中村妙子のレビュー一覧

  • 未完の肖像
    これは私の人生。

    母の死と夫の裏切りに心を閉ざすシーリアは、失踪事件を起こした著者の姿だと言われる。穏やかな婚約者を捨てて選んだダーモット。すれ違うシーリアとダーモット、産まれた娘はダーモットの性質を引き継いだ。孤独なシーリアが語る腕のない男の意味とは。

    ぎくりとする場面も多く、読むのしんどいこ...続きを読む
  • 未完の肖像
    アガサ・クリスティーのウェストマコット名義の小説。
    主人公の子ども時代からの日々が細やかに描かれていて
    ドラマ「ダウントンアビー」の世界観がありましたが
    娘との確執など、現代の私たちに共通する
    切なさや、やるせなさを感じました。
  • 火曜クラブ
    初めてのアガサクリスティー。ミスマープル登場短編集
    (1932年S7)小説家の甥の発案により女流画家、女優、元警視総監、弁護士牧師、大佐夫婦が火曜日、古風なマープルの部屋で事件を語ってゆく。
    大抵の人は悪人でも善人でもなく、ただとてもお馬鹿さんと一刀両断し辛辣に事件の真相を暴く恐るべし編み物好きな...続きを読む
  • ビッグ4
    ポアロシリーズ4作目。今回は犯人を当てるぞ!と思いきや、今回の展開はこれまでとは違う様相。犯人は4人(ビッグ4)であること、3人の面が割れ、最後の4人目は誰なのか?ポアロVS.ビッグ4。ビッグ4の策略にハマり続けるポアロ。ポアロの起死回生の武器は仲間をも欺くことで相手を油断させること。ヘイスティング...続きを読む
  • 火曜クラブ
    クリスティーの描く社会・人となり、というものが自分になじまない。社会階級が高い人ばかりなせいか。ミス・マープルもそう。老嬢のいやらしいところを感じる。短編である為色々なトリック・人々・舞台を楽しめた。それが短編小説のいいところ。できが最もいいのは唯一安楽椅子探偵でない「溺死」。
  • ビッグ4
    犯罪組織と命懸けで戦うポアロとヘイスティングスが格好良い作品でした。
    これまで読んできた謎解きとはまた違う、スリル満点のアクション映画を観ているような感じでした。
    何度も連れ去られたり、猿ぐつわかませられたり、爆発したり…
    いつでも狙われながらビッグ4に少しずつ迫っていく2人に、最後まではらはらさせ...続きを読む
  • 火曜クラブ

    火曜クラブ

    ミステリーの短編集でとても読みやすく、すっかりミスマープルの虜になりました。これを読んでから長編にチャレンジすることをお勧めします。
  • ビッグ4
    小学生の頃に読み漁った、アガサクリスティ!!
    面白かった。めっちゃ伏線はってる、とかじゃないけど。。どーなるんやろって純粋にワクワクしながら読み進めれた。
    巨大な敵に立ち向かうのはいつの時代でも面白い。そして、どんな時代にも世界征服しようと思うやつっておるんやなぁっとしみじみしてしまった。
  • 暗い抱擁
    凄まじいある愛の形。
    鉄管工の父を持つ保守党候補者ゲイブリエル、由緒ある貴族の末裔のイザベル。男と女、どこでどう惹かれるのか。肉体、精神、顔、声、それらが相まって関係は始まる。クリスティがここまで凄い恋愛観を持っていたとは。

    時は第二次世界大戦、ドイツが降伏した後、日本が降伏するまでの間に始まった...続きを読む
  • 未完の肖像
    主人公シーリアの幼い時から結婚、離婚に至る経緯が書いてある。シーリアが自殺しそうな所に遭遇した若い肖像画家メアリーがその時シーリアから聞いたシーリアの話を活字にまとめた、という体裁をとっている。おだやかな性格の婚約者を振り、積極的で現実的なダーモットと結婚。夢見がちなシーリアと現実的なダーモット、読...続きを読む
  • 愛の旋律
    おもしろい。一気に読んでしまった。ミステリーではないが、5人の若い男女の織りなす愛の物語と、作曲に憑かれた男の創造意欲、そして第一次世界大戦をはさむ非常時に翻弄される運命が二転三転する様はまるでミステリーのようだ。

    イギリスの何代も続くお屋敷に生まれたヴァーノン・ディア、従妹のジョー、隣に越してき...続きを読む
  • ビッグ4
    物凄い冒険もの!ミッション◯ンポッシブルかと突っ込みたくなる怒涛の展開でした。

    スピード感が違い過ぎるからか、クリスティの作品では低評価らしいが、たまにはこんなのもいいのでは?

    これこそ映画化したら楽しいんじゃないのか…?
  • 火曜クラブ
    一つ一つの話が短くて物足りない。
    短編集だから仕方ないけど。
    まとまった読書の時間が取れないときはちょうどいいかも。
  • 火曜クラブ
    ミスマープルシリーズを初めて読んだ。当時雑誌に掲載されていた13の短編を集めたもので、単行本化されたのはシリーズ2作目になるらしい。

    火曜日にそれぞれが真相を知っている謎を問題形式で参加メンバーに話し、真相を明かしてもらうことからスタートした火曜クラブ。誰も真相を明かせない中、元々は参加者にもカウ...続きを読む
  • ビッグ4
    面白かった!
    なんか派手でハリウッド映画みたいだった!

    この話は短編をまとめたらしいけど
    確かに言われればあー・・・途切れ途切れっぽいところはあるなぁ!と思いますがー!と言ったところ!

    やっぱりね!
    おいらねみんなと同じよ!ヘイスティングス自己評価高すぎやない!?
    高すぎやで!!過信したらあかん...続きを読む
  • 暗い抱擁
    メモ: コックニー(英: Cockney)あるいはコクニーは、ロンドンの労働者階級で話される英語の一種。

    後ろのあらすじがメロドラマすぎる(笑。
    実際はもっと深刻で滑稽で切ない雰囲気。
  • 愛の重さ
    ウェストマコット名義の作品はどれも名作
    どれも現実の人間性が驚くほど内側まで書かれてて、クリスティはアドラーを知っていたのではと思うほどだ。
    この作品ではパウロ・コエーリョのピエドラ川を思い出した。
  • 未完の肖像
    うわー。予想(ある意味恐怖)してはいた。
    やっぱり。
    怖いというのは正しい言葉かわからないけど、、、
    国も時代も違うのに、人ってなんで同じなんだろう。
    同じように感じるものか、、、
    それにしてもモヤモヤとした憤りや寂しさや悔しさやそういったこと。
    ダーモットはそうしてもらいたいだろう。

    いっそ平手...続きを読む
  • ビッグ4
    普段の謎解きとは異なるがポワロとして考えなければ違和感なく楽しめる作品。ビッグ4が実在するのかしないのかともやもやして読んでいたが論点は全く異なっていた。
    最後のあっけなさと部分部分で展開が飛ぶのは残念。もとは別の短編をつなぎ合わせたと解説にあるため、これが理由か。
  • 愛の重さ
    両親に愛されなかった姉が、
    新しくできた妹を疎んじてという話ではなく、
    逆に愛しすぎることにより起こった悲劇。
    家族であっても人の人生に干渉しすぎることは良くはない。