あらすじ
小さなことへの喜びや楽しみ。それこそが、自分。メアリー・ポピンズの映画に出てくる歌「お砂糖ひとさじで」。そこでは、小さな工夫で日常がどれだけ楽しくなるかが歌われる。ひとさじのお砂糖で、苦い薬も飲めるようになる――そんなふうに気持ちを軽くしてくれる、魔法の呪文のようなエッセイ。お気に入りのアイテムやちょっとした発見、ずっと変わらず好きなこと、新たに好きになったもの、時には疑問や怒りも。あらゆるもので日々は織り成されている。『PHPスペシャル』の好評連載を書籍化。 〈目次より〉●服を買わなくても平気だった ●お茶の時間を取り戻す ●私、参加してる! ●秘密の森に分け入って ●心躍るジャンクフード ●ファンシーに夢中 ●読書は心にいい ●運命のペンとノート ●副反応のシルバニア ●敏感肌の冒険 ●必要なものですんで! ●リップモンスターを探して ●それもまたよし ●タクシーへの怒り ●オックスフォードの晩餐 ●セボンスターとパンとバラ
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Posted by ブクログ
松田青子さんのエッセイって、仲良くて頼りになる友達が、本当におすすめのものをこれよかったよ!って紹介してくれてるようで、大好き!
しっかり固有名詞出してくれていて、ためにもなる。「EVE」の生理用パンツ、絶対試してみたい!素敵な煽りシーンがあるという『恋愛体質〜30歳になれば大丈夫』も面白そうだな。「out of print」の本の表紙をプリントしたTシャツやスウェット、ほしいー!
自分の中の好きという気持ちに耳を澄ませて、こだわりを持って過ごしていきたいと思える1冊。
Posted by ブクログ
まずタイトルの素敵さ、そして装丁の美しさ。そのふたつの理由だけで手に取ったようなものです。青子さんの青から来ているのか(あ、でも青色じゃないご著作もあるから違うか)、青を基調としたデザイン。カバーを外しても可愛い。
生活を楽しくする“お砂糖“は、甘いものだけじゃなくてもいいんだな、と思った。たとえばタクシー運転手への怒りなんかは、読者の私(30代女)も最近似た経験をして腸わた煮えくりかえっていたところ。青子さんと怒りを共有できた気がして少し溜飲が下がった。そんなふうに酸いも甘いも辛いも苦いも噛み分けられる大人のエッセイです。
Posted by ブクログ
すっごく読みやすかった!
松田さんが生活を送る中で気づいたこととか感じた小さな幸せとか面白い出来事をおすそ分けしてもらってる感じ。
自分の周りにも何かないかなって探したくなった。
小さな幸せに気づけるってすごく幸せなのかもしれないと思った。
将来は松田さんみたいな生き方をしたいと強く思った。
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そして、自分自身も、取材で写真を撮られるから痩せないといけない、と思ってしまうことについて、考えていた。
別にこのままでもいいはずなのに、どう思われるか気にしている自分がいるのだ。
妊娠中のしんどい時期に体重のことでプレッシャーを感じなくてすむような、出産後も別にそんなにがんばって体重を戻さなくてもいいような、もうちょっと女性が気楽にいられる雰囲気が社会にもっと必要なのだろう。
そういう社会ならば、痩せていることがそもそもそんなに重要視されないはずだ。
健康を害するレベルなのは、太り過ぎも痩せすぎもよくないが、どちらにしろ、自分の体のことで世の中の目を気にしなくていいのが一番だなと、改めて思った。
なので私も、ぼちぼちいきたい。
明らかに私に足りていなかったのは、本を読むことだった。
私はそもそも何が好きって本を読むことが好きな人間なのだけど、やはり本を読まないと自分は駄目なんだなあとよくわかったし、読書がいかに心にいいか痛感させられた。
目を背けてはいけないことは多いけれど、忙しない、不安な日々の中で、SNSやニュースを見続けていると処理しきれない膨大な情報が体内に溜まって、心が疲れてしまうのかもしれない。
本は、自分自身と本の世界にだけ的が絞られて、集中できるのがいい。
余計がない。
世の中の情報に置いていかれてしまう不安もあるかもしれないけど、時にはこうやって、自分を休ませてあげることも必要なのだ。
もちろん見え方は人それぞれ違うものだし、視力がよければよく見えているわけでもないだろう。
でも、自分にとっての日常の見え方に色がついてしまうのは、なんとなく避けたかった。
美の基準、「普通」の基準は、そもそもがつくられたものなので、本来、いくらでも変えられるはずなのに、誰かの社会通念や商売のために、手間やお金がかかるはめになっているのが、なんとも納得いかないところである。
ストレスや自己肯定感の低下にもつながるし。
眉の太さがその時々でブームになるように、毛穴が開いてる、とかもブームにしてくれたらいいじゃないか!
小さいことや身の回りのことにこだわるのは、軽く見られたりもするけれど、よくよく考えてみれば、自分自身のあり方が最もはっきり現れるところかもしれない。
だから、こだわって、大切にしていきたいし、これからも、自分の日々に訪れる、新たな発見を見つめていきたい。
Posted by ブクログ
申し訳ないことに、松田さんはこちらで初めて出会ったので、最初の話を読んで、「お、歳の近い人かな?」と思ったのだけど40代とのことで驚いた。
というのも、感覚がめちゃくちゃ若い気がするからだ。服をめちゃくちゃ買ってたけど、環境配慮だったりで買うのをやめた、とか。SNSで見て〜してみた、とか。そしてなんかわかんないけど、余裕がある感じがした。なんだろう。
この考えが失礼かもしれないけど、世の中の流れについていって、かつ、柔軟に適応するのって経験を重ねるほど難しいだろうと思っていたから、素敵な大人だなと思った。
ただ、趣味は全く合わない(笑)
BTS、サンリオ、韓国コスメ、シルバニア、外国の子供向け映像(メリーポピンズなど見たことない)…などなどで、共感が一つもなかった。そして、とにかく日頃から物を買いすぎだ…
服を買わない人は他のものも買わないのだろうよ…と物を買いたくないこだわりのある私は思ったのだけど、松田さんはおそらく人権へのこだわりが強そうなので(タクシーの話は全く共感できず。私が若い男でも同様態度だろうと思ってた)、人のこだわりとは多様だなと思った。
そして、そういえばフェミニストという分類の本は手に取ったことがなかったかもと思ったので、松田さんの小説も読んでみたい。
Posted by ブクログ
自分の子に対して"子どもの人"という表現をするは独特だが、前作(エッセイ)を読んでいたので気にならなかった。
子乗せ電動自転車、値段高すぎだよね…濡れるの心配になるのわかる…
あと、しまねっこがかわいいっていう話は個人的に嬉しかった。かわいいんだよ、しまねっこ。
今2歳の子を育てる身としては、共感しすぎてママ友と話しているような感覚になるエピソードもあった。
Posted by ブクログ
我が子を子どもの人と呼び、靴や鞄などを購入するときもかならず子どもに「これ着る?はく?」と確認する筆者が、子どもを1人の人格として対等に尊重しているのが素敵だった。また、子どもの人のお気に入りのぬいぐるみの話は、子どもの愛らしさややわらかさが伝わってくるような描写で心が和んだ。
Posted by ブクログ
読んでいて楽しかったし、好みが似ていて共感も多かった!自分も『秘密の森』のヨジンの服装が大好きで、その服全部くれ‼︎‼︎と思った1人。「敏感肌の冒険」はメモをとった。全部読んで改めて題名が素敵!他の本も読んでみたいな。
Posted by ブクログ
松田さんのエッセイを読むのは初めて。年齢が割と近いこともあり、共感できるエッセイが多かった。「シンクロフィット」の存在を知らなかった。今度購入してみよう。こういう情報、ありがたい。
「バチェロレッテ」について言及されていて、私も今、丁度ハマっているところであり、同じくハマっている人の話を読むのが楽しかった。私は夫と一緒に観ており、バチェロレッテの福田さん、芯があるよね、でも半端な気持ちで参加してる男性は直ぐに見抜かれて大変だろうね等と言いながら観ている。松田さんもほぼ同じ見解である。「バチェラー」シリーズは観たことがないが、松田さんが好意的な意見なので、観る予定だ。
また、ブラジャー買い替え問題や体毛処理について、世の女性たちの常識とされているところが、そもそも何故"常識"とされているのかと語られており、私には考えもしなかったことで新鮮だった。確かに、毛が濃かろうが無かろうが、そんなことは気にならないという世界線があっても良かった。日本に住んでいる限り、他人の目はある程度気にしなければならないから、面倒だ。とは言っても、自分の美的感覚がもう構築されてしまっていて、たとえ他人からそのままで良いと言われても自分では納得できないだろうことは目に見えている。
私も妊娠中、カフェインの入っていない飲み物を外出時に探すのには苦労した。そうか、スタバは味方なのか。あんまり好きではなかったが、また妊娠することがあったら、利用してみよう。
Posted by ブクログ
「トートバッグ集めちゃう話」「リップモンスター捜索話」などなど...心の中で頷く私。まさに友達の話を聞いてるような感覚(おこがましいですが)そして、推しグループが一緒なのも親近感!お疲れ気味でも読みやすくて心地よいエッセイでした。
Posted by ブクログ
生理用ショーツや韓国料理は、読者のお役立ち情報として活用できそうではあるが、不愉快なタクシー体験のような話がたくさんあるのだろうと期待して読んでいたので、物足りなく感じた。
Posted by ブクログ
装丁借り。自分のお子さんを「子どもの人」と呼ばれ、「どれを履きたい?」などと一人の対等な人間として接していらっしゃるのが随所に感じられました。BTSや韓流好きな人は共感多いかも?
Posted by ブクログ
わたしも、それ欲しいな、と思うものがいくつも出てきて、検索しつつ読んだ。
友達からの、有益な情報的な。
子どもの人、という表現に引っかかってしまう。
Posted by ブクログ
表紙のイラストがオシャレ。
子どものことを子どもの人と書かれているのが新鮮でなるほどと思いました。グランパのぬいぐるみのエピソードなど微笑ましいです。
Posted by ブクログ
装丁が素敵。
日常に触れる楽しいエッセイだった。
新大久保、アフタヌーンティー、韓国ドラマなど、私の好きなことでもあるので気分も上々。
日々の生活の中にしんどい事もあるけれど、小さな喜びや楽しみがあれば、何とかやっていけそう。
そんな気持ちにさせてくれた。
Posted by ブクログ
最近はまっている松田青子さんのエッセイ。松田青子さんの本は小説よりもエッセイのほうが好みかも。松田さんはこの本の中でもタイの誕生日占いで評されていたように「意志が強い、揺るがない」方なのかなと思うけど、堅いだけではなくて。トートバッグを集めたりバチェロレッテにはまったりリップモンスターの在庫を観察したり、自分の興味ややりたいことを尊重している感じがして好ましく思った。(元々セルフラブな人間、という言葉もいい)こういう、自分の楽しみとかミーハーなところってなんとなく開示するのを自重してしまったりする気がして。社会に対してレジスタンスを示すことと趣味、自分の楽しみを公表することは両立できるんだと、このエッセイの意図ではないかもしれないけど勝手に思った。
個人的に今「母になること」に対して割り切れない気持ちでいるのは、母になったら子供をなにより大切にして1番に優先する、それができるか?そうしないといけないことに後悔しないか?、母になったら子供のこと以外でやりたいことや興味関心が消え失せるのではないか?ということなんだと思うけれど
松田さんのエッセイ(お砂糖ひとさじで、自分で名付ける)を読んで心強く思ったのは、もちろん子を最優先する覚悟は持った上でどうしてもみたい映画があっていい、あったら観ていい、母になったとしても好きな映画や趣味を失わない人がいる、と思えたからかもしれない。
Posted by ブクログ
松田さんのエッセイ、面白かったです。オタクっぽい所があり、とことん突き詰める感じの方なのかな、と。子供さんの好きなモノを肯定し、一緒に楽しんでいる様子が微笑ましかったです。
Posted by ブクログ
セボンスターや絵本のグッズ、メガ割など
読んでいてうんうん頷けるところがたくさん。
疲れてても読みやすくて癒されてた。
”お砂糖ひとさじで”というコンセプトがすごく好きで
こういうときめきを感じるものたちを大事にしたいなと
改めて思った。
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個人的にタクシーの話が印象的。
“口に出せなかった時でも、日々のモヤモヤや怒りに対して、心の中で反発したり、何かしらのかたちで言葉にしていくことを、地道に続けていこう。自分を守るために。自分を大切にするために。”
すごく良いと思った。
Posted by ブクログ
松田青子さんの日々のなかの小さな出来事を集めたエッセイ。
メアリー・ポピンズが大好きだった。自分の体のことで、世の中の目を気にしなくていいのが一番だと思う。読書は心にいい。タクシーへの怒り、など。こんな感じで私と似た思いもあり、楽しく読めた。
なかでも「木曜日生まれっぽい」の中のマザーグースの詩は、とても気に入ってしまった。(ちなみに私は月曜日生まれ)
懐かしかったのはセボンスターのネックレス。子どもが大好きだったな。
小さいことや身の回りにこだわることは、私も大切なことだと思う。すき間時間に少しずつ読むのが楽しいエッセイだった。