加島祥造のレビュー一覧
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イギリスの作家「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『ナイルに死す(原題:Death on the Nile)』を読みました。
『ひらいたトランプ』に続き、「アガサ・クリスティ」作品です。
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美貌の資産家「リネット」と若き夫「サイモン」のハネムーンはナイル河をさかのぼる豪華客船の船上で暗転した。
突然轟く一発の銃声。
「サイモン」のかつての婚約者が銃を片手に二人をつけまわしていたのだ。
嫉妬に狂っての凶行か?
…だが事件は意外な展開を見せる。
船に乗り合わせた「ポアロ」が暴き出す意外きわまる真相とは。
(解説 「西上心太」)
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イギリスの作家「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『ひらいたトランプ(原題:Cards on the Table)』を読みました。
4月からNHK-BSプレミアムで「デビッド・スーシェ」主演による英国ITV(グラナダ)版「名探偵ポワロ」シリーズの再放送が始まったので、久しぶりに「エルキュール・ポアロ」シリーズを読みたくなったんですよね、、、
「アガサ・クリスティ」作品は『パーカー・パイン登場』以来なので、約3年振りですね。
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名探偵「ポアロ」は偶然から、夜ごとゲームに興じ悪い噂の絶えぬ「シャイタナ氏」のパーティによばれた。
が、「ポアロ」を含 -
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エルキュール・ポアロシリーズのひとつで、他の作品同様にヘイスティングスとの軽妙なやりとりは全編通じて健在でした。本作品の最大の特徴は初期設定でしょう。裏表紙にも書いてありますのでここでも述べますが、ある老婦人が死亡してから2ヶ月近く経って、ポアロに手紙が届きます。しかもその手紙は自分の身の危険を明確に述べているわけでもなく、状況的には自然死であろうということで、怪しいところがないなかでポアロは捜査を始めます。そして死亡した老婦人の関係者(親戚や使用人)と話を進めるなかでポアロは推理を進めるわけですが、私の個人的な感想としては、他の作品以上に登場人物の心理分析が中心になっていて、なかなかそのあた
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購入済み
面白かった
トリック自体は運任せといえなくもないが
捜査を撹乱するには十分だったりする。
そんなところがなんともいえない現実感を感じて、
少し怖くなる。
犯人の言い分も、さもありなんという感じで
アガサ・クリスティって天才だね。 -
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「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『もの言えぬ証人(原題:Dumb Witness,米題:Poirot Loses a Client[改題:Mystery at Littlegreen House])』を読みました。
『書斎の死体』、『動く指』、『茶色の服の男』、『シタフォードの秘密』、『邪悪の家』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。
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「ポアロ」は巨額の財産をもつ老婦人「エミリイ」から命の危険を訴える手紙を受けとった。
だが、それは一介の付添い婦に財産を残すという問題のある遺言状を残して、彼女が死んだ二カ月後のことだった。
「ポアロ」と -
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限られた登場人物で、それぞれの描写がとても良かった。特にアン・メレディスの、人間の弱さと狡猾さを凝縮したような暗くいじけた若い美女と、対照的に落ち着いて聡明なロリマー夫人、2人が対峙する「幕間のお茶」では葛藤に揺れ動く中で直前の自身の言葉を取り消すように言った(ので傲慢には聞こえない)「人生の暗さなんぞを喋るのは安っぽい人のすることよ」などはっとされるせられるような名言もある。バトル警視の無駄のない適所適材な仕切り方が心地よく、作品全体が引き締まり整う感じ。もっとポワロとの共演作があったらよかったのにと思う。似た個性の大佐と少佐の描写がどちらも好人物ながらあっさり目、大佐の退出直前の会話でなる
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ネタバレ〈ここが好き〉
・ブリッジの進め方、スコアの書き方、記憶力から本当に犯人を推測できること。序文に書かれている探偵小説の醍醐味を味わえる。
・カーズ・オン・ザ・トランプ(手の札は開けて置く)がモットーというポアロの言葉。
・アン・メレディスの悪辣さ。
〈これが分からない〉
・東洋的残酷さとは?
デヴィッド・スーシェ版が好きなので、読むにあたり、ブリッジのルールをyoutubeで履修しました。理解して読むと、カーズ・オン・ザ・トランプの真意を掴めるしより一層面白いと思います。
スーシェ版は原作の内容とはかなり変更されてますが、まとまりはあって、結構好きです。 -
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「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『愛国殺人(原題:One, Two, Buckle My Shoe)』を読みました。
「アガサ・クリスティ」作品は、5月に読んだ短篇集『マン島の黄金』以来ですね。
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憂鬱な歯医者での治療を終えてひと息ついた「ポアロ」の許に、当の歯医者が自殺したとの電話が入った。
しかし、なんの悩みもなさそうな彼に、自殺に徴候などまったくなかった。
これは巧妙に仕掛けられた殺人なのか?
マザー・グースの調べに乗って起こる連続殺人の果てに、灰色の脳細胞「ポアロ」が追い詰めたものとは。
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購入済み
現実にありそう
綿密な計画とか、巧妙なトリックとかではないけれど
ポアロが乗り出さなければ、ばれなかっただろうと思うと
恐ろしいような気がする。
犯人の人物造形や動機も、怖くなるくらい現実的で
現実世界でも、こんな殺人が起きて、ばれていないのかもしれない。