松田青子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この小説の初版は2013年で、その時点でなら女あるあるを羅列するだけでも成立していたような気がする。この場合の女というのは、基本的には20代から30代前半くらいの独身社会人女性である。会社での扱いとかコミュニケーションの齟齬とか嫉妬とか、彼氏とか結婚とかハラスメントとか容姿の美しさとかそれへの翳りとか、その手のあるあるネタ。たしかに、そのくらいの年代の独身社会人女性にはさまざまな抑圧なり圧力なりがかかる、ネタにしやすい。いまどきはテレビやSNSやネット漫画などで消費されるアレだ。
本書では、そのようなあるあるネタを羅列するだけでなく、いちおう小説的なしかけもほどこされている。ただ、初版から1 -
Posted by ブクログ
わかりやすく強い言葉でこれでもかこれでもかと繰り返される「おじさん」への糾弾、拒絶、排除の物語。気づかせる、目を覚まさせる、奮起させる、連帯させるという意味ではとても良い作品なのだと思う。
だけど、残念ながらわたしにはあまり響かなかった。特に、作中に驚くほどたくさん登場する「おじさん」という言葉。いくら概念的に扱っているとはいえ、ある一定の年齢を超えた男性や、関係上の呼称としても使われている言葉を用いて語る内容としては攻撃的すぎて疲れてしまった。個人としてではなく女として弱い存在とみられること、制服を着ているだけで性的搾取の対象としてみられることにNo!といいながら、個人ではなく概念としての