【感想・ネタバレ】ワイルドフラワーの見えない一年のレビュー

あらすじ

猫カフェ殺人事件、少年という名前のメカ、ベティ・デイヴィス……わずか数行の超短編や寓話を含む色とりどりの50の作品がいま、私たちの「世界」を貫く!著者2年ぶりの最新小説集。

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Posted by ブクログ

なんだか、凄い本に出会った感じ!
星新一のショートショートより、さらにショートあり。
クスッと笑ったり、考えさせられたり、ぞくっとしたり、次はなんだろうとめくる手が止まらなかった。

特に面白かったのは、
「ボンド」
「男性ならではの感性」
「猫カフェ殺人事件」
本のタイトルの
「ワイルドフラワーの見えない一年」
そして最後の「魔法」

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2022年11月29日

Posted by ブクログ

アイディア勝負の一発芸満載。ジェンダーあるある、ポジティブあるある、等をベースに、褒め殺しあり、瞬間芸あり。活字にしかできないことはまだまだある。そんな感想を持つぐらいに楽しませてもらいました。

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2022年10月10日

Posted by ブクログ

短編集。
いくつかの小説に関連性があったり、時々ショートショートより短い一文が挟まったりする。
相変わらず不思議な世界観だが、テンポがいい文章で読みやすい。


以外特に面白かったもの。

・あなたの好きな少女が嫌い
日本のアニメなどを見ていると黒髪ストレートに白ワンピ(もしくは女子学生の制服)が正統派少女像みたいな前提が存在するのを感じる
ポトレ撮影が目的でもなければそんな機能性に欠ける格好をしている女性がいるとは思えないような場面でもそういう格好をした少女が微笑んでいる画が多く、でもこういう少女を好む人たちは“自分を美しく撮影するために装う女”は嫌いなんだろうなぁと思う。

・女が死ぬ
瀕死の重傷を負った女性に行きあった人々。悲劇のヒロインであるその女性になにかしてあげようと声をかけるが、彼女はヴァギナ論を語りだし…
冷蔵庫の女という言葉が登場して久しい。
しかし未だにストーリーに一波乱起こすために男性主人公に試練を与えるために、女性キャラクターが死んだりレイプされたり流産させられたりする。

・男性ならではの感性
ミラーリング。

・履歴書
普通に働いているのに“女の子”としての役割しか求められない女性の履歴書。
「10年働いても、一度もち ゃんと「仕事」だった気がしない。いつもいろんなことがよくわからない。 次の10年も、よくわからない10年だろう。」

・テクノロジーの思い出
人類とともに発展してきたテクノロジー。
並走していると思っているのは人間だけで、テクノロジーは振り返らずに進んでいく。

・反射
物語のしっぽを捕まえるにはタイミングと運が必要

・若い時代と悲しみ
「若い時代と悲しみ」という花言葉を知ってから考えるようになった主人公の独白。たぶんこの花はサクラソウ。

・文脈の死

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2022年06月02日

Posted by ブクログ

50もの短編が収められている。
短編だからサクサク読めるかと思いきや、一つ一つが濃厚で、時間をかけて少しずつ読みたい一冊。
全然違うかもしれないけど、芥川龍之介の『侏儒の言葉』を想起した。私たちが普段何気なく過ごしている事柄を言葉に、物語にして提示されることでドキッとする。中にはほんの数行の作品もあるけれど、意味を考えるとクスッと笑ってしまったり、ドキッとさせられたり。

「ハワイ」は3年着られなかったセーターが主人公の話。
世の中でブームの断捨離の裏をかくような内容。
「少年という名のメカ」「あなたが好きな少女が嫌い」「女が死ぬ」などは私たちのジェンダーに対する認知バイアスに思いもよらない角度から攻め入ってくる感じ。「男の感性」も、世の中にある「女」に対する言葉を全部「男」にした作品で、その違和感から、逆に「女」に対する世の中の言及の仕方に疑問を抱かされる。
翻訳家でもある作者の海外映画やドラマへの造詣の深さも垣間見える。歴代ボンドガールが一堂に会して懇親会を行う「ボンド」には笑ってしまうし、私も好きなドラマ「クリミナル・マインド」に登場するDr.スペンサー・リードへの手紙の形式をとった作品もある。

『女が死ぬ』のタイトルとなって文庫化もされているとのこと。でも単行本のタイトルになっている「ワイルドフラワーの見えない1年」もすごく好きな作品。

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2022年02月01日

Posted by ブクログ

短編集。男女・性差別、フェミニズムやそれぞれの役割についてをテーマにしたものがけっこうあって、考えさせられました。本当に「で?」っていうような、面白い短編もあった。ユーモア溢れるお話ばかりで楽しめました。吹き出して笑ってしまう話ばかりなので外では読めない。

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2022年10月24日

Posted by ブクログ

短編集50編
これが短編?と言えないようなものもあって、実験小説といったテイ。
「女が死ぬ」と改題されて文庫が出たが「女が死ぬ」は面白かった。後やはり、表題作も良かったし、「We can’t do it」も好きだ。

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2021年06月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ぶっ飛んでるなぁ。文章って自由でエエんやなぁと思わせる短編集。
玉石混交感は否めないが、その粒の粗さがジャズライブの即興みたい。
過剰にフェニミズムが感じられるのや、突飛過ぎてついていけない前衛的なのを除いて、俺は楽しめたけど、好き嫌い分かれるんだろうなぁ。

ヴィクトリアのファッションのヤツ、3年着てなかったセーターのヤツ、男性感性のヤツ、メロンソーダのテクノロジーのヤツ、金曜日の夜をお金で換算するヤツ、若い時代と哀しみのヤツ、が気にいった。

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2017年06月28日

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松田青子さんの小説はどこかつかみどころがなくて、考える余白があって、言葉選びと語感が独特で最近お気に入りの作家のひとりである。

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2017年03月09日

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ネタバレ

ボンドガールの話おもしろい、We can’t do it. も。男性ならではの感性、と履歴書も最高だったな。男の子たち、わかるのかな?この感覚。きっとわかんないだろうな。馬鹿みたいにだよね、本当。

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2023年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

50の短編。

印象に残ったものだけ。

少年のイメージを旅をしながら覆していく少年というメカ。

猫という存在を愛してる結論、神は馬鹿だ。

ごめん、正直よくわからんかったけど、
不思議な世界観。

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2020年08月12日

Posted by ブクログ

ただの奇想天外系かと思いきや、ジェンダーにまつわるステレオタイプに鋭く切り込んでいく、なかなか爽快な短編集。

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2017年01月26日

Posted by ブクログ

個人的にはスタッキング可能のほうが好きだなと思いましたが、松田青子さんすごいな、という印象が新作でるたび強く思う。
頭の中のぞいてみたい。絶対変笑。わたしの頭のどこか遠く、彼方向こうのほうで薄く一度考えた気がするような子とを
センスよくリズミカルに並んでいる、そんな短篇集。
面白かった。

少年という名前のメカ
パンク少女がいい子になる方法/いい子が悪女になる方法
みつあみ
男性ならではの感性

あたりのセンスがとくに好き。

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2016年10月11日

Posted by ブクログ

著者の言葉の選び方や着眼点はさすがだった。
だからこそ、短編じゃなかった前2作のもつパワーは圧倒的で、それと比べるとどうしても物足りなく感じてしまった。
また長編が読みたい。

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2016年09月09日

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