河合敦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本の歴史で授業で習ったことが最新研究によって覆っている詳細や研究の裏話などを紹介している書籍です。
聖徳太子が厩戸王になり、徐々に飛鳥時代のスーパーヒーロー的立場からフェイドアウトしていたり、「いい国作ろう鎌倉幕府」が「いい箱作ろう鎌倉幕府」になったことなど、日本の歴史の教科書は結構表現が変わっていることは知っていましたが、その裏にある研究を知ると頭の中にスッと入ってきてとても良かったです。
著者が、歴史大好きなお笑い芸人の房野史典さんが前せつを書いて、歴史評論家の河合敦先生が解説を書くという掛け合いの構成も頭に残りやすくて良かったです。 -
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Posted by ブクログ
歴史上に名を残した30人の人物たちのその後の人生について、
エピソードを交え、紹介し、晩節の在り方を問いかける。
・はじめに
第一章 古代の偉人たち 第二章 中世の偉人たち
第三章 近世の偉人たち 第四章 近代の偉人たち
「宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019」で
紹介された本から選んだ、一冊です。
栄誉の頂点を誇った「その後」に焦点を当てた、
簡易でエピソードが多めの軽めな文章だけど、実は重い。
晩節とは、晩年の節操、老後。
穏やかな老後の、鑑真、貝原益軒、徳川光圀(殺人もしたけど)。
親族が次々と亡くなる、藤原道長、日野富子、小林一茶。
晩節というより一生異 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトル通りの三菱四代についてコンパクトにまとまった作品。
四代と言いますが、ページの配分的にはざっくりと、初代の弥太郎が65%、その弟で二代目の弥之助が25%、残り10%が三代目四代目の記述、といったところ。
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初代弥太郎の記述が中心なので当然ですが、弥太郎のやらかしが目につきます笑
血の気の多さとか、遊郭通いとか、公金使い込みとか。
初期の事業である商船時代の社訓で『俺の会社だー、儲けも損も全て俺の責任だからなー』(P.88)みたいなことを書かれているようです。経費の請求でレシートを白紙に貼り付けて請求しているのを見て激怒しているという逸話もありました。コスト意識の強さの観点を