中村妙子のレビュー一覧

  • アクナーテン

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    小説ではなく戯曲です。
    アメンヘテプ三世との共同統治から
    軍人ホルエムヘブとの出会い、ネフェルティティとの愛、
    新しい都の建築、宗教改革、国の衰退、
    神官たちの悪巧みと画策と王の死、そして
    ツタンカーメンが王位につくだろうというところまでを
    ドラマチックに描いている。
    アクエンアテンの死については諸説あるけれど
    クリスティー説を信じたくなるくらい面白かったです。

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    2010年10月12日
  • 暗い抱擁

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    アガサ・クリスティの一連のミステリーとは赴きを異にしているが
    鋭い人間観察に基づく記述はとても読み応えがあり、結末の展開はさすがアガサ・クリスティ!!

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    2009年11月04日
  • 娘は娘

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    ノン・ミステリーシリーズ。
    母と娘という、一種異様な独特の関係を描いた作品。
    憎むのも、煩わしく思うのも、心配するのも、反発するのも、愛しているからなんだと強く思いました。
    読んでいる間、苦しめられ、振り回され、のたうちまわり、ラストは涙が止まりませんでした。

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    2010年03月07日
  • アクナーテン

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    ネタバレ

    父王の死に伴いエジプトのファラオとして即位したアクナーテン。神官たちの専横、生活に苦しむ民を救い理想の国家、世界をつくるために新たな都を作り新たな神を信仰する。神官たちとの対立。すべての戦争を否定するアクナーテン。離れていく民の心。自らの親友と考えていた軍人であるホルエムヘブとの決別。理想を追い求めるアクナーテンと現実を見るホルエムヘブとの溝。王位後継候補のツタンカーメンとの考え方の違い。宮廷で進む妃ネフェルティティの姉ネゼムートの陰謀。

     2009年10月23日購入

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    2012年08月10日
  • 愛の重さ

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    私の好きなミス・マープルやポアロは登場しないが、クリスティー特有の軽快な進め方で、とても面白かった。

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    2009年10月04日
  • 娘は娘

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    メアリ・ウェストマコット名義のクリスティの作品は、読み返すほどに味が出てきます。読むたびに新たな発見があり、そこから自分の考え方が分かってくるというか。最初に読んだころから随分違う印象を持つようになりました。母と娘、愛しているからこそどんな犠牲も払う。それを決めたのは自分なのに、相手を恨めしく思ってしまう瞬間があるのです。その気持ちが段々胸に溜まっていって、自分でも訳のわからないモヤモヤになって・・・。ミステリの女王は人間観察の女王でもありますね。イーディスやデーム・ローラの台詞を読んでいると、目の前にクリスティがいたら心の奥底まで見抜かれそうな気がしてきます。

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    2009年10月04日
  • 春にして君を離れ

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    最後が恐ろしすぎて鳥肌がたった。
    惨たらしいとはこの事。
    賛否両論あるけど、このラストの衝撃で怖すぎて星をマイナス一にした。怖すぎる。

    でも実はこういうのって日常にたくさん隠れてるよね、の答え合わせをしてくれている優しい結末なのかもしれない。

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    2026年01月05日
  • ビッグ4

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    個人的には面白かった。最初の方は騙された。
    ミステリー要素というかアクション寄りだがストーリーとしては面白かった

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    2026年01月01日
  • 春にして君を離れ

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    「ミステリーの女王」であるアガサ・クリスティー氏。平易な文章と特殊な設定で読者をミスリードするエンターテイメント性が特徴だが、こういう作品も書けるんだなあと感心(当たり前か…)。
    本作では殺人は起こらない。しかしミステリーとしては最も怖いかもしれない。そしてある意味哀しい物語。
    主人公ジョーン・スカダモアのような承認欲求の塊のような人っているよねと思いながら読んでいた。気付くようで気付かない。気付いたと思ったらまたふたたび日常に戻る。それを支えるのはある種の諦観を伴う周囲の哀しき愛。茫漠とした時に包まれ孤独のなかフラッシュバックのように猜疑心とともに真実に迫っていく過程の心理的機微の描き方が見

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    2025年12月29日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    地に足のついたサスペンスでこわかった。

    子育て中の身には人ごとではない。自分と向き合うこと、自分が子どもたちにしたことに向き合うことは怖い。彼女と一緒にわたしも自分と向き合うことになった。
    ジョーンが過去に向き合い悔い改め、変わろう!と決意するも、日常に戻れば漫然と元に戻っていくのは本当にリアル。人はそうそう変われないのだ。

    ジョーンが毒妻毒母なのはもちろん否定できない。けれど、その被害者であり子どもたちの理解者であるように振る舞う夫こそおそろしい人だ。農場経営に踏み切れない勇気のなさを妻が反対したせいにする。愛情もかけず、育児もメイドまかせなのに子どもをコントロールしようとする伴侶から子

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    2025年12月27日
  • 暗い抱擁

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    ネタバレ

    その人生を幸福と呼ぶか。

    ヒュー・ノリーズの元にゲイブリエルが死にそうだと報せが来る。ノリーズはゲイブリエルを憎んでいた。イザベラを死なせたゲイブリエルを。ノリーズの語るゲイブリエルの物語。

    一気に読ませる。メアリ・ウェストマコット名義の作品なのでいわゆるミステリではない。しかし最後に明かされる真相に向かって進み、最後の打撃に痺れるという点では実によくできたミステリ的。

    軽薄で自己宣伝的な醜男ゲイブリエル。彼の根底に流れる高貴なものへの歪んだ感情。生まれながらに貴族というのが日本には(一応)ないので、ここら辺の大英帝国的な価値観を完璧に理解はできないけど、なんとなく感覚的にはわかる。自分

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    2025年12月23日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    第三者視点から客観的に見たジョーンは夫や娘のことなど何も分かっていないように見えるのに、ジョーン本人は「私はいつも良い選択をしてきた」と思い込んでいる、その差に怖さを感じます。自分の思い込みではなく、相手が本当は何を求めているのか、という本質を見抜く必要性を感じました。自分を見つめ直す時間を与えられたのにもかかわらず、旅から帰った後夫に今までのように接する選択をしたジョーンは、これからも誰にも愛されることがないのだろうなと思いました。

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    2025年12月21日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    クリスティの別名義の本。優雅な奥様が、もしかして私は思うほど幸せではない?という自問自答を砂漠で1人でし始めて、実際は?そして結末は?というのが最後に明かされるわけだけど、日常系心理サスペンスって感じでゾクゾクした。うまいなー

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    2025年12月13日
  • 春にして君を離れ

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    ミステリーかと思って読み始めたら、誰も死なないし、それどころか状況もほとんど変わらない

    なのに先が気になって読み進めてしまう面白さでした


    立場上旦那さんに感情移入して、自己犠牲を払っている気の毒な人だと思っていたのですが、解説を読んで初めてその身勝手な一面に気づかされました

    まだまだ人を見る目が足りません


    自分の結論を揺さぶられたくないから真実を見ない人、考えたくないことから目を逸らすために忙しくしている人――「あの人も同じだな」と現実の顔が浮かんできて、生き方を考えさせられる一冊でした

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    2025年12月13日
  • 春にして君を離れ

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    結ジョーンも夫のロドリーも、今の生活から結局改革できなかった所は、九州男児の父に従わざるをえない自分の家族を思い出した。

    あと、思春期に親の正義を押し付けられて苦しんだことなどを思い出して、自分の子ども時代を思い出して辛くなってしまった。

    結局ロドリーとレスリーは一線を越えてしまったのか、、、?

    自分も周りの人に、自分の価値観を押し付けてしまってないか?
    心の奥底で人を勝手に評価してないか?
    嫌なこと目を背けて、不要に時間を埋めようとしてないか?等反省しました。

    じわじわ意味がわかってきて、後味悪かったけど面白かった!

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    2025年12月12日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    最後の万華鏡の例え、自分のこれからのウィンドウをどう捉えて生きていくか決めるシーン、凄い
    頼むから気づいたことに正直になってこれからを生きてほしい…と最後の最後のページまで思わずにはいられなかった。
    しかし、ロドリーの最後の「気がつかずにいてほしい」の一言できっとこのまま過ごすんだと確信してしまい…

    それだけじゃなく、最後にヒトラーの名前が出ることによりとてつもない戦争がこの先起こること、バーバラの真実の手紙が燃やされてしまったこと…主人公がこの先自分自身と向き合って気づく時間や物や人はもうないんだと暗雲が微かに匂わされていて、終わり方に感心してしまった。良い本でした。

    あのとき主人公がき

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    2025年12月08日
  • 火曜クラブ

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    個人的にクリスティ作品の魅力といえば、
    個性豊かかつ人間味のある登場人物(事件の容疑者)たち、
    膨大な情報の中にミスリードと本当のヒントとを潜り込ませる巧みさ、
    そしてミスリードの要素すら拾い上げ本筋とは別のストーリーに昇華させる組み立ての巧さ、
    あたりが大きいのだが今回は短編集という性質上どうしてもそれらを感じづらかったというのが正直な印象。
    短いページ数で語らなければいけないので人物描写にそこまで割けず、ミスリードを入れる隙がないのでヒントが分かりやすく浮き彫りになっており、長編では毎回予想外の真相に驚かされていたのに、今回は途中でなんとなく分かってしまうことが多かった。

    というのは各話

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    2025年12月02日
  • 春にして君を離れ

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    2025/08/17 読み終わった

    な〜〜〜〜んにもわかっていないお母さんの話。こういう人いる!て感じ。

    あと、帝国主義時代のイギリスの雰囲気がよく伝わってきたのが面白かった。バグダードもイスタンブールもローデシアも自分のもの!あれ?もしかしてこのお母さん、帝国主義のアナロジーなのかしら…?

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    2025年11月27日
  • 未完の肖像

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    外に出たい、未知の世界に触れたい、でも妻であり母である女性にとってそれは抑え続けるべき欲望。そして母と娘の微妙な関係。アガサ・クリスティのさすがのストーリーテリング。

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    2025年11月26日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    初アガサ・クリスティ

    この主人公は長年何をしてきたんだろうかと……

    人の言葉や思いにずーーーーっと向き合わずにきたジョーン
    そのつけがラストにきてる

    自分勝手な幸福論を押し付けてきた結果、きっと誰にも幸せを願われずにいくんだろうな

    子供のために主人のために

    その奥にあるのは変化を恐れる自分のため

    なんてプア・リトル・ジョーン

    勇気を持ち合わせないプア・リトル・ジョーン

    せっかくの回心のチャンスを与えられたというのに

    最後のエピローグの最後の一文

    一番愛している人間にそんなことを思われているとは

    なんて哀れなプア・リトル・ジョーン

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    2025年11月16日