今村夏子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今村夏子さんってこんな作風の人だったっけ…?短編集の中にたくさんの技術が詰め込まれてて、1文1文の完成度、全体の完成度、が高かったように感じた。仕事ができる、みたいな感覚で、作家としての仕事がものすごくできる、というような。ストーリーもしっかりとユニークで面白くて、不気味な世界に惹き込まれて楽しく読んだ。
表題のとんこつQ&Aと最後の冷たい大根の煮物、が特に好きだった。前者はとにかく変な世界で独特なワードも盛りだくさんで、サイコスリラーのようなぞくぞくを感じた。後者は良い話だったと思う。ずるくても下心があっても、親切にしたい気持ちも存在してて、人の多面性を見れたと思った。
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Posted by ブクログ
これだよ、これ!って感じの今村夏子さんの短編集笑
みんなちょっとずつズレていて、怖い感じ。
タイトルにもなっているとんこつQ&Aが特に色が出ていました。
大将とぼっちゃんは、自分にとって理想のおかみさんを他人に演じさせる様子が怖い。
でもやっぱし主人公の今川さんですね。
最初はおかみさんになりたかったはずなのに、いつのまにかとんこつQ&Aを通して、みんなを操っているような…
大将のことをお父さん、ぼっちゃんのことをしゅんと呼んで、おかみさんになりきろうとしても、(わたしが呼んでも二人は返事をしなかった)ってゆう文が切な怖い笑
そして物語最後のQ7855532659笑
物語は -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルから面白そうだったので購入しました。序盤は面白くて笑える部分もあり、徐々に不気味な展開になっていきます。その不気味な感じも絶妙で、気づいたら不気味がそこにあるような感じが良かったです。
特に『良夫婦』では、虐待されている風の子どもに親切心からさくらんぼの実をとってもいいと伝えた奥さんが、子どもが木から落ちる事故が起きた途端、夫と共に許可したことを無かったことにして子どもに罪を押し付け、隠蔽するという偽善的な話でした。自分の罪を認めず、無かったことにして良心的な部分だけ肯定しているところがゾッとしますが、そういう心理って誰にもあるのではないでしょうか。そこが面白かったです。