松田青子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私は以前から「母性」とか「我が子」とか「妊婦」とか「懐妊」とかいう言葉がなんか気持ち悪いと思っていた。子を持ちたくないわけではないけど、その言葉が自分のことを表すものとなると不快だなと。
・国のために産んでいるのではない。生殖にまつわるすべては個人的なことだし、国は本来、人々の様々な選択をサポートするためにあるだけだ。
この言葉がよかった。
さっき挙げた言葉たちが気持ち悪いのは、言葉に纏わりつく「おおらかで無償の愛で全てを包み込む母」的なイメージに自分が括られることに嫌悪感があるからではないかと思う。
このイメージってキリスト教の聖母子とか家父長制の家庭の中での良妻賢母とか宗教的・政治的に謳わ -
Posted by ブクログ
松田さんのエッセイを読むのは初めて。年齢が割と近いこともあり、共感できるエッセイが多かった。「シンクロフィット」の存在を知らなかった。今度購入してみよう。こういう情報、ありがたい。
「バチェロレッテ」について言及されていて、私も今、丁度ハマっているところであり、同じくハマっている人の話を読むのが楽しかった。私は夫と一緒に観ており、バチェロレッテの福田さん、芯があるよね、でも半端な気持ちで参加してる男性は直ぐに見抜かれて大変だろうね等と言いながら観ている。松田さんもほぼ同じ見解である。「バチェラー」シリーズは観たことがないが、松田さんが好意的な意見なので、観る予定だ。
また、ブラジャー買い替 -
Posted by ブクログ
ネタバレ非常に面白かった。
最初に、「おじさん」から少女が見えなくなった世界であることが示される。
現実ではない、仮想世界の物語かと思って読んでいくと―
現代の女性たちが直面するさまざまな理不尽なことが、これでもか、と挙がっていく。
セクハラを訴えて職を失った30代の女性、敬子を軸に、何人もの女性の生活が、次々と提示される。
・非正規社員の女性へのセクハラとそれをもみ消す会社
・女性が楽しむことを非難する雰囲気
・女性の自己主張へのタブー視
・女性の外見を問題にする文化、特にアイドルへの圧力
・女性の身体の自己決定への侵害
・女性の体への性的なまなざし
・ワンオペ育児
これが、地球環境を保全す -
Posted by ブクログ
共感するところも多いが、名字については今までそこまで強く考えたことがなかったので、特に考えさせられた。
自分自身、元々の名字が珍しくて気に入っていてかえたくはなかったが、結婚を機に変わっても友達などには元の名字が混ざったあだ名のままで呼んでくれと伝えた。
最初こそ抵抗があったものの、元の名字を使う機会も多く、今まで尾を引いてはいない。
まわりの人ともそんなに名字の話をしないゆえに、名字をかえたくないために事実婚にしたり離婚したり、そういった方がおられるということはあまり考えていなかった。
夫婦別姓、できたら良いだろうな(他人事)くらいだったが、強く訴えておられる人の気持ちが少しわかった気がす