」という元の考え方へ戻ってしまう。
人は何かに気づいたからといって、物語のようにきれいに変われるとは限らない。この現実的で救いきらない結末に、本作の静か -
Posted by ブクログ
ネタバレ結婚しても、独立しても、娘は娘。
母と子の共依存なのかと思って読み始めたが、これを共依存というとすべての母娘が共依存になってしまう。母アンと娘セアラ2人で(メイドのイーディスはいるけど)仲睦まじく暮らしてきたが、アンがリチャードと再婚しようとしたことに、セアラが反発したことから、2人の仲は引き裂かれる。微笑ましい仲良し親子はどこへやら、お互い相手を貶し、自分は幸せだとのたまいながら享楽的な生活に溺れていった。
甲斐性なしと言われていたジュリーが、戻ってきてセアラを求めたのが、とてもロマンティック。麻薬から抜け出すのはとても簡単なことではないだろうけど。お互いに意地を張っていたことを認め合い -
Posted by ブクログ
素晴らしかった!
クリスティのウエスト・マコット名義で書いた本を読んでいる。これもまた恋愛、家族について考えさせられる。
死を選びそうな女性(主人公)が、出会った人にこれまでの人生を夜通し話すというスタイルで、幼少期の話から始まる。そこは正直読んでいて少しダルい感じもしてしまうのだが、主人公が内気な妄想好きの少女だった、ということがわかる。少女が大人になって、恋愛話が出てくると、一気に面白くなってくる!いろんな人から救愛されるのだけど、ちょっとでも違和感を感じると、彼女は流されず、断る。きちんと自分の好きな人を結婚相手として選ぶことができた。はずなのだが、ずっと続くと思われた結婚関係が、相手