河合敦のレビュー一覧
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徳川十五代将軍を順番に紹介解説したもの。学校の授業では、江戸時代は将軍よりも、その為政中の出来事や改革の内容や推進した人物が中心で教えられるものであるが、こういった将軍で紀伝体式にまとめてみると、意外に逆に時代の流れがわかりやすくなった一面もある。
それにしても当時は将軍の子供とは言え、死亡率がなんとも高いというのは感じたことだ。多産多死の時代なのであろうが、栄養不足やら医療の不備やら、もしかすると血縁関係の濃さなども要因としてあるのかもしれない。
また将軍が幼すぎるときや、暗愚であってもしっかりとした政治制度があり、官僚、優秀な部下がいたら政治は邁進していくのであることを、改めて思わさ -
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ネタバレ河合先生の著書はわかりやすいものが多いので手に取った1冊。
既に書かれている方も多いですが、帯などのあおり文よりはけっこう真面目に書かれていて、裏を掘り起こすというより、写真などからは見えない歴史をじっくりと解説してくれる感じ。
個人的にはまだまだ知らないことも多く、勉強になるなと思いました。
(無血開城が西郷・勝だけの手柄じゃないことと、江戸時代のオランダ人が将軍謁見の際に外出して自由が効いてたあたりは既に知ってたが)
ええじゃないか現象は全然詳しくなかったので、倒幕派の一種のパフォーマンスだったのではというのは面白かった。
今みたいにSNSもない時代で、あれだけのことを広めていくのは相 -
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岩崎家の発祥から発展までが簡単にまとめられているわかりやすい一冊
創業家の血の滲む様な、昔ながらの根性論ストーリー
偉人の多くが少年期を過ぎてからも弥太郎のように大風呂敷を広げ続けている
英雄色を好む 弥太郎も長崎で相当色街に耽って失敗している 機を知るは夫か神か 人間は一生のうち必ず一度は千載一遇の好機に遭遇するものである
三菱は初めは坂本龍馬などの土佐商会の海運から次第に政府からの委託も受け拡大していくが最終的には政府のこしらえた共同運輸と相対し、最終的には合併して日本郵船。
日本郵船に海運を渡してから炭鉱業で発展、三井、住友、三菱の御三家に数えられるまでに。
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ある地方新聞社の方に「日本の地方を理解するためには県を見ていちゃダメなんだ。その前の藩を見ないとわからないことがある。」と言われたことがあります。この夏、仙台育英の初優勝によって甲子園優勝旗が「白河の関を超えた」という表現が報道されていますが、その表現も関東と東北の境界を示すだけでなく「白河以北一山百文」まで触れないとニュアンスは伝わらないだろうし、その契機はやはり戊辰戦争の時の「奥州列藩同盟」に求められると思います。今、47都道府県でまとめられていますが、その地図を一枚めくると廃藩置県前の283もの藩が見えてきます。藩のいう概念が整理されたのは太閤検地からというのも知っているようで知らなかっ