今村夏子のレビュー一覧

  • 星の子

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    とても読みやすい。すらすらと2時間で読めた。
    病弱だったちひろを救おうと宗教にのめり込んでいく父と母、それと家族の話。年齢を重ねて、周りの反応とも合わせて自分の家庭は少しおかしいことに気づく。でも父と母に悪意はなく、むしろ強い愛を感じる。
    ラストがあっさり終わってしまった。
    ちひろはこの家庭に違和感を感じながらも愛に逆らうことはできないからこれからも一緒にいるのかもしれないと読んだ。

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    2025年10月04日
  • むらさきのスカートの女

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    なんか、よくわかんないけど、黄色はただやばいし、紫は時々みる鼻につく女だし。でも、紫の昔が気になるよね〜。

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    2025年09月29日
  • 木になった亜沙

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    感想書くのが難しい。
    現実的な夢を見ているかのような話。
    自分が作った料理、よそった給食など誰も食べてくれず、最終的に割り箸になりようやく自分が手につけたものを食べてくれた話から始まり、残りの話も余韻を感じさせる本だった。

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    2025年09月29日
  • こちらあみ子

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    ネタバレ

    こちらあみ子
    あみ子のことを大切にしてくれていた人たちがあみ子自身の行動によって離れていってしまう。あみ子の親も兄も周りの人間も壊れてしまう。
    あみ子はあみ子として人と接しているだけ。救いようのない絶望感、誰もあみ子の事を理解できる人はいないのかと思うと、読んでいてきついものがあった。

    ピクニック
    虚言癖のある七瀬さんとそれを知らない会社の同僚、虚言癖だと知っている新人の物語。
    ドブの掃除をしてうまくいったらピーナッツを投げるシーンが水族館のイルカショーとかを連想できてしまって、気味が悪かった。
    何も知らないことは罪になるなと思った。

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    2025年09月28日
  • こちらあみ子

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    どう評価すれば良いか。芥川賞に近いような重いようで、もっと軽いタッチで現代のやるせなさを描いているようだ。難しい。主人公は素直に物事を見る性格でそれをそのまま伝え、その言動が周囲から浮いている女の子。義理の母をその素直さから傷つけて、でもそれが分かっていなくて、だからといって女の子が悪いともいいきれず、もし母親がそれを受け止める懐の大きさがあればハッピーエンドになったのかもしれない。でも母親の気持ちも分かるし、やはり主人公の振る舞いには、周囲を不幸に陥れる悪があったのかもしれない。とかく分かりやすいのが、食パンの白い部分だけ、ゼリーの果肉だけ食べて残りを人にあげる、残すというわがままさ。それを

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    2025年09月21日
  • 木になった亜沙

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    ウワァン、と言いたくなるような話たち。

    椎名うみさんの漫画に似た香りを感じる。生々しいのにファンタジックな描写が。救いがないのにあるように見える、もしくはその逆?

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    2025年09月18日
  • こちらあみ子

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    切ないとかの感情は湧かない。
    どうしょうもない感じをどうしょうもないと実感させられる感じで、読んでいて楽しくない。

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    2025年09月15日
  • 星の子

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    なんだかとても怖いと感じました。
    主人公の女の子は不遇な境遇である事に気づいているのでしょうか?
    お姉ちゃんはどうなったのでしょう?
    最後はハッピーエンドなのでしょうか?

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    2025年09月09日
  • 星の子

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    今村夏子さんの作品を読むと、いつも不思議な気分になってしまう。
    はっきりと「こうだ!」という結末があるわけじゃないからだろうか。
    病弱だったちひろを救うために宗教にのめり込んでいく両親。二人ともいい人だし、自分の事を思ってくれているのがわかるからこそ、何か変だなと思ってもどうしようもない。
    このどうしようもなさに、こちらまでモヤモヤしてしまった。
    今村さんと小川洋子さんの対談で、ラストの流れ星を探すシーンについて、「感動した」という感想が寄せられていると書かれていたけど、どのあたりが感動ポイントだったんだろう。
    愛情は伝わってきたけど、噛み合わないなぁとしか思えなかった。

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    2025年09月05日
  • 星の子

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    お父さんとお母さんがちひろにすごい優しくてそこが切なくなる...。
    終わり方がなんか腑に落ちない感じではあった。
    宗教とか洗脳って怖いけど、その中で生きてる人たちの世界を見れた気がする。あと南先生の罵倒するシーンがもう辛い。

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    2025年08月25日
  • 星の子

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    ネタバレ

    異常な境遇で生きていることには気づき始めているが、幼い頃からのことなので気付かないし変える方法も分からない。そんな主人公の人生が高校進学を境に変わろうとしていることを暗示させるラストだと私は思いました。
    彼女の中では親と寒空の下身を寄せ合って星を見たことは一生記憶に残るだろうし、そういった親との思い出が何もない私には眩しくうつりました。

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    2025年08月22日
  • あひる

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    今村夏子さんは、星の子、紫スカートの女に次ぐ3冊目。日常を描いているのに、そこに潜む孤独が見透ける今村ワールドに引き込まれる。

    タイトル作含む短編3本。どれも奇妙で不気味な話だけど、なぜか、かつて自分も経験したことあるような気もしてきて、心をざわつかせる。かつて見た悪夢かな…?

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    2025年08月16日
  • 父と私の桜尾通り商店街

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    今村さんの作品は、読んでいて途中ぐにゃっとまがる瞬間がある。あれ、何これ?怖!みたいな、よくわからないものを目の当たりにしてしまってフリーズしたみたいになる。登場人物が妙というか、不可解な感じを醸し出してくる。
    この本だって、題名と装丁からは想像つかないくらい、なんだかあらぬ方向に着地したなと、とまどってしまうくらい。
    でも、またちょっと読んでみようか、となってしまうから不思議だ。

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    2025年08月01日
  • 父と私の桜尾通り商店街

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    ネタバレ

     「むらさきのスカートの女」を読んで以来2冊目の今村夏子さん。やはり不思議ワールドで、「世にも奇妙な物語」っぽい。「それで真相は?」と思っても答えは書かれておらず、「なんだったんだろう」と読み終わった後ぼーっとする。読者の想像力に任せるということだろうか、絶妙だ。
     登場人物はみな孤独なようでいて人と繋がっているのがほっとさせられるところだ。

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    2025年07月26日
  • こちらあみ子

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    なんで一生懸命生きてるだけのあみ子が嫌われるんだろうって思った。理由は分かるけど、それをあみ子が理解できてないのが苦しい。自分も悪意なく相手を傷つけてるかもしれないから気をつける。映画も見てみたいな。

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    2025年07月04日
  • 星の子

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    終わり方がすっきりしなかった。
    宗教とか信じるものは人に強要しちゃいけないな。
    布教活動は良いとされることなのかもしれないけど、宗教との付き合い方も人それぞれ。

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    2025年06月29日
  • 父と私の桜尾通り商店街

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    ネタバレ

    日常のちょっとした気になる状況に出くわした主人公たちが、とんでもない行動をしていく。そのとんでもない行動がどうなるかを…ほっておいて、とんでもない行動をただ読まされる短編集。こういうちょっと変なヤツの変な行動を写実するっていう手法で純文学を成り立たせることもきできるのかぁ。

    周りにも変なヤツはいる。SNSで妻と娘を愛してるモード全開の投稿をしてるのに、複数の女性をストーカーしてるヤツとか(捕まれ!)、仮装登山投稿でファンを獲得しておいて、突然関係のない不幸話を投稿して視聴者を混乱させるユーチューバーとか、失恋した友人の肩を持ったまでは良いが、あまりにもしつこく振った相手を攻撃して、肩を持った

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    2025年06月22日
  • こちらあみ子

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    「こちらあみ子」
    あみ子という名前がぴったり。
    あみ子は全く悪くない、けど、あみ子以外にならないんだよなぁ。ブレない。それがこの世の中にはうまくハマらないんだろうな…。
    あみ子の同級生の男の子はあみ子のこと好きだったのかな?

    「ピクニック」
    今回の三編の中で一番好きかも。七瀬さんがどぶさらいしているときに残飯を捨てるおかあさんがゾワゾワする。今村夏子っぽい。

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    2025年06月20日
  • こちらあみ子

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    あみ子は不思議な子だった。子供のような純粋さを常に持っていた。何を考えているのかわからなかったが、あみ子のすることに納得してしまう自分もいた。
    父や母、兄やクラスメイトの方が自分と近い人間であることはよくわかった。
    あみ子はずれていたので、周りと衝突し不幸な目にあっていた。しかし、なぜか嫌な気持ちにならなかった。あみ子の視点で描写される不幸はいつもの日常のように過ぎていく。あみ子自身も深く落ち込む様子がなく、あっけからんとしている。
    あみ子という変わった人間を味わっているような感覚があった。

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    2025年06月18日
  • あひる

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    ネタバレ

    全編を通して少し不安になる空気が漂っていた。物語の中の一部として生きているものがとても不安定で捉えどころがないからかもしれない。
    あひるののりたまは家族の生活の一部としてとても大切な位置にいた。家族の会話のきっかけになり、明るい雰囲気を与えてくれる。
    それが突然いなくなり、姿が少し変わって帰ってくる。いなくなったあとに流れる家族間の空気が不安になる。のりたまが果たしていた役割は近所の子供達に変わり、最後弟に取って代わったように見える。
    家族は何かに依存することで、明るい家庭を築いていたように見えた。

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    2025年06月16日