中村妙子のレビュー一覧
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ネタバレ主に三人の人物を中心として物語は進展していく。
①ローラ
両親の愛を一身に受ける兄。その兄が死ぬと、悲しみの中にありながらローラは密かに両親の愛が自分に向くのではと期待する。しかし今度は、生まれたばかりの妹シャーリーが愛を独占することに。ローラはシャーリーの死を願うようになるが、ある時火事からシャーリーを守ったことをきっかけに、ローラはそれまでとは打って変わってシャーリーを心から愛するようになる。それは独占欲とも執着ともとれるものだった。成長したシャーリーと恋仲になったヘンリーのことをよく思わないローラは、二人の結婚に反対する。
②シャーリー
ローラを説得してヘンリーと結婚するものの、定職につ -
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【ノンシリーズ】
シングルマザーのアンは人生の全てを注いで一人娘を育てきた。しかしアンの再婚問題を機に母と娘の関係が変わってくる…。
「母親の目線」で読むか、「娘の目線」で読むかによって思う事も変わってくる。
自分も娘がいる母親だし、かつては娘だった時代もあるので、両方の気持ちがよくわかるので面白い。
再婚を決めた男性のことをどう思うか?
娘が好きな男性を親として許せるかどうか?
この2点は読者それぞれの価値観によって違うと思う。
古い友達と長年仕えるメイド、この2人の頼れる老女が精神安定剤みたいで安心する。
クリスティー自身もこの作品と同じように、娘がいて14歳も年下の男性と再婚して -
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本作は、ミス・マープル初登場のタイトル作を含む13の短篇集。これらは、1927年から雑誌連載していた6篇に、他の短篇を追加して1932年に発刊されたもの。作品の初出としては、1930年発刊の長篇『牧師館の殺人』より先になります。
そんな事情もあってか、前半6篇より追加された後半は尻上がりに面白くなって行きます。犯人当ても前半の『アスタルテの祠』『金塊事件』『動機対機会』は、犯人を当てることができましたが、後半は惨敗。マープルというキャラを、著者が次第にものにしていってる感じがしました。
最初はただの田舎のおばさんだったミス・マープルが、人生経験から推理して発言し、次第に周りの人達の信頼を得て -
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ネタバレお世辞にも見た目が良いとは言えないが、天性の人たらしで自分の魅力をアピールする能力に長けたゲイブリエル。障害のために日頃腫れ物のように扱われるヒューに対しても一切気を遣わないゲイブリエルのあけすけなところに、ヒューはある種の感銘を受ける。人当たりのいいゲイブリエルがヒューの前でだけ仮面を脱ぎ、虚勢の下に隠された劣等感や弱みを曝け出す。ヒューの立場から彼を見るからこそ、読み手もゲイブリエルのコンプレックスと裏腹の虚勢を垣間見て彼の人間くささを感じ取ることができる。
ゲイブリエルとイザベラのどこまでも暗い逃避行。取り澄ました(とゲイブリエルが思い込んでいる)イザベラにどうしようもない劣等感を刺激さ -
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ネタバレこれはまた、『春にして君を離れ』とは違う意味で痛い本でした。
何事もなければ胸を張って言えるのですよ、「自分のことより子どもが大事」。
でも、つかず離れずを装っていながら、実は互いに相手の存在に頼っていた母と娘のどちらかが、違う世界に踏み出そうとしたとき、自分のもとに引き留めようとしたくなるのは自然な流れ。
だけどお互いに自覚がないから、自分のためではなく娘(母)のために、何かをしてあげている気になっている。
寂しさや絶望をその瞳に浮かべている相手のことなんて、見もしない。
”家の整頓、使い走り、(中略)そうしたこまごまとした用事をアンは当然のことのように忠実に果たした。娘は両親に仕えるため -
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ネタバレ読んでいるうちに、「あれ!?ポアロってこんなだっけ!?」ってなるくらい、規模が大きい!展開がはやい!スリリング!な話だった。
解説いわく、クリスティーならではのゆったりとした空気感…というものが他のポアロ作品にはあるらしいけど、この作品はもう次から次へとという感じで、いくつもの短編を手直してて作ったというのも納得がいく…
この作品はトリックを楽しむというよりは、マジックを楽しむ感覚に近いというか、不思議なことが起きて種はこうでした!みたいな流れの繰り返しだった。でもそれがすごく楽しい!!
わたしはポアロというキャラクターが好きなので、彼の頭脳明晰さナルシストさ、友情の厚さ、ユーモアさが今まで -
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ネタバレ名字のない、ただのデイヴィッドはバイオリンで語る。
父親を亡くしたデイヴィッドは、ホリー夫妻に引き取られる。日々の仕事よりも自然の美しさに心を震わせてバイオリンを弾く。デイヴィッドをおかしな子だと思っていた村の人々も、だんだんとデイヴィッドの考えに一目置くようになる。喜びも悲しみもバイオリンに歌わせるデイヴィッド、彼の秘密とは——。
同じ作者であり「独特な子が常識的な周囲の人たちをほぐしていく」「過去に不幸なすれ違いから別れたままの恋人たちがいる」「初めはその子に戸惑っていた周囲もだんだんと感化される」「その子が倒れたときは村中が心配する」という要素がポリアンナと共通。ポリアンナよりも独特 -
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クリスティは推理小説のみではなく、スパイスリラー(ジャンルが正しいかわからないが)も実は魅力的で、とても読み応えのある、スリリングな作品を幾つか生み出している。今作は実は評価は余り高く無い様で、エルキュール•ポアロらしからぬ冒険譚が彼のシリーズとしてマッチしていない為、好まれていないようだ。
僕も今作は再読になるが、初めて読んだのは大昔で記憶は古く、覚えているのはポアロの不幸についてとアシールという双子の兄がいた事、そして失われた口髭についてだ。当時の自身の評価は覚えていないが、おそらく余り理解していなかったのだろう、他の作品より低く見積もっていた記憶だ。当時は推理小説以外の作風を読み慣れ -
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ネタバレクリスティの短編集。連作。マープルが初めて推理を披露した作品。安楽椅子探偵の中でも有名なミス・マープル。クリスティ自身がとても好きなキャラクターらしいが、愛情を感じる。
この作品ではマープルの家に集まった様々なジャンルの人々(作家、画家、弁護士、元刑事、牧師)が、それぞれ持ち寄った過去に起きた未解決 事件(現在は解決している)を出題し、謎解きしていくミステリー。結成日が火曜日なので火曜クラブだ。
火曜クラブ
とある屋敷で起きた殺人事件の話。最初は食中毒と思われたが、殺人の噂がたち、改めて調べた所、死体から毒物が発見される。
とても短い解説でそれぞれ考えうる可能性を上げていくが、最後マ -
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誰かを愛するということ、誰かに愛されるということ。二人の姉妹の人生の一部を覗き込みつつ、それぞれの愛の重みを描いたアガサ・クリスティーの名作。
アガサ・クリスティーがもともと違うペンネーム、メアリ・ウェストマコット名義で執筆した6篇のうちの一つ。
一番しっかり描かれたであろう愛はローラとシャーリーの姉妹愛なのだろうけれど、ローラと父母やシャーリーとヘンリーの愛についても描写があっていろんな形の愛があるよなと思いました。ただ、親子愛に関しては『春にして君を離れ』なんかでも触れた話だし、だいぶ軽めだった気もする。
愛以外の描写でいうと、ローラとボールドックの友情に心温まった。