加島祥造のレビュー一覧
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「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『もの言えぬ証人(原題:Dumb Witness,米題:Poirot Loses a Client[改題:Mystery at Littlegreen House])』を読みました。
『書斎の死体』、『動く指』、『茶色の服の男』、『シタフォードの秘密』、『邪悪の家』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。
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「ポアロ」は巨額の財産をもつ老婦人「エミリイ」から命の危険を訴える手紙を受けとった。
だが、それは一介の付添い婦に財産を残すという問題のある遺言状を残して、彼女が死んだ二カ月後のことだった。
「ポアロ」と -
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限られた登場人物で、それぞれの描写がとても良かった。特にアン・メレディスの、人間の弱さと狡猾さを凝縮したような暗くいじけた若い美女と、対照的に落ち着いて聡明なロリマー夫人、2人が対峙する「幕間のお茶」では葛藤に揺れ動く中で直前の自身の言葉を取り消すように言った(ので傲慢には聞こえない)「人生の暗さなんぞを喋るのは安っぽい人のすることよ」などはっとされるせられるような名言もある。バトル警視の無駄のない適所適材な仕切り方が心地よく、作品全体が引き締まり整う感じ。もっとポワロとの共演作があったらよかったのにと思う。似た個性の大佐と少佐の描写がどちらも好人物ながらあっさり目、大佐の退出直前の会話でなる
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ネタバレ〈ここが好き〉
・ブリッジの進め方、スコアの書き方、記憶力から本当に犯人を推測できること。序文に書かれている探偵小説の醍醐味を味わえる。
・カーズ・オン・ザ・トランプ(手の札は開けて置く)がモットーというポアロの言葉。
・アン・メレディスの悪辣さ。
〈これが分からない〉
・東洋的残酷さとは?
デヴィッド・スーシェ版が好きなので、読むにあたり、ブリッジのルールをyoutubeで履修しました。理解して読むと、カーズ・オン・ザ・トランプの真意を掴めるしより一層面白いと思います。
スーシェ版は原作の内容とはかなり変更されてますが、まとまりはあって、結構好きです。 -
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「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『愛国殺人(原題:One, Two, Buckle My Shoe)』を読みました。
「アガサ・クリスティ」作品は、5月に読んだ短篇集『マン島の黄金』以来ですね。
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憂鬱な歯医者での治療を終えてひと息ついた「ポアロ」の許に、当の歯医者が自殺したとの電話が入った。
しかし、なんの悩みもなさそうな彼に、自殺に徴候などまったくなかった。
これは巧妙に仕掛けられた殺人なのか?
マザー・グースの調べに乗って起こる連続殺人の果てに、灰色の脳細胞「ポアロ」が追い詰めたものとは。
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購入済み
現実にありそう
綿密な計画とか、巧妙なトリックとかではないけれど
ポアロが乗り出さなければ、ばれなかっただろうと思うと
恐ろしいような気がする。
犯人の人物造形や動機も、怖くなるくらい現実的で
現実世界でも、こんな殺人が起きて、ばれていないのかもしれない。
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映画「ナイル殺人事件」原作。1978年版、2022年版ともに未視聴。中近東が舞台になる長編ミステリー。
本の半分近くまで事件が起こらないが退屈ではなく、旅情豊かに描かれる人間模様が面白くて、ぐいぐいと引っ張られるように読み進めた。分厚いのに読みやすい小説と評されることが多いのはこれのおかげだろう。本筋となる殺人以外にいくつもの事件が絡み合っており、どんでん返しのような衝撃はないものの、人間模様の濃厚さも相まって結末の余韻がいつも以上に味わい深い。というか、基本的にはラブストーリーといっていいんじゃないかと思う。推理部分の緻密さは相変わらずすごいが、本作は多様な愛の形を見られたのが特に印象に残 -
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ネタバレブリッジのルールを知らなくても面白い。知っていたらもっと面白いかも。
殺人を過去に犯したとされる4人と警視、調査局員、探偵小説家、私立探偵の4人がパーティーに招かれた。ブリッジをしている途中でパーティーの主催が殺された。ダミーの間に誰かが彼を殺した。それは4人の中のいったい誰なのか。得点表からポアロが導き出した真相は?
物的証拠が何もないところから、ポアロが推理を働かせて真相を突き止める。ポイントになるのはブリッジの得点表から見る4人の性格、彼らの過去、注意力、ブリッジのプレイヤーとしての遊び方。殺人は大きな賭けであり、大胆さと注意力を必要とする。
終盤、ポアロはロリマー夫人の告白を受け -
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深堀骨氏による後書きが腹におちた。
いわくミステリとは人間関係の綾を描くものなのだと。
そう、そうなのよ、だから私は皆がくさそうとも、キャラの造形と配置が見事な『検視官』シリーズをいまだ愛読してるし(新刊出るんかいな…)、ディーヴァーといえど人が魅力に乏しい『エンドゲーム』はピンと来なかったのよ(いえ、ライムのシリーズなどは心から愛してます)!
古代エジプトの裕福な一家で起きる連続殺人事件を追う本作は、しょーじき、こう、サンドラ・ブラウンとか、ハーレクイン的なロマンチックミステリー仕立てなんだけど、妙に心を打つのは、さらりとした筆致ながら人々の欲望と愛情の描写がお見事だから。少女漫画にもありそ -
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ネタバレ導入部が面白いポアロシリーズ19作目。世界一の名探偵でも歯医者怖いんだね(笑)
以下ネタバレ
ポアロ行きつけの歯医者の先生がポアロが受信した日に自殺。そして翌日に同じ日に受診した患者が死亡、別の患者は行方をくらます……歯科医院内で何かあったのかと思いきや、スパイやら国家機密やらなんだか物騒な流れに。
タイトルからして革命家の方々のアレかと思いきや、めちゃくちゃ個人的な殺人でびっくり。スパイはミスリードだったのね。
登場人物が多くて混乱気味やったけど、サクサク読めた。
最後まで読んでからタイトルを見返すと思わず納得。
そして私は最後のオチが好きでした。ポアロぽかーんやん(笑) -
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すごくおもしろかった。
ポアロファンが好きなものが詰め込まれている1冊だと思いました。
ポアロシリーズのなかでも、読み応えのある作品だと思います。
まずポアロの登場シーンが多いのがいい。
ヘイスティングスがいないのが残念ですが、ポアロによる調査シーンが多くてうれしかったです。
ジャップ警部は出てくるので、二人の掛け合いも楽しめます。
ミステリとしては、最後まで読者に頭を使わせてくれる構成で、一度流れに乗るとページをめくる手が止められませんでした。
日本語のタイトルからは想像できませんが、実はマザーグースの暗記唄をモチーフとしたお話です。
章タイトルが、マザーグースの暗記唄の一節