加島祥造のレビュー一覧

  • クレアが死んでいる

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    ネタバレ

    この小説をもとにした、市川崑監督の映画(『幸福』1981)を最近CATVで見た。割と面白かったので、原作を読んでみた という流れ。

    エド・マクベインの作品と言えば、『キングの身代金』をベースに、黒澤明が『天国と地獄』という映画を作ったというのが有名だが、これはさわりの部分ベースで、後半は黒澤オリジナルと言える。

    それに比べ、市川崑監督はこの作品をかなり忠実に映像化した。時代が違っても色褪せないのは、物語に流れる不易な部分を扱ったからだろう。市川映画に関するコメントは、また別の機会に譲る。

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    2012年07月09日
  • 被害者の顔

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    ネタバレ

    再読。
    酒屋で働く女性アニイ・ブーンが何者かに銃殺された。
    キャレラ達87分署のメンツが捜査に取り掛かるが、聞き込みを進めれば進めるほど被害者の顔が複雑になっていく。
    いったい犯人はどの顔の被害者を殺したのか?

    赤毛の大男、コットン・ホースが87分署に編入するのもこの巻。

    シリーズ比では容量がない方だが、初夏~夏にかけての陽気と爽やかな風を感じることができる。気持ちのいい読後感。

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    2012年11月23日
  • 雲をつかむ死

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    パリからロンドンへ向かう定期旅客機プロメテウス号内で1人の女性が死亡する。
    偶然同乗していたポアロは調査を開始する。

    実はこの物語、クリスティー文庫ではない文庫版で読んでいたので今回はおさらいといった感じで読んだ。
    犯人捜しがどうこうという点ではすぐ分かってしまったが(こういう自慢、ミステリ読みの悪い癖だね…(汗))、細かい部分はさくっと忘れていたので楽しめた。
    忘れっぽい自分に感謝(笑)

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    2011年05月10日
  • 葬儀を終えて

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    何年かぶりに読んだけど、全く覚えておらず。
    なので犯人も最後まで分からず、楽しめました。

    ポアロシリーズは大好きです。

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    2009年10月04日
  • 葬儀を終えて

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    謎が謎を呼ぶ殺人事件。
    そして揃いも揃ってクセ者揃いの一族の愛憎劇。
    名探偵エルキュール・ポアロは、手ごわい容疑者達相手に
    無事難事件を解決に導けるのか?

    ポアロシリーズの中でも上級編かな?
    この作品の犯人が、読み進めていく途中で分かった人は、
    「友よ(モナミ)、探偵におなりなさい。
    貴方は、優秀な探偵になれる素質があります。」
    とポアロ氏よりお褒めの言葉を賜る事だろう。
    ちなみに私は最後まで、犯人が分からなかった。(苦笑)

    前半はストーリーの展開がスローで「もたついてるなぁ。」と
    思いながら読んでいた私は、
    あまり頭脳が優秀でない軽率な読者だった。
    この後、名探偵によって行われる大捕物に必要不可欠な伏線が
    あちらこちらに張り巡らされ、テクニックのない作家が書けば、
    収集のつかなくなるような大勢の登場人物達を、
    見事なまでに1人1人の持つ性格や個性、
    現在置かれている状況を細かく丁寧に描写してみせ、
    読者の頭の中に鮮やかな手際で情報を整理して詰め込み、
    後半戦のストーリーをより面白く読み進めて行ける様、
    前半にその仕事をこなしている。

    そして後半。著者のクリスティーは、前半に描写して
    読者の頭の中に植えつけた登場人物のイメージを、
    大きく揺さぶる大胆な行動に出る。
    他人から持たれるその人物のイメージからは
    およそかけ離れた要素を持っていることを、
    私達読者に示し、困惑させ翻弄する。

    そしてますます犯人が分からなくなる。(苦笑)
    登場人物のほぼ全員が、疑わしく思えてくる。

    「人間は、普段から表に出している性格とは
    また別の一面を己の内に潜ませている。」

    読み終わった後、しみじみそんなことを思わせる作品。
    少々背筋がゾクリとする位、「人間の持つ二面性とエゴ、
    そして哀しさ」を見せつけられた思いである。

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    2012年02月12日
  • 葬儀を終えて

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    リチャードは殺されたんじゃなかったの―アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の妹のコーラが無邪気に口にした言葉。すべてはその一言がきっかけだったのか?翌日、コーラが惨殺死体で発見される。要請を受けて事件解決に乗り出したポアロが、一族の葛藤の中に見たものとは。

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    2009年10月07日
  • 葬儀を終えて

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    ポアロ作品。ちょっとした違和感が、謎を解く大きな鍵になるのだけれど、その場面を想像すると、ほんの些細なこと。それを見逃さなかった、記憶に引っかかっていたというのが、興味深い。

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    2009年10月07日
  • 雲をつかむ死

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    ネタバレ

    面白かった。ただ、ボーバリー夫人のメイドが、マダムジゼルの娘というのは突拍子で、出来すぎた話に見えた。完璧に話を理解しているわけではないが、ジゼルの娘がすぐに死んでしまうというストーリーを作り上げるのに、そこまで必要な要素だったのだろうか。ノーマンは、ジゼルの娘と出会い、そして、ホーバリー夫人とジゼルのつながりを知って、殺人を企てたらしいが、実の母娘が、双方が知らないうちに関わり合うというのが自分は、引っかかるのだろう。まあフィクションだしいいか。
    確かに、変装をするというのは、あまり考えていなかったが、現実的に考えれば、乗務員しかジゼルを直接的には殺せないはずである。アガサクリスティの作品は、現実的でアナログな部分にオチが持っていかれるのが心地いい。「人は、無意識のうちに、自分を曝け出したくなる」、「動機があって、行動する」というのは、まさにその通りだと思った。いつも通り、ポワロの冷静で、論理的で、それでいて人間の情への鋭い観察力はみもの。自分が1番好きなのは、そのキャラクター性なのだと思った。

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    2026年09月09日
  • ナイルに死す

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    わかりやすい説明と描写で、情景が目に浮かびます。引き込まれてあっという間に読み終えました。
    ひとつだけ気になるとするなら、予想通りの犯人だったので、あれ?わかりやすかったな、と思いました。みなさんどう感じたんだろう。

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    2026年07月20日
  • ナイルに死す

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    2作目のポアロ作品。3.3。
    場面的状況を主に、誰が怪しいかを一つずつ憶測のもとに追い詰めていくポアロの推理力と自尊心がすごい。
    物的証拠からは勿論のこと、誰がこの状況で罷り通らない嘘の証言をしているのかとの洞察力というか、合理的というか、事実を縫合させて事件を解決に導く手腕がすごい。
    時として、犯人になりますよ、と暗に揺することで重複した事件の一つを自供させる持っていき方の強引さもポアロの魅力の一つなのかもしれない。
    本人は真実のみが必要であり趣向、明かされた真実の後の犯人の動向を気にしないので、まだ著者2作目だが、ポアロの紳士さの裏にある冷徹さが癖になる。

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    2026年06月22日
  • 雲をつかむ死

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    ★★★ 読めてよかった

    最後まで、ピースが揃わないもどかしい思いをした。アリバイを成立させるトリックは圧巻だったが、他がおそまつのように感じた。

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    2026年01月29日
  • ナイルに死す

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    ネタバレ

    2025年再読しました。
    けれんみのあるトリックとエジプト旅行の雰囲気が良い。
    出てくる人たちがクセのある人ばっかり。
    リッチな海外旅行の雰囲気が味わえるけど暑そう。
    クリスティー女史は一筋縄でいかない男女のもつれを書くのがお上手。

    映画もゴージャスでよかった。

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    2026年05月25日
  • 雲をつかむ死

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    ネタバレ

    1935年のポアロ中期作。『ABC殺人事件』の前なのか。日本では『ドグラ・マグラ』が発表された年だと思うと、意外と我が国のミステリーも先進性があるというか本国イギリスに健闘しているな。

    【ネタバレのようなものあり】

    列車内では飽き足らなくなったのか、遂には天空で殺人事件が起こる。メイントリックはその綱渡り的な面も含めて実にホンカクミがあって好感が持てた。吹き矢とハチのアイデアはミスリードとして十分に機能している。
    ただ人物関係でよくやるアレは流石に食傷ぎみだ。いくら当時の戸籍制度・身分制度・捜査手法が杜撰でも、流石にこれを見逃すことはないだろうと思う。『オリエント急行』と同じように、捜査編もかなり退屈。

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    2025年09月27日
  • 葬儀を終えて

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    ネタバレ

    人が多くて覚えきれない!笑
    みんな似たり寄ったりのクズっぷりだし。
    典型的な金持ち一族の相続争いみたいな感じだけど、これが原典なのかしら?
    真相は捻ってあってさすがクリスティって感じ?
    でも赤の他人がコーラのフリするのって無理がない?20年あってなかったら分からないのかな…

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    2025年06月17日
  • ナイルに死す

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    ネタバレ

    注:内容に触れています

    読んだのは、『鈍色幻視行』の舞台がクルーズ船だったので。
    クルーズ船が舞台と言ったらコレだろー!、みたいな感じで読み始めた(^^ゞ

    クリスティーはそこそこ読んでいると思うけど、『ナイルに死す』を読むのは初めて。
    というのも、自分はポアロものよりは、マープルもの。マープルものよりは、ノンシリーズが好きだからだ。
    というか、いわゆる「名探偵」ってヤツが、なぁ〜んか好きじゃない(爆)


    『ナイルに死す』は世間ではクリスティーの傑作ということになっているけど、今回読んでみて思ったのは、「そうかぁ〜?」みたいな感じ(^^ゞ

    いや、面白いのは面白いし。
    華麗なる美女であるリネットから始まって、めくるめくように登場人物が次から次へと出てきて。
    ちょっとまどろっこしくも感じるw、冒頭の人物紹介が進むにしたがって、ジワリジワリと物語が進み出す感じもいい。

    ただ、殺人が起こって以降が、ミョーに地味に感じちゃうのは自分だけ?(^^ゞ
    殺人以降はエジプトテイスト、ほとんどゼロだしw
    なにより、初めの方で出てきた会話がそのまま犯人で。
    もちろん、「それ、違うからね」と読者を惑わす展開は出てくるんだけどさ。
    でも、結局、犯人が犯人w
    それ、最初の方に書いてあったよねー、みたいな(爆)

    犯人たちが事件を起こすこととなる動機のメロドラマの部分とミステリーの要素が、クリスティーにしては珍しくビミョーに噛み合ってない。
    その二つの混ざり合うことで面白さが何倍にもなるはずが、たんなる足し算に終わっちゃった感じ。

    個人的には、リネットはヒロインとして、最後まで生かしておいて。
    その上で、リネットの周りで別の事件が起きる展開の方がよかったんじゃないかな?って思った。


    ★3つは、「名作!」と聞かされていたわりに「ミステリー」の展開がイマイチだったから(^^ゞ
    ミステリー小説の良し悪しは、「ミステリー」の要素と「メロドラマ」の要素のバランス加減だと思う。
    これは、「ミステリー」がちょっと弱めかな?

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    2025年06月16日
  • 死が最後にやってくる

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    舞台は紀元前二千年のエジプト。しかし人間関係の本質は現代と変わらない。その人間の機微を巧みに描くクリスティは天才だ。

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    2024年08月18日
  • 葬儀を終えて

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    『疑う力』で、真山仁氏が必ず騙されると薦めていたので読んだ。
    クリスティーは、若い頃からいっぱい読んでいるせいか、うーむ、個人的にはベストとは言い難い。普通。ただやっぱり文章も翻訳も上手いので、一気読み。きっと昔に既に読んでいて再読だったんだろう。

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    2024年07月20日
  • 死が最後にやってくる

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    クリスティ劇団に所属する名優たちが、それぞれの役をしっかりと熱演する良作。全てが型通りのため、ある程度犯人は読みやすく難易度も低めだが、予定調和的な心地良さがあるのも事実。エジプトという舞台に現代風のアレンジが加えられ、クリスティ作品を読む上での味変作品としても貴重な一作。

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    2024年07月17日
  • 雲をつかむ死

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    これは誰が犯人か覚えてた。確かこの後のどこかの話でこの事件の犯人書かれてるんだよね笑 さらっと書いてあるから気に留めなければ忘れる程度だけど、順番に読むとそういう楽しさもあるね。

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    2024年07月08日
  • 死にざまを見ろ

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    生きざまを見ろ

    プエルトリコ出身者のしがらみ。よりよく生きようとする者、流れに歯向かえず悪事に手を染める者。人間模様の中に、複雑な思いを感じた。死にざまより生きざまを見せて欲しかった。

    #深い #切ない

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    2024年01月21日