今村夏子のレビュー一覧

  • こちらあみ子
    読み終わってまず、このタイトルが改めていいな、と思いました。
    一度目を読み終わって、これっていったいどういう小説なの???という感じ。
    で、とりあえず連れに「これ読んで感想聞かせて」と薦めた。
    二度目に読んで、なんだかひどく切なくなってしまった。そんな作品。
  • 木になった亜沙
    久々に読書
    読みやすいけど本ならではの内容で、読書の楽しさを久々に獲得
    どっかのタイミングではるちゃんに返却せねば
  • とんこつQ&A
    なんだろう…読後に残るうっすらとしたモヤモヤ感……
    どの作品も、終わった後に「え?これでいいの?」と、つっこみたくなる感じです。
  • こちらあみ子
    収録された3篇とも、生きづらさを抱える人を中心に据えた物語だった。描き方は違えど、丁寧に視点を合わせることで独特の世界へと誘ってくる。
    軽やかにステップを踏むような文体と、じわじわと苦しくなる状況が、読み進めるごとに混ざり合っていった『こちらあみ子』。あみ子の周囲でおきた変化、どうしてそうなるかはと...続きを読む
  • とんこつQ&A
    もう…今村さんワールド全開。⁡⁡
    みんな「普通」なんだけどやっぱり「普通じゃない」です。⁡
    ⁡その感覚が可笑しいとも怖いとも捉えられます。⁡
    それぞれの人物の心情に、そうだよね〜わかる気がするな〜と⁡
    ⁡思った瞬間、「普通」ではなくなります。⁡⁡⁡
    ⁡そしてその瞬間があまりにも自然すぎて。⁡⁡
    ⁡タ...続きを読む
  • 星の子
    宗教にはまる両親のもとで育った主人公。

    先生の悪意にひるみ、合宿でなかなか両親に会えない部分に不穏な空気を感じましたが、読み終えてみれば、この家族はもうこのままでいいんじゃないかな、と思いました。

    主人公の両親のことを「カッパかなにかかと思った」といった少年がかわいいです。
  • こちらあみ子
    僕はあみ子のように真っ直ぐにはなれない。他人との調和のなかで生きようとしてしまうし、そう人と関わるように言われて育ったのだと思う。中学の丸刈りの友達のように、あみ子のようなこちら側の理解を超えてくる人とも、1人の人間として優しく関わることができる自分でいたいと感じた。
  • あひる
    暴力的な事件や残忍な殺人者が出てくるわけでもないのに、読みやすい文章から不穏さを常に感じさせられます。
    読後感も良くないですが特に表題作のあひるは、がしっと心を掴まれるような作品です。

    「最近はもう、誰も外のトイレを使わない。」
  • 木になった亜沙
    昔話を読んでるみたいでキツネに化かされた気持ちになる。
    昔話みたいに展開ごとの助走がないままどんどん場面転換していくんだけど、何を言っているのかがわかってこわい。わかりすぎてしまって目が話せない。今村夏子さんは本当にすごい作家さんだなと思う。

    すごく虚しくて悲しいのに、なんでか人間のことがいとおし...続きを読む
  • こちらあみ子
    表題作「こちらあみ子」
    すごい小説だった。クライマックスでは悲惨過ぎて泣きながら笑ってしまった。人間は悲惨すぎると笑ってしまうのか?

    「ピクニック」
    面白い話だしどんどん読ませるんだけど、結局七瀬さんの話は妄想だったのか? ルミと新人バイトの子との関連性など良く掴みきれなかった。

    いずれにせよこ...続きを読む
  • とんこつQ&A
    待ってました、新作。

    短編集だけど、全然物足りなくないのすごい。
    短編集なのに、ちゃんと今村夏子。

    とんこつQ&A
    というタイトルとか装丁から
    勝手にほんわかを期待してた
    わてしでしたが

    ほんわかどころか
    ほわこわでしたわ!

    全体を通して悪人はいない。
    世界の大多数がそうなように
    いい人、時...続きを読む
  • とんこつQ&A
    どの話もわかるようで、わからない、そしてじわじわとした余韻が、ある。
    面白いか、面白くないかで言えば面白いのだけれど、概念的というか、後々の記憶には、あまりの残らなそうな印象。
    とか言いつつ残りそうなきもする(どっちだろう)
  • こちらあみ子
    うーん,なんか難しい。話の流れを理解するのは簡単やけど,その奥が分からないというか,,自分にはまだ読解力が足らんのかも。ただ文章にはすごく惹かれた。あみ子にはなりたくないけど,あんなに人を愛せるのおもしろいな。
  • とんこつQ&A
    オーディブルで聴いた。
    面白かったけど、短編なので、もう終わり?という終わり方で、もっと続きが知りたいお話が多かった。
    「とんこつQ&A」はくすっと笑ってしまった。
  • とんこつQ&A
    はじめて今村夏子さんの話を読んだ。他のも読もう、と思わされる一冊でした。

    短くてスルスル読める。ものすごい悪人も出てこない。読後感も軽い。でも主人公たちの選択に、些細な言動に違和感があってザワザワと嫌な予感がする。えっ、いいの…?となる。
    でも本人たちは良いらしいから、多分こんなに空気が軽やか。
    ...続きを読む
  • あひる
    見て見ぬふりしてた違和感をぶち込まれて、目を逸らす訳にはいかなくなる。容赦ない。話の進め方が上手すぎてページ捲る手が止まらなかった。
  • 木になった亜沙
    今村夏子による短編集。上手く生きられない人たちを不思議な寓話風に描く。とても純粋がゆえに世の中から弾かれてしまうのだけれど、小賢しく振る舞うのではなくひたすらまっすぐに生きる人たち。とても生きづらい世の中で声にならない声を拾い上げているような気がした。
  • 木になった亜沙
    不思議な世界観。
    お話の展開がありえない設定だけど面白くて、次はどうなるんだろうと気になって読み進めていました。
    ちょっとゾワッとする感じが、なんとも言えない物語
    『むらさきのスカートの女』につづいて、この世界感にはまってしまいました。
  • こちらあみ子
     これまた何とも言えない作品ですね。面白いのは確かなんですが……。兎も角も今村夏子らしい。

     同じ世界に住んでいるのに、生きてるチャンネルが違うと言いますか……。

     「こちらあみ子」の呼び掛けに応答は無く、返ってくるのは耳障りなノイズばかり。

     ある意味誰よりも純真無垢な少女が迎えたのは、力任...続きを読む
  • 父と私の桜尾通り商店街
    痛いとこ突くし、野暮でクドいし。意識の中で処理する恥ずいとこ、わざわざ集めてる。スマートな時代に鈍臭い哀愁?みたいなの漂ってる。でもこれってシンパシーかな。自分も生き辛さ感じてるし、結構怯えてるし。