加島祥造のレビュー一覧

  • 愛国殺人

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    歯医者が殺される。それは自殺と見られた。しかしそれは巧妙に仕組まれたものであるのか。ミステリのお手本となる作品。クリスティの筆は素晴らしい。

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    2023年06月05日
  • ひらいたトランプ

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    容疑者インタビューでだれっとしてしまったので中編で良かった気がす。ただ犯人のプロファイリング感が良かった。先取りさすが。

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    2023年05月31日
  • ひらいたトランプ

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    作中にブリッジというトランプのゲームが出てきて、それが事件を解くキーになるのだが、ブリッジを知らない自分でも面白く読めた。4人容疑者がいてそれぞれの過去の犯罪を調査する中パートで自分はなかだるみしたが、最後の解決編でさすがと感心した。

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    2023年04月01日
  • ナイルに死す

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    ネタバレ

    クリスティの長編で一番長い作品らしい。正月休みに読もうと思っていたが、その後の三連休に読み終えた。
    犯人、動機、は大体目星がついたものの、トリックの肝が分からず、ポアロの種明かしでカタルシスを得る。
    基本的な構図は坂口安吾の『不連続殺人事件』と似ているかも。(発表は勿論クリスティが11年早い。)

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    2023年01月09日
  • 愛国殺人

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    ポアロが検査に行った歯医者の歯科医モーリイが、その日に亡くなってしまいます。自殺と思われますが、モーリイには自殺する理由はなく、また殺される理由も思い当たりませんでした。いったい動機は何なのでしょうか。

    その後事件が立て続けに起こりますが、一連の事件の陰には何があるのでしょうか。
    保守派で新しいことをやってみようと思わない銀行頭取のブラントに反感を持っている人たちが見え隠れしています。

    歯医者という身近なところから、タイトルにもなっている「愛国」という大きなテーマになっていきますが、私には複雑でなかなか真相が見えない事件でした。

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    2022年09月10日
  • 愛国殺人

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    時代背景もあるのか、ファシズムなどの要素もある作品。
    複雑な構成であるが、クリスティの他作品と比較するとそこまででもないかな?という所。

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    2022年09月04日
  • もの言えぬ証人

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    既に無くなった人からの依頼状に基づいて捜査を行うお話。ポアロもの。
    クリスティでよくある、遺産相続がテーマ。他クリスティ作品と比較して普通な作品だろうか。
    読み終わると、タイトルの意味合いがなるほどなぁと思う。

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    2022年09月03日
  • 死が最後にやってくる

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    古代エジプトを部隊にしたお話。
    数ヶ月に渡る長い期間の話が描かれているのが特徴。とは言え、その長い期間における人間の間の機微が事件に関わってくる的な点話で、要はいつものクリスティ。
    事件が開始すぐに起こらないのは、前作「ゼロ時間へ」と似ているとも感じた。

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    2022年08月23日
  • もの言えぬ証人

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    ポアロは巨額の財産をもつ老婦人エミリイから命の危険を訴える手紙を受けとった。だが、それは一介の付添い婦に財産を残すという問題のある遺言状を残して、彼女が死んだ二カ月後のことだった。ポアロとヘイスティングズは、死者からの依頼に応えるとともに、事件に絡む愛すべきテリア“ボブ”の濡れ衣も晴らす。

    ある一族の老婦人が病死かと思いきや殺人未遂があって間もなく死亡していて、しかも遺産は家族には全く与えられず付き添い婦に、という衝撃の展開。最初は半信半疑のヘイスティングスですが、ポアロに引っ張りまわされながらだんだんと事件性に気が付いてあれこれ考えをめぐらせるところが読者と同じ目線で非常にいいです。ボブと

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    2022年07月30日
  • 愛国殺人

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    ポアロもの。

    歯医者で憂鬱な治療を終えたポアロの許に、当の歯医者が自殺したとの連絡が入ります。
    彼の直前の様子から、とても自殺とは思えないポアロは、真相解明に動きだしますが・・。

    ポアロも歯医者嫌なんだ( ̄m ̄〃)と、共感できる事にちょっと嬉しくなる私。
    さて、歯医者の死に続いて、治療を受けに来ていた怪しげなギリシャ人も死んでしまい、さらに同じく歯医者に来ていた中年婦人も失踪して・・と錯綜していく中で、“これは、スパイ絡みかも?”という流れに。
    大物銀行家に対しての銃撃未遂もあり、これは『ビッグ4 』ばりの、国際犯罪組織が関係してくるのかな?と読み進めていきますが・・。
    で、結局これが完全

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    2022年07月04日
  • 愛国殺人

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    どの辺が愛国なのか分からんかったけど、全部読んだら成る程と頷ける題名。なかなかぶっ飛んだ考え方の犯人でした。

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    2022年06月19日
  • 死が最後にやってくる

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    ネタバレ

    古代エジプトでも連続殺人は起こる。

    父親が若い愛妾を家に連れてきた。彼女の態度に家の者たちが反感を募らせる中、彼女は亡くなった。そして続く不幸。夫を亡くして実家に帰ってきていたレニセンブの運命はいかに。

    いや古代エジプトの意味あったかな、と言ってはいけないのだろうけど、クリスティーがエジプトにハマっていたことは伝わる。しかし別に古代エジプトでなくてはいけない理由は特になかった。だからこそ普遍的なミステリは時代も場所も選ばないんだなぁと思う。多分実写化するならセットを組めばロンドンでも東京でも大丈夫な古代エジプト。

    気の強い義姉、気の弱い兄、自尊心の強い兄、おっとり静かな義姉、我儘で自惚れ

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    2022年05月04日
  • ひらいたトランプ

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    ポアロ作品。
    ブリッジ話の中心に出てくるので、ブリッジを知らないとそこがちょっとおいていかれそう。
    犯人が終盤にかけてくるくると変わってゆくのはいつも通りで、そこら辺が素晴らしい作品であった。とは言え、容疑者が最初から絞られていたり、犯人への手がかりの意味などでは、他作品よりかは一歩劣るかな?という印象です。

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    2022年04月28日
  • 死が最後にやってくる

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    ノンシリーズ。

    紀元前二千年のエジプトが舞台という異色の設定ではありますが、良い意味で“いつものクリスティー”ともいえる、人間ドラマ&ミステリを楽しませて頂きました。

    墓所守をしている一族の長・インホテプが、北方からノフレトという美貌の愛人を連れて帰ってきたことから一族内の空気が不穏なものに包まれていきます。
    インホテプの娘・レニセンブの胸騒ぎも虚しく、ある日ノフレトが墜落死してしまい・・。
    ノフレトVS一族の妻女達のバチバチの対立から、ノフレトの死を皮切りにしての連続不審死。
    その真相は、殺人のトリック云々ではなくて“まさか、あの人が!?”という、“印象操作”的な目くらましで見事に騙され

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    2022年04月06日
  • 雲をつかむ死

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    ポアロシリーズ。
    本書の特徴は、最初のわずか30ページ程度で何気ない描写の中で事件が発生し、そのわずか30ページの話が以降の探偵パートにおいて進む点であろう。
    ページ数が少ない分、他の作品と比較するとあっさりとした印象を受けた。しかし、探偵パートにおけるポアロの様々な施行の意味合いなど、解決編を読むまで全く思いつくことが無く、非常に上手く描かれていると感じた。

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    2022年03月28日
  • もの言えぬ証人

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    ポアロもの。

    資産家の老婦人・エミリイから命の危険を訴える手紙を受け取ったポアロ。
    ですが、差出人のエミリイは手紙が届く二か月前に死亡していて・・。
    巨額の遺産を、親族ではなく付添婦のミス・ロウスンに残す旨遺言状変更した理由とは?そして、エミリイが死亡する前に起きた階段落下事故は偶発的なものだったでしょうか?
    ポアロ&ヘイスティングズが、真相解明に乗り出します。
    事情を探る為とはいえ、ポアロが身分詐称はするわ、嘘話はするわ、誘導尋問はするわ、盗み聞きはするわで何でもアリなやり方に、若干引き気味のヘイスティングズでしたが、彼とエミリイの愛犬・ボブとのやり取りには癒されました。(ボブの台詞部分は

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    2022年01月30日
  • もの言えぬ証人

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    ポアロが届いた手紙に興味を持って依頼人を訪れた時には、既に依頼人は死んでいた!?
    依頼人がいない中でポアロが試行錯誤、情報を集め推理していきます。犬のボブが賢すぎる✨✨

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    2022年01月28日
  • ひらいたトランプ

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    まさかのどんでん返し。
    4人の中に必ず犯人がいる中での犯人探し。
    ミンナ怪しいケド、ミンナ違う感じもして最後の最後まで楽しめました。

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    2021年12月29日
  • ひらいたトランプ

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    ポアロもの。

    シャイタナ氏のパーティによばれたポアロ。8人の客が4人づつに分かれてブリッジに興じている間に、シャイタナ氏が刺殺されてしまいます。
    シャイタナ氏に近いテーブルにいた4人が疑われますが、この4人は其々に隠された“前科”があって・・・。
    上記の“容疑者グループ”に対して、ポアロ達“探偵(?)グループ”には、ノンシリーズ等にも登場しているバトル警視やレイス大佐、そしてクリスティーを彷彿させるオリヴァ夫人など、ええキャラ揃いです。
    容疑者4人の過去を洗うバトル警視と、彼らのブリッジの点数表などから心理状態を探るポアロとの協力関係が良いですね。
    そして、終盤の怒涛の展開が、もう二転三転で

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    2021年12月12日
  • 雲をつかむ死

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    ポアロもの。

    パリからロンドンに向かう旅客機内で、金貸しの老婦人の変死体が発見されます。その老婦人の首には針で刺されたような跡があり、直前に飛んでいた黄蜂に刺されたのかと思いきや、席の近くに吹き矢の針が見つかります。
    そして、偶然乗り合わせたポアロの席の背後から吹矢筒が発見されて・・。
    その吹矢筒のせいで陪審員から有罪にされそうになったこともあり(?)真相解明に乗り出すポアロ。
    イギリスとフランスを行き来しながら、老婦人の背景を洗っていくうちに意外な事実浮かびあがってきます。
    飛行機の中での殺人という事で、基本的に犯人は乗客のメンバーと乗務員(スチュワード)に絞られるのですが、座席表を何度も

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    2021年11月04日