松田青子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった〜うわーうわーと思いながら読みました。
表題作の社内の描写がリアル過ぎて気持ちが落ち込みそうになるけれど、ユニークさがとてもあるので楽しく読めます。落ち着いてよく考えると随分とひどい社会だな…となるけれど。
「ウォータープルーフ嘘ばっかり!」はキャッチフレーズの勢いが良いです、唱和したくなる。「ヒートテックを着ています」は世界平和です。「パンツ問題」、今のところイントネーションで区別しているけど、(ズボンのままがいいのに…)は消えない思いです。なぜ全て英語にするんだろ、フランス語でもいいのに。
「マーガレットは植える」「タッパー」も不条理だけじゃないんだろうなきっと…というのがわかり -
Posted by ブクログ
主人公の元に親戚の元気なおばちゃんがやってくる。
関西弁でまくしたて、1人ボケツッコミ。
紫と金色のスパンコールで虎を形成している化繊丸出しのセーター…。
主人公は何やら落ち込んでいる様子なのに、だ。
そこで主人公はキレる。
おばちゃん死んだやん!しかも自殺やん!
おばちゃんは少し遠い目をした後、またガハハと笑って、去っていく。
なんだったんだ。
けれど、なんだか心にゆとりができた気がする。
不思議なもんだ。
本書は緩やかな連作になっていて、歌舞伎や落語が下敷きになった物語となっている。
共通するのは、幽霊やらおばけやらが出てくるところ。
現代に生きる人々の些細な、でも本人にとっては割と -
Posted by ブクログ
パラパラと本屋でめくったところ、そのタイトルの「大阪弁くささ」を裏切ることなく、「大阪弁の大阪のおばちゃんらしいおばちゃん」が出てきたので買ってみた。
大阪弁を母国語としない作者の大阪弁はどこか違和感があったりするが、こちらはそれもなく、おそらく作者は生粋の大阪弁を母国語とする人に違いない。
調査してはいないが、最後のほうの「菊枝の青春」を読めば、おそらく作者は姫路出身であろうと推測される。 同じ兵庫出身の私も知らなかった姫路モノレールの存在をここまでリアルに描けるとは。
いくつかの短編の登場人物がかぶる連作短編。民話や昔話などがモチーフになっていて洒落ている。時におどろおどろしく描かれる幽 -
Posted by ブクログ
松田青子さんの著書はフィクションでありノンフィクションだ。
それは彼女と私が同世代で、生まれ、育ち、そして働き今に至るまでに共有する感覚、世代間が共通しているからかもしれない。
英子の森にあるように、
私も「英語」が得意で英語ができて、英語ができれば職業選択の自由を得、お金持ちになれると思ってきたけれど、いざ働いてみたら完全ドメスティックな仕事、あれだけ得意で難解な学術論文すら読んでいた自分の英語力は化石となってしまった。
笑えない、苦しい、こんなはずじゃなかったのに、
しかも妊娠出産のキャリアを経て、第一線や出世というキャリアからは完全に遠かった。
葛藤があるからこそ、人は成長するもの -
Posted by ブクログ
おもしろい!内容は、洋楽洋画洋ドラマ、たまにバレエなどの舞台系と、アートカルチャーの感想とゴシップなのだが、女性が元気になるネタがこれでもかと豊富。著者のインプット量がすごすぎて、知らないのがほとんどなんだけど。ネトフリに入って片っ端から見たくなる。
私的にぽん!と膝をうったのは、ロストイントランスレーションにツッコミ。ジュラシックワールドのハイヒールにツッコミ。フレンズあるある。2013年のアカデミー賞受賞式の我らがアンハサウェイの乳首ドレス事件の時代回顧録。たった7,8年前なのにね!あと、アンバーハードとは。ジョニデ事件は私も???だったので、松田青子説を今後支持していきたい。
気づい