今村夏子のレビュー一覧

  • あひる

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    解説を読まないと、ゾクゾクしたまま終わる。まあ解説を読んだところで腑に落ちることは数パーセントしかないけれど(笑)

    今村夏子さんの作品は現実感が強い。ファンタジーの世界だと思えないリアルな出来事が発生するので、そこから異世界に徐々に飛ばされていく気持ちいい感覚がある。そして、ふわっと終わる。な!?という気持ち。

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    2025年12月16日
  • こちらあみ子

    ネタバレ 購入済み

    小説とは

    小説とは、読者に気づきを与えきっかけを作るツールなのだなと改めて気付かされた。
    ただただ、現実。
    誰も悪くないけれどそれが現実で痛い。
    あみ子なりに感じ傷つき、忘れ、喜び、悲しみ。彼女の事は誰が1番理解をしてくれてだんだろう、と想像した。各々の関わりの深さと関係性。
    家族ってそれでも家族。生きる上で色々な問題が起こるし、あなただったらどう解決する?と聞かれているような気もした。もし、自分が登場人物の母だったら、同級生だったらと想像した。
    私自身、あみ子の幻聴と決めつけていて面くらい、
    ただの読者としてもあみ子を信じていなかった事に気付かされた。
    天晴。

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    2021年02月03日
  • とんこつQ&A

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    文庫化をきっかけに久しぶりに作者の不気味な作風に立ち向かおうと思いチャレンジ
    短編集で期待どおりの不気味さや、あれ?良い話じゃん?等の感想でしたが、後から想うと全般的に主人公達の偽善的な思考が不気味でした

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    2025年12月28日
  • とんこつQ&A

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    ズレてたり見方が一面的だったりして、「いやいやそうとは限らないでしょ…」と言いたくなる感じがなんとも好き。

    小説だからこんなふうに客観的に物語として眺められるけど、自分がこの中のどの人物になる可能性だってある。

    そんな、ちょっと問題と思えるような部分を問題めかして書かず、その人の一側面として描写されてるのがなんかいいんだよな。評価が入ってないから。

    そういう点で今村夏子が好きです。

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    2025年12月27日
  • こちらあみ子

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    短編3本、後味はよくない。
    非現実的なホラーが描かれているようで、どこかで自分自身も体験したことがあるような既視感もある。
    その生々しさに目を背けたくなる。

    綺麗事はない、モヤモヤはする。
    でも読者自身の経験次第で解釈を委ねられる、今村夏子さんの作品、やっぱり好きだな。

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    2025年12月28日
  • むらさきのスカートの女

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    「紫」の反対色は「黄」──色相環で真反対に位置し、お互いの色を目立たせる効果がある。         

    『むらさきのスカートの女』というタイトルが途中から『黄色いカーディガンの女』に変わる。

    「むらさきのスカートの女」の観察者であった主人公が、存在感において彼女を追い越す。

    肉屋のショーケースを破壊、
    ホテルの備品の転売、
    無銭飲食、家賃滞納…

    これらを悪びれることもなく、“淡々と”語る様。これにより、当初「むらさきのスカートの女」に抱いていた気味の悪さが、主人公へと移っていく。「紫」と「黄」が交差し、入れ替わる。

    ***

    「むらさきのスカートの女」との対比により、主人公の孤独が浮

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    2025年12月21日
  • 星の子

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    4.2/5.0

    何かを劇的に描くわけではなく、淡々とどんよりとした空気が全体に漂っている感じがした。
    ふわふわとしたまま、色々なものを掴み損なっているようなちひろの姿が印象的だった。

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    2025年12月17日
  • とんこつQ&A

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    ネタバレ

    今村夏子、7冊目が無事文庫化した。
    この作家が「こちらあみ子」(2011)から「あひる」(2016)に書き継いでくれたことがありがたいし、その後単行本化の数年後に文庫化が続いていること自体、純文学の出版界隈がちゃんと機能していることの証だと思う。
    この作品集に収められた4作を一概にまとめることはできないので、詳しくは読書メモに書くにとどめるが、ざっくりいえば、やっぱり人の善意と悪意の間で振り子が揺れている作者で、読者がどのタイミングでどの作品に出会うか、もまた、感じ方が変わるんだろうな。
    それだけギリギリの切っ先で、血肉を削って書いているんだろうな。
    こんなに平易な文章なのに。

    ■「とんこつ

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    2025年12月15日
  • 星の子

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    ネタバレ

    第三者の目から見ると不気味にうつっていることでも、怪しい宗教を信じる家庭に生まれた当人のちひろにとってはそれが当たり前の日常でしかないという意識の差にぞくっとしました。家族で流れ星を探して同じ星空を見上げながら母が口にした「こうやって、ちーちゃんと同じ方角見てれば見えるかな……」というセリフは、長女が家出して行方不明の中で次女だけでも家族でいてほしい…という母の切ない願いを思うとぐっときました。と同時に他の生活があるという想像すらつかないであろう宗教二世の問題について考えさせられます。

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    2025年12月15日
  • とんこつQ&A

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    「記念すべき第一声。言霊とはこのことかと思った。ハイ、とんこつです。この一言によって、わたしは自分が『とんこつ』の従業員であることを自覚した」

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    2025年12月15日
  • むらさきのスカートの女

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    「むらさきのスカートの女」に恐ろしいほど執着する「黄色いカーディガンの女」の話。

    ホラーのような、人怖のような。
    なんでそこまでむらさきのスカートの女に執着するのか、その執着ぶりが怖すぎる。
    しかもあれだけ側にいたら気付きそうなのに。気づかないほどの影の薄さなのか、読んでいて、「わたし」は存在しないのか?と思うほど。

    不思議な読後感と不気味さがごちゃごちゃになるクセになるお話だったかな。嫌いじゃない。

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    2025年12月10日
  • こちらあみ子

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    ちょうど発達障害の勉強してたから、あみ子を色々分析するように読んでしまったけれど、あみ子の素直さ、まっすぐさいい!と思った。

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    2025年12月10日
  • むらさきのスカートの女

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    キレッキレのワードセンス。執拗な観察眼。覆される関係性。炙り出される狂気。これってエンタメですよね。と言うかキングオブコントとかM1に出てきそうなネタですやん...と思ってしまったのですが、僕の読み解き方って間違ってますかね。
    いや、もちろん他の要素もあるんですけど、物語を主導するのは圧倒的に狂気と笑い。面白いです。
    そして、まるでストーカーになった気分が味わえますが、これって満たされることがない欲望ですね。怖い怖い。

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    2025年12月11日
  • むらさきのスカートの女

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    ちょっと変わった人の日常がちょっと変わった人の観察を通して読者に提供される。
    日常生活の中でギリギリいそうな加減のちょっと変わった人の描き方が上手い。

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    2025年12月07日
  • あひる

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    表紙がかわいい。3篇の短編。
    「あひる」以外の2編はハッキリと連作なんだけど、「あひる」の主人公は「おばあちゃんの家」のみのりだったり、モリオも学校でのりたまの噂を聞いてたんじゃないかとか。この不穏な雰囲気で、勝手にゴチャゴチャと繋がってしまう。

    「あひる」
    主人公もその両親も不穏。自分達には縁がなくボンヤリ諦めていた事、でも実は喉から手が出るほど欲しくて毎日祈りさえしてた事。
    それが小さなきっかけで手が届きそうになったら…なんだか身につまされてくる。だいたいだんだん暴走していくのも、両者の想いの差みたいなものも切ない。唯一弟の存在が希望のような気もしますが、この先どうなるのかな。

    「おば

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    2025年12月06日
  • とんこつQ&A

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    様子のおかしい人しか出てこない。共感もない。勇気をもらうこともない。

    けど、人間を描いているように思う。

    そんな意図はないだろうけど、社会風刺のように読めなくもない。
    みんな気づいてないだけで、とんこつQ&A的な病に、世界が侵されている可能性すらあると、私は思っている。自分の言葉で話すのはそれくらい難しい。
    自分の言葉すら存在しないのかもしれない。
    人間は単なるパターン認識装置なのかもしれない。

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    2025年12月05日
  • とんこつQ&A

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    ネタバレ

    いやぁ今村夏子ワールド!!です。
    短編だが、ひとつひとつの話の内容にテーマがあって、その都度考えさせられるものだった。
    【とんこつQ&A】は、どう考えても大将とぼっちゃんはおかしなことを言っているのに、それに惹き込まれていく主人公。
    社会の常識ではなく、『この空間の常識』に囚われていく異空間物語。
    【嘘の道】は、散々他人のことばかり悪く言う親や子どもがどうなっていくのか。
    そんな話かなと思う。
    恐ろしかったのは、姉が引きこもりになっているのは描写されていたが、その姉を説明する弟もまた、引きこもりなのではないかと想像させるような文章があった気がする。
    そして、親の存在が一切描かれていない。
    あの

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    2025年12月01日
  • むらさきのスカートの女

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    短い物語であったが、所々に不思議な感じの余韻があり、知らず知らずのうちに魅了されてしまった。
    人生における生きにくさを、歯がゆくなるような感じで表現していたところが気に入った。

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    2025年11月29日
  • とんこつQ&A

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    四篇の小説を読み終わって
    感想をと言われると
    なんだかよくわからない
    何かが突っかかったまま
    違和感を感じている
    いいとも悪いとも言えない
    人々の行動
    ありそうでなさそうで
    日常のようで非日常のようで

    それでもこの世界が
    愛おしくも思える
    どの人もなんだか
    一生懸命に生きているから

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    2025年11月27日
  • むらさきのスカートの女

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    第161回芥川賞受賞作

    最初は、都市伝説的な話だと思っていたけど、
    徐々に現実的になり、
    予期せぬ方向へと進んでいった

    紫スカートの女より、主人公の方が
    奇人で、ハッキリ言ってストーカー
    男に置き換えてみるとヤバさがわかる

    解説を読んで、あれ?そうとも捉えれる?
    と熟考しながら本を閉じて、
    装画を見てゾッとした
    読む前と後で、装画の印象が結構変わる

    短いエッセイも数話のってて、
    この作品ができる経緯や
    その後の反応や悩みも垣間見れて良かった

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    2025年11月26日