河合敦のレビュー一覧
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ネタバレ岩崎弥太郎の生い立ちからはじまって三菱商会の創設、そのご四代目までの伝記。
大河ドラマで一癖ある人物として描かれた弥太郎だが、実際、そうだったようで。幼い頃へ勉強がまるで駄目、しかし詩作が褒められて学問に励み、江戸に遊学。父親の負傷事件で入牢、藩の重鎮学者につくも暗殺される。坂本龍馬の海援隊に関わって尻拭い。明治政府に雇用されず、ついに実業家として地歩を固める。
一見、その当時の出世ルールから外れた生き方をさせられるが、けっして自分は大物になるぞという夢は諦めない。しかし、今、現存していたら、ワタミの社長みたいに訴訟沙汰に巻き込まれるのでは…。 -
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岩崎弥太郎が三菱を創設するまでの経緯のほか、それを継いだ岩崎家3代が三菱を発展させていった経緯も学べるお得な本。明治時代の経営者が、利益よりも国家の発展を重視したことも描かれていて、日本の資本主義黎明期の様子も伝わってくる。
弥太郎は、1834年に藩士の身分を失った武士の家に生まれた。20歳のときに両親に反対されながらも江戸に遊学するが、1年も経たないうちに父親が暴行された知らせを受けて帰郷する。25歳で長崎の役職を得て様々な人脈を培うが、遊郭に通って公金を使い込んだため、5カ月で退職した。帰国後、荒地を開拓して新田をつくったり、綿栽培を行ったりして3年間で岩崎家を再建している。32歳の時、 -
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三菱と言えば、丸ビルをはじめとする丸の内のオフィス街が浮かんでくる。そんな三菱だが、三井や住友と言った旧財閥と違って、江戸末期化明治維新にかけての混とんとした時期に一気に今の三菱グループの基礎を築いたのだから驚きだ。
創業者の岩崎弥太郎、弟の弥之助、弥太郎の息子久弥、いとこ(弥之助の長男)の小弥太の4台を取り上げている。弥太郎は、土佐藩の地下浪人の家に生まれた。地下浪人とは、土佐藩士の地位を失った武士を指す。そんな最下層から一大財閥を築きあげた弥太郎。いろいろな危ない橋を渡ったり、せっかく手に入れて成長させていた海運業を手放すということもあった。
それでも、弥之助の時に、様々な事業を -
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ネタバレこの本は、幕末・明治をメインに書かれていて、その頃の歴史が好きな人におすすめだ。
周りの意見に負けず、夢に向かって追いかけている人にも読んでもらいたい。
弥太郎を始め、三菱四代の経営理念は、経営者に参考になると思う。
この本を読み始める時、きっと難しそうな話で途中で読まなくなるかもと思っていた。
しかし、数ページ読むとなんと歴史で習った「坂本龍馬」がこの話に関わっていた。
少し前に、テレビドラマで龍馬伝が流行った。
そのドラマは観たことはなかったが、福山雅治が演じる龍馬が人気だった。
読めば読むほど、岩崎弥太郎やその後引き継ぐ3人社長の話にハマっていった。
本の前半は、幕末から明 -
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三菱創始者である岩崎弥太郎と四代に渡る三菱物語。酷く劣悪な状況をも物ともしない弥太郎の強烈な好戦的性格と上昇志向には只々頭がさがる。加えて米相場で破産一歩手前まで追い込んだり、遊郭に溺れたり、聖人君子でないことも弥太郎の魅力を構成している要素だろう。
政商と揶揄されることもあるが決して官に委ねたのではなく、商売人として鋭い感性と嗅覚を兼ね備えていたことが日本国郵便蒸気船とのエピソードから読み取れる。本書を読むと弥太郎は幕末の偉人達に翻弄された苦労人であることもわかる。龍馬が嫌な奴に思えるほどだ(笑)。それでも激昂しながら成果を上げていく様は優れた実務家であったといえよう。
その弥太郎の影に -
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知人に勧められたのですがさくさく読めて面白かったです。明治維新から戦前戦後の動乱期を一族4代で財閥にまで成り上がった岩崎家の物語として、経営・政治という観点から見ることができて非常に興味深かったです。明治維新あたりの話って、尊王攘夷・佐幕だとか欧米との関係性だとか政治のあたりにフォーカスした話はこれまでにも読んだ事があったり、歴史の授業の中でもさらっとふれられたりすることはあるんですが、いかにして財閥と言われるほどの企業集団が出来上がったのかというところについてはこれまで読んだ事がなかったので刺激的でした。渋沢栄一だとか同時代の企業人にも興味が出てきたので、いくつか類書の類いを読んでみようと思
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最近、時代小説よりも史実に基づいて丁寧に解説してくれる本のほうが面白くって!
この本は人物を切り口に奈良時代の解説をしているものなのだけど、意外にも奈良時代全体を網羅してる気がします。
だって、この人忘れてるよ!と言う人物が思いつかない。
しいていえば薬子?でもこれは平安時代でしょうね・・・
遣唐使や蝦夷討伐のことはあまり知らなくて、でもそんなに興味もなくて、と言う感じだったからほどよく流れがわかったのは収穫でした。
また、古代史は資料が極端に少ないため研究者によって解釈の違うことが多いのですが、それを頭の中で比較しながら読めたのも楽しかったです。 -
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大人が「歴史の復習」としてサラ~っと古代から近世までをおさらいするには悪くないけれど、それ以上でも以下でもないかな・・・・と。 でもやっぱり学生時代の歴史の授業で使った副教材と同じような「年表」とか「図版」とかがないとつまんないかなぁ・・・・・。 高校時代のああいう副教材って今にして思うとものすご~くよくできていたなぁと感じます。 もちろん学者さんとか歴史マニアの人からしてみれば物足りないものだったのかもしれないけれど・・・・・。
今回、この本を読んでみて感じたのは「子供がいるっていうのはそれだけ学ぶチャンスが増えるっていうことなんだなぁ」ということでした。 少なくとも KiKi の -
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