しらびのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
大切な人
りゅうおうのおしごとは1巻から読み続けていますが、この巻が一番面白かったと思います。
ただ個人的に心残りになったのは、銀子ちゃんの心臓病の件です。シリーズ最後のほうで死んでしまうのではないかと不安になってしまいました。 -
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とにかく空銀子回。
三段リーグで連敗し絶望した銀子を連れて旅に出る八一。弟子入りした当初の想いをお互い思い出し、三段リーグ全勝の椚創多との闘いに臨む。
病弱だった銀子を陰ながら見守っていた明石先生、内弟子として面倒をみていた清滝師匠、姉の佳香さん。八一が小学生名人をとってからはちょっかいをかけてくる女を撃退し、月夜見坂燎、供御飯万智を同時に指導対局で打ち負かし。
福井の実家で満点の星空の中、告白もどきをするが、銀子がプロになるまでの封じ手に。
名人が国民栄誉賞受賞会見にて、女性プロに言及し、銀子は勇気をもらう。
三段リーグ11回戦の死闘の中で銀子は将棋星人の感覚の一端をつかむ。復活した「浪速の白雪姫」 -
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異界と化した東京へ進入する非合法のレイダーである少年少女の物語。超高難度ダンジョン探索型ボーイミーツガールの今作は敵である救務庁への潜入というケタ外れに難易度の高いミッションが主となっている。相変わらず危機的状況を描くのが非常に上手い。今作のピンチの骨子はひた隠しにしていた身元の発覚と、別行動による孤立無援で、文字通り絶望的である。また舞台がクリティカル・エリアではない現実世界だからこその行動制限や能力の限界などもあり、かろうじてしがみついていた日常が崩れる恐怖があった。非日常の恐怖を描いた前作とは対になっているのが良い。サブタイの人類の敵vs人類の敵というのもかなり示唆的で、さらわれた人を助けるはずの少年たちが、国家や一般市民からも犯罪者扱いされ、文字通りの人類の敵になるというのは皮肉である。全世界を敵に回すというのは決してレトリックではない。そんな混乱の中離れ離れになる少年少女。新たに救務庁へと就任した少女と、想い人の妹へ秘密を明かし、小屋へと隠遁した少年。そんな二人がまた相まみえるのはクリティカル・エリアという地獄なのだろう。パートナーが敵対的立場に回るというのは王道ではあるが、そこに行くまでの展開が非常に理にかなっているのが良かった。現実での立場を活かしてのプロパガンダというのは面白い。またささやかではあるが、少女の協力者という伏線を活かしたタイミングが非常に素晴らしかった。ここまで物語で読ませるラノベはなかなか無い。この展開で続刊が出ないかもしれないというのはもったいなさすぎる……。
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エネミー・オブ・マンカインド編の後編。ステルス&エスケープを中心に練りこまれたアクション、常に死と隣り合わせの緊迫感は後編でも変わらず。相変わらず絶望的なシチューエーション作りが上手く、主人公たちを容赦なく危機的状況へと追い込む手腕は見事である。EOMと戦うためのショットの本数という視覚化された絶望に加え、作品内でのパワーバランスを一切崩していないため打開策が想像しにくい。前回の伏線回収もスムーズで、謎の敵「ツイスター」の正体や、素人レイダーのキムラが名前を名乗らなかった理由もすんなりと腑に落ちた。また、クリティカルエリアからの帰還後に悪夢に悩まされるといった戦争神経症の症状が出るという描写が素晴らしい。主人公はあくまで高校生に過ぎないという現実感がある。ファミレスでの日常に戻るためのクールダウン等も含めて、こういう戦闘外の細部の描写にこだわることで、非日常性のリアリティレベルの整合を保っていると言えよう。救務庁内への協力者の必要性の示唆(兄が協力者に?)や兄についた恋人がいるという嘘(彼方がその役割に?)など、次作への伏線も多いため次が非常に楽しみである。
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紫色の霧に閉ざされ、壊滅した東京都心を舞台にしたダンジョン探索型のボーイ・ミーツ・ガール。ダンジョンと化した東京、跋扈する異形の怪物クリプテッドと、人類の敵EOM(エネミーオブマンカインド)、ドロップアイテムかつ、EOMに対する唯一の対抗策である、赤緑青の、強化、感覚、修復の三種類の注入(ショット)と呼ばれる道具など、設定が非常にゲーム的であり馴染みやすい。しかしゲーム的という言葉から感じる軽薄さのようなものは微塵もなく、むしろ死と隣り合わせという緊迫感に満ちているため、常に極限状態のような緊張感がある。抵抗はできるが基本は勝てないというEOMとのパワーバランスも絶妙で、そんな中で主人公二人の見せ場を作りつつも、一転して絶望的な展開へと転がされるため終始気が抜けない。作者の手腕は素晴らしいの一語。主人公が組織ではない反体制側である侵入者(レイダー)という立ち位置も魅力的で、大人に任せておけないため、子供が独自で動くというのはジュブナイルの王道であり、読んでて非常にワクワクした。また救務庁という公的機関との三つ巴状態や背後に巡る陰謀なども読み応えがあり、まだ核心に触れていないので下巻が非常に楽しみである。
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本書は、連合王国編の後編。
レギオンとの戦いに従軍するシンを始めとする86達は、前巻の攻城戦でシリン達が見せた自らの身体を喜んで犠牲する戦い方にショックを隠しきれない。
シリン達は人間ではないが、死者の脳を利用して作られた表情のある女性兵士型人造妖精だ。
彼女たちは、「勝利の為の死こそ我が目的」とばかりに自らを犠牲にして味方の為に血路を開いた。シリン達のおびただしい数の屍を見た86達は、彼女達の姿を自分たちの将来の姿とダブらせてしまう。
その影響を一番受けているのが、シンだ。
シンはサンマグノリア共和国が崩壊し、ギアーデ連邦軍に編入された後、未来のあるはずが無かった自分たち86に急に未来はあるのかもしれないという、今まで考えたことも無かった事実を突きつけられ、逆に混乱する。
そして、「自分を頼って欲しい」とシンに対して優しく笑顔を向け、無邪気に未来を語るレーナにも違和感を抱いてしまう。
自分は彼女を幸せにしてやれる訳がない。自分は死ぬ運命しかない人間だ。そうやって生きてきたし、一緒に戦って死んでいった他の仲間の86達も同じだ。
そう、自分は未来の無い、穢れた存在なのだ。自分にとって大事なレーナを自分のような存在が近づくことによって、汚してはいけない・・・。
そう心の底で思うシンであったが、レギオンとの死闘のなかで、もう本当に死ぬかもしれないという場面に直面したシンに
『死にたくない』
という人間らしい心が初めて芽生える。それは、戦いの最中に、レーナに対して必ず生きて帰るという約束をした直後だった。
本作は、シンたち86が、
『死ぬ為だけに戦う、心の無いただのプロセッサー』
から、
『未来を切り開くために闘う、人を愛する心を持つことのできる人間』
への変革を描いた心理劇だ。
圧倒的な戦闘描写とレギオンとの戦争に翻弄される少年少女達の心理描写の対比が見事に調和する。
この86シリーズも6作目が終了。
86達は本当の人生を取り戻すことができるのか。そして、人間達はレギオンに勝利することができるのか。これからも86シリーズ、目が離せない。 -
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連合王国編の完結回。
今回はさすがに前回ほどの衝撃はなかったなあ。
いや、いいことだ。
前回、死せる戦闘人形シリンたちの有様に衝撃を受けたエイティシックス達が、生きていることの意味自らに問うた今回。
ようやく、彼らの中に生きる意味が見つかったのだなあ。
戦闘場面は、今回は珍しくあまり心配しなかった。
作戦がうまくいって人間側の死者が少なかったこともあるし、高機動型との戦いが3度目だったと言う事もあるのだろう。
レーナとシンのまだ始まったばかりだという感慨がここまで読んできた身には少し驚きで、でも、そうだよなと気づかされた。
個人的ハイライトはシンがレーナに「おいていかないで」と告げ、レーナが「帰ってきなさい」と返す場面。
ようやく二人の気持ちが繋がった。
いやしかし、これ、主人公じゃなきゃ、死亡フラグだよ^^
さて、次巻は少しライトな展開だそうだけど、一気に二人の距離が縮まるといいね。 -
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相変わらず最高に面白かった。
今回は攻城戦。レギオンに占拠された難攻不落の城をどう落とすかという物語だったが、結末はネタバレになるので書けない・・・。
もう、ほんとにこの小説はライトノベルじゃないよね。確かに美少女が主人公でラブな要素あるけど、それを圧倒的なまでに押し流す冷酷で破壊的な戦場描写。
今回も「シリン」という新しいアイディアも含まれていて本当にこの安里先生は天才だと思う。
アニメ化してほしいライトノベル第一位らしいけど、アニメ化どころかハリウッドで本気で実写映画化してほしいよ。1巻分だけでも・・・。
まともな俳優さんキャストして、レギオンは「マトリックス3」とか「All you need is kill」的な雰囲気で作ったら絶対にヒットすると思うんだけどね。
今後のアニメ化、映画化も含め、「86」のさらなる発展に期待!! -
Posted by ブクログ
夜叉神天衣がタイトル挑戦を決め、空銀子女王と戦う。
八一は姉弟子に研究会用に買ったマンションに誘われるが女王戦が終わるまではと断る。
そして始まった女王戦は、3戦目までしかも短期の日程が決まってない、女王からの3勝で決め、三段リーグにさっさと備えるというメッセージ。
通天閣での一局目、慣れない和服と高い盤に知らずストレスをためる天衣。香車が袖に引っ掛かり駒台に落ちるというミスに気付かず、空女王の誘導で香車を打ち込んでしまい前代未聞の反則負けに。
二局目は北陸、ひな鶴で。天衣の先手番、角換わりが通用せず昼食休憩後に早々に投了。。。天衣はどんな将棋を指せばよいのかわからなくなっていた。
八一は、帝位挑決リーグで振り飛車から居飛車へと転向した生石充と戦う。中央の歩をついてから三間飛車に振るという前代未聞の手で。捌きのマエストロに対し捌きで応じる。ソフトでは評価値がぐんと低くなるが、それが全てではないと証明する。
天衣にこの棋譜でエールを送った八一。天衣の可能性を信じ、大事な対局をそのために使ってくれた。
三局目は神戸の結婚式場。天衣は後手番角頭歩で。持久戦で応じる空銀子に対し4二銀型角交換向かい飛車へ。師弟の絆を見せるような。
そして昼食休憩後、純白ドレスにガラスの靴での登場。そして実質先手の空の負けに近い千日手に持ち込む。
そして先手となった天衣は中飛車から居飛車に戻すという二手損でありながら互角の勝負から勝勢に。今度は逆に千日手に持ち込まれそうになるが、天衣は変化させ、挑戦者の意地を見せる。
天衣は勝負に負けながらも一門の絆、八一への想い、家族の大切さを得、空銀子はすべてを捨てて将棋に賭ける決意を固める。初代永世女王、女流玉座、高校一年生、奨励会三段。