加島祥造のレビュー一覧

  • もの言えぬ証人

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    1937年の作品。
    長編ポアロシリーズ14巻目。


    ある日エルキュールポアロは、裕福な独身の老婦人、エミリーアランデルから調査の依頼の手紙を受け取る。しかしその手紙は2ヶ月前に書かれたものであり、手紙を出した彼女はすでに故人となっていた。彼女の死は病死で、少しも疑わしいところはなかった。が、彼女が死ぬ前に遺言状を書きかえたこと、階段から落ちて怪我をする事故があったことなどからポアロは彼女の死が殺人によるものではないかと疑い始める。
    容疑者は、エミリーアランデルの甥のチャールズアランデル、姪のテリーザアランデル、同じく姪のベラ・タニオスとその夫でギリシャ人のドクタータニオス。彼女の死によって莫

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    2025年03月02日
  • もの言えぬ証人

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    デビット・スーシェのドラマを見ました。
    白テリアのボブが可愛くて可愛くて。ボブに懐かれたポアロが、田舎には不釣り合いな完璧な紳士装束でボブのお散歩をする姿も可愛くて可愛くて。
    そこで原作も読みたくなりました。ボブは原作では出番は少なかったのですが、やっぱり、かわいい!
    ドラマでは、ポアロにボブを譲る話があったので「ポアロさん、ロンドンにつれて帰ろう!お散歩なら私がするから>▽<」と思ったですが、残念ながらポアロはボブを別のお宅に置いてきてしまった(´・ω・`)
    しかし原作ではボブをロンドンに連れて帰ることに!!わーい(^o^)

    ===
    ポアロの事務所にエミリイ・アランデルという老婦人から手紙

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    2025年01月19日
  • 葬儀を終えて

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    「だって、リチャードは殺されたんでしょう?」
    アバネシー家の当主、リチャードが病死した。彼の葬儀の後、遺言公開の座上で末の妹、コーラが口にしたのはとんでもない言葉だった。
    ポアロシリーズ25作目

    上手い……上手すぎるんだよ、クリスティは(笑)
    最初から最後まで、とてもクリスティらしいお話。お金持ち一族の主人が死んで、財産分与で揉めるヤツ。
    それぞれのキャラがやっぱり上手い。やなヤツあり、カッコいい女性アリ、怪しい人あり。
    問題発言をした末妹のコーラの造形がまた良い。

    そして安定のポアロ。この食えないオジ様がたまらん(笑)
    オチにはしっかり驚いたし、安定感抜群なんよなぁ。女王はすごい。

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    2024年10月26日
  • 野生の棕櫚

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     1976年の夏、ぼくはフォークナーを三冊、続けざまに読んでいる。『サンクチュアリ』(1931年作品)『八月の光』(1932年作品)『フォークナー短編集』(1950年)。『響きと怒り』(1929年)も読んでいる気がするのだが、記録にはないので間違いかもしれない。いずれにせよ当時、ぐいぐい引っ張られたことを覚えているのと、何とも暴力的な世界だとの印象が残る。強烈な暴力の印象が。『サンクチュアリ』は二十歳のぼくにとってとても衝撃的で、しかも魅力的であった。それから半世紀近くが過ぎようとしている今、フォークナーの『野生の棕櫚』(1939年)が文庫化され目の前に出現。フォークナー作品で受けた衝撃は覚え

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    2024年10月03日
  • ひらいたトランプ

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    他のポアロ作品で、この事件がポアロの推理の真骨頂だって話が出てきた気がして読んだ。(小説に出てきたんじゃなくて誰かのレビューだったかも…)たしかに灰色の脳細胞大活躍!で楽しかった。今回も思い切り騙された!何度も!!
    ブリッジのルールが分からなくても楽しめる。容疑者4人とも何かしら過去があり、それが判明していくのも面白い。あとは女性として、賛成はしなくとも気持ちが分かる場面もあったり。シンプルなストーリーだけど、その分ポアロの推理が真正面から楽しめる。
    オリヴァ夫人とレイス大佐は既に知ってる登場人物だったから嬉しかったー。

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    2024年09月25日
  • ナイルに死す

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    映画化もした本作。登場人物が多く、覚えるのに少し苦労しながら読んだ。伏線回収がしっかりしており、ミステリー好きならおすすめ出来る内容。登場人物が多いので、一覧表を見返しながら読むことを推奨します。

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    2024年06月23日
  • ナイルに死す

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    最&高
    先にドラマで観て衝撃だった作品。
    原作もとてもよかった。
    面白い本を読んでいる期間は、スマホを触る時間が格段に減っていい。

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    2024年06月19日
  • ナイルに死す

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    ネタバレ

    ミステリー初心者の私、まんまと騙された...笑
    そして相変わらずのポワロの解決ぶりにまたもや虜になりました。これを機にポワロシリーズ読破したいなー!

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    2024年03月19日
  • 野生の棕櫚

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    フォークナーの野生の棕櫚。ゴダールの『気狂いピエロ』だったと思うけど、映画の中でJ・P・ベルモンドが読んでいた小説。『Perfect days』で役所広司も読んでいた。野生の棕櫚とオールドマンが交互に配置されることでフォークナー自身が言うように独特の効果を発揮している。単に野生の棕櫚だけだったら普通の?恋愛小説になっているところに、全く関係のないオールドマンを重ねることで、野生の棕櫚にそもそも飽きが来ないようになっているし、関係性を探るような深読みも誘う。
    生き急いでいるように感じる2人を描く野生の棕櫚と、どこか達観した2人を描くオールドマンの関係がなおさら、野生の棕櫚の2人の痛々しいまでの関

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    2024年02月10日
  • 葬儀を終えて

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    ネタバレ

    なんとな〜く、家政婦の証言を信じなければアッサリ片付きそう、とは思ったが、ここまで捻られているとは思わなかった。読み返すと確かにウキウキしているシーンではコーラと呼ばれてなかった。脱帽。

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    2024年02月03日
  • クレアが死んでいる

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    でも、立ち上がって

    まだ暑さの残る秋。ある書店で銃乱射事件が発生。被害者の人物像や過去から犯人を追う。事件の捜査1本に絞った作品。87分署で1番若手のパート・クリング。金髪でスラっとして、彼のことを嫌いな読者はいないと思う。そんな彼のクレアが死んでいたのだ。前作と同様に人種差別が根底にあり、貧困層、性被害の問題も取り扱っている。

    #共感する #泣ける #切ない

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    2024年01月22日
  • ひらいたトランプ

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    手品のような小説

    この小説の醍醐味は、一つの犯罪について、被疑者4人のそれぞれのトランプゲームのやり方や言動から犯罪をどう犯すタイプか推測していく過程にポアロの能力が発揮されるところ。
    そこに、徐々に過去の事実が明るみにされ、各人の動きも加わり複雑に絡み合って、その先にあることへの期待がましていく。
    ところが、終盤に犯行状況が明らかとなったのは単純な理由?そこまで随分と理論的に進められてきたお話が、一転して豊かな感情が現れる……?

    でもまだ安心してはいけない。

    この展開の奥行きは、さすがです。

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    2023年11月28日
  • ナイルに死す

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     クリスティ作品の傑作は山程あり、中には僕がまだ知らない作品もあるのだが、「ナイルに死す」は間違い無く僕が選ぶクリスティ作品の「A級」に当たる作品で、大好きな作品の一つだ(とは言いつつ殆どの作品がA級になるのだが(笑))
    今作は冒頭のクリスティ含めた財団の人達の挨拶も素敵で一種の映画の様な、そんな気持ちよさまで感じてしまう。とある金持ちの女性を中心にイギリスの片田舎から渦を巻いてエジプトへと集約されていくストーリーは何度読んでも引き込まれてしまい、抜け出す事は不可能である。クリスティ自身も述べている様に、外国旅行物としてもっとも良い作品という事は紛れもなく、更にはエジプトを舞台としてとても

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    2023年09月15日
  • 大いなる手がかり

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    雨のように陰鬱

    激しい雨の中で発見された鞄の中には、切り落とされた手首が入っていた。冒頭から気持ち悪い。嫉妬心か、独占欲か。結末は更に怪奇的。キャレラとホースの対比がおもしろい。マイクとエイプリルの成長も楽しみ。雨があがって、暑い夏に突入。87分署シリーズ11作目。

    #ダーク #シュール #カッコいい

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    2023年06月01日
  • 死が二人を

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    その複雑さがクセになる!

    シリーズ9作目。オールスターキャストのハリウッド映画のような作品。舞台はキャレラの妹の結婚式。その朝に花婿に贈られた毒蜘蛛がことの発端となる。誰が誰を狙うのか。花嫁と花婿の運命は?複数のストーリーが嵐のように進行する面白さがたまらない。

    #ドキドキハラハラ #カッコいい

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    2023年04月22日
  • 被害者の顔

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    それぞれの顔

    被害者の多面性が事件を混乱させる。被害者は、何故、いくつもの顔を持っていたのか。その理由はわからないが、とても興味深い。作者は被害者をどんな風にイメージしたのだろうか。架空の街、深夜に事件は起こり、命が失われていく。

    #切ない #ダーク

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    2023年03月11日
  • 葬儀を終えて

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    みなさんがちょくちょく感想あげていた憧れのクリスティーを遂に読む。

    上流階級の優雅なお喋りと、ポアロの余裕綽々なゆったりとした推理が心地よく、実は夏風邪でしばらく寝込んでいたんですが、格好のお布団の友になった。
    最近流行りの特殊設定ミステリも刺激的で面白いけど、古き良き名作ミステリも、やっぱりすごくいい。
    他の物語も読んでみたい。

    しかし、この結構大胆なトリック、荒々しい犯罪、体を張った隠蔽工作を、意外なあの人が澄まして実行してる様子を想像するとゾッとする。

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    2022年08月27日
  • 愛国殺人

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    ネタバレ

    ポアロ行きつけの歯医者モーリィ氏がピストル自殺を遂げた。しかし、ポアロが最後に見たモーリィ氏はそのような素振りはなかった。自殺説を疑うポアロはジャップ刑事と共に捜査に乗り出す。英国が大戦中であり、タイトルから右翼、左翼の話し?と思い犯人予想。夫婦共犯説を立てた。怪しい歯科医、超金持ちの銀行マン、さらに彼らにぶら下がる家族や恋人。どうもモーリィ氏への殺人を行う時間的余裕がない。ホワイ、フー、ハウダニット!!分からん!最後の謎解きで、オーマイガー!そんなことになっていたとは。⑤  
    「汝エホバの言を棄たるによりエホバもまた汝をすてて王たらざらしめたまふ」
    人間は人間であり上も下もない!ということ。

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    2022年06月27日
  • ナイルに死す

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    後半の疾走感が心地よい!
    登場人物多すぎて何がなんだかって感じだけど、
    面白いんだよなぁ。登場人物の個性が随所に
    光りつつ、絶妙なテンポで楽しく読めました。

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    2022年05月24日
  • ひらいたトランプ

    A

    購入済み

    面白かった

    最後の最後までわからなかった。
    謎解きされればなるほどなぁと思うけど
    すっかり騙されました。
    いやもう、びっくり。

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    2022年04月02日