今村夏子のレビュー一覧

  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    狂っているのは、見られている彼女か。それとも――。

    淡々とした文章の裏に潜む、底知れぬ狂気。
    ラスト数行で世界がひっくり返る最高に危険な傑作。

    0
    2026年06月06日
  • 木になった亜沙

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    3篇ともどれもとても良かったです。

    木になった亜沙と的になった七未は最後は思いがけず泣いていました、、
    ある夜の思い出で、ジャックの家を探してインターフォンを押してまわって
    お母さんですか?
    あたな誰ですか?
    ハッピーちゃんです。
    警察呼びますよ。
    のシーンは何回読んでも笑ってしまいます。  

    普通のちゃんとした大人になれるように、見えるように日々それに囚われて生活している私には今村夏子さんの小説はとても心地良いです。
    何とも言えない悲しいような気持ちにもなるし、読み終わった後、ぼーっとしてしまうけど、素の自分でいられる瞬間でもあります。

    エッセイも面白かったです!
    むらさきのスカートの

    0
    2026年06月01日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ここまで鳥肌の立つ不気味な作品は初めてだった。きっとどの街にも名物人物と言うか家族或いは地域で大体の人は知っているような少し変わった人みたいなのはいると思う。実際私の街にも居る。そんなことを小説として書き切ったような作品だった。しかしこの不気味さはそんな名物人物(作品内ではむらさきのスカートの女)が作り出しているのではない、それを追いかけ執着する主人公が生み出した不気味さなのだ。主人公はむらさきのスカートの女の行動全てを見届けようとする朝のバスから何から全てをだ。少しコミカルに軽快に描かれる一挙一動が逆に不気味さを増している。そして彼女が何を着ていても主人公の中でむらさきのスカートの女は頑なに

    0
    2026年05月26日
  • こちらあみ子

    Posted by ブクログ

    こちらあみ子
    ジュンシンムク、という言葉が似合う少女のようで、逆に嫌悪感を撒き散らす存在でもあるあみ子。
    いわゆる知的障害、発達障害を持っているのだろう、と容易に想像できたが福祉の手などこの時代にはないのだろうな……と。
    ただ「変わった子」「まともになれない子」として扱われているのが、それでも本人は気づいていないのが、救いなのか闇なのか……。
    のり君はキツかっただろうな、と容易に想像できる。
    子どものままのあみ子を見る度イライラしてしまうんだろうな、と。

    ピクニック
    むらさきのスカートの女を読んだ後に読んだので、何か起こるのではないかとひやひやした。
    周囲の態度が本当に応援しているのか、小馬

    0
    2026年05月25日
  • 星の子

    Posted by ブクログ

    自分の病気がきっかけで両親がカルトにハマってしまった女の子から見た、家族と宗教と外の世界。
    両親がハマってるカルトについて主人公が善悪のジャッジを下さずに「そういうもの」として認識してるのが、幼い頃からその環境に置かれてたらそりゃそうなるよなぁと妙にリアルに感じられた。

    読みながら「この人がこの子を助けてくれるのかな?」って思った人たちがもれなくクズで逆に主人公を傷つけて、心が苦しくなった……
    描写されてないけど、もしかしたら姉のまーちゃんが家出を決意するまでの間にも同じような悪意に晒されたりしたのかなと思ってしまった。つらい。

    両親との絆を再確認したラストは美しいけど……うーん、やっぱり

    0
    2026年05月25日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    キモおもろい主人公の一挙手一投足が妙にクセになって一瞬で読み終えた。ずっと正気じゃない感じが実際の状況描写だけじゃなく、あまりにもカラッとした文体からも滲み出てた。
    もしかしたらむらさきのスカートの女が巷で名物になってるのも、この主人公が語るから嘘なのかもしれない。
    むらさきのスカートの女視点の、『きいろいカーディガンの女』があってもおかしくなさそう。

    0
    2026年05月20日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    1日でスラスラ読めた。

    小説を読んで、クスッと笑ったのは、初めての体験。なんでやねんって、ちょっと突っ込んだわ。

    むらさきの女、なかなかの悪女である。

    文庫の最後に著者のエッセイが収録されていて。
    人となりが垣間見れて、読み終わった後に、ちょっとほっこりした。

    人と関わらない仕事かぁ。いいなぁ。仕事するって、ホントストレス多いよね。まぁ。そうは言っても働くしかないし。色々なひとの気持ちを知る事のできる小説を読む事は、わたしにとってストレス発散なのだ。

    0
    2026年05月12日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    単行本は読んでいたので、再読+芥川賞受賞エッセイとして楽しむ。

    やっぱり何より語り手の女の方が異常に見える。
    最初こそ、「むらさきのスカートの女」が浮いていて、注目されて避けられている存在のはずなのに。
    なにせ観察してる、ついていってる、真似してる…。
    導いてるつもりで導かれていて影響され、依存して…。

    これは最後の自分が新たな「むらさきのスカートの女」になり、ループしていくのかと思うけど、逆に最後が始まりで、指定席に座り振り返っている(本人は気付いていない)可能性もある?

    依存して、影響されて、同じような人になり、ループするのではなく、元々同じ人とか、同じ感性の人であり、自分が相手と最

    0
    2026年05月10日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    「わたし」は羨望の感情から執着するのか?それとも夢の中の話?誰でも「むらさきのスカートの女」と「黄色いカーディガンの女」になりうる恐怖。
    決して他人事ではない話。因果応報。終わらない。

    0
    2026年04月20日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    良夫婦と嘘の道がよかった。
    勧善懲悪とまでは言えないけど、談義本的な要素がある。
    どの話も現代にありそうな設定だからこそ、一個掛け違えてるとこうなるんだという恐怖心に襲われた。現実と同じで懲悪!という風にならないのがリアルで、後味が悪くて、読後感が強烈。

    0
    2026年04月19日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    最高だった
    朝井リョウが、結局最強の本は読む手が止まらないものって言ってて、それでした
    信頼できない語り手ってこういうことでしょうか
    他者への眼差しははっきりしているが、客観的に自分を見ることはできてないね
    ベンチに座った人に、ここはある人の専用席なんですと何度も説明する姿を想像してみたらどうだろ、確実に変な人。でもそれを変と思わせない文章がすごい。僕らもいつの間にか語り手への客観的目線を失ってる。
    孤独や現状への不安や、何者かになりたい欲望。自分以外のものに委ねることで解消していると僕は読みました。あくまでも個人の解釈、いろんな解釈があるだろうから、読んだ後にコーヒーでもしばきながら話そうぜ

    0
    2026年04月19日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    1つ1つ短編なのもあり、続きが気になるのもありスルスル読めました
    日常の中にヌルッと入り込む不穏さがクセになる作品だなと思いました
    人間の弱さ、醜さを感じる場面もありましたが
    多かれ少なかれ自分たちにもきっとそういうところはあるんじゃないかなと感じました

    0
    2026年03月18日
  • 木になった亜沙

    Posted by ブクログ

    『木になった亜沙』
    他人が自分たちの聖域にずかずか土足で入ってくる不条理。誰に迷惑をかけるわけでもないのに、せっかく手に入れた場所を奪われるという悲痛さ。で、自分たちを守るために亜沙は仲間たちと心中することを選ぶ。……え? さっきまで感情移入して見ていたのに、急に引いてしまう。なんでそこまで、みたいな。気味の悪さと理解の出来なさ。宗教団体の集団自決なんかが頭によぎる。僕が歩んできた人生や日常からは想像できない世界観の中で生きている人たちがいる。彼女たちに本当の意味で寄り添うことは僕にはできないんだと感じた。

    『ある夜の思い出』
    キモい話だったのにラストは急に泣きそうになった。たった一夜しか会

    0
    2026年03月08日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    へんてこ小説の金字塔

    まさにその通り!登場人物かなりへんてこだった。
    でも、主人公もへんてこなのにそれを全くへんてこだと思っていないところに奇妙な歪みを感じて、むず痒い。
    この世のみんなちょっとへんてこで浮いてて、本当は自分も浮いてるのかもの地面がぐらぐらするような読後感があります。

    私は特に良夫妻が好き。
    偽善というか、奉仕の心を持っていると思ってるけど、実際は自分が1番大事で薄っぺらい関係しか気づけない。本人も薄々気づいてるけど、かと言ってそれで日常が大きく変わることはない。タワマンには住めない、普通のなんてことないありふれた夫婦。私も彼らだし、彼らも私。

    人のすれ違いや交わりを書く

    0
    2026年02月26日
  • あひる

    Posted by ブクログ

    今村夏子のユニークさは万人が感じ入るところであろう。

    だけど、なぜユニークなのか、と問われると言い淀んでしまう。明確に示すのが難しいこともあるが、明確にしてしまうことをためらわせる仄暗い場所にその魅力が隠されている。平時では見えないふりをしている人間社会の裏側が顕現しまうことが恐ろしい。

    では、「あひる」について。
    愛くるしいあひるを介して育まれる一般的な家庭と近所の子どもたちとの触れ合い。和気あいあいであるべきテーマである。ハートウォーミングな展開も期待できる。だが当然、裏切られる。

    語り手の不遇、家族間の不和、新興宗教の影、弟の粗暴と人間の実存に関わる問題がぽつりぽつりと現れてくる。

    0
    2026年02月26日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    今村夏子さんのすごさがたっぷり詰まった一冊。
    ほんの少しの毒、ズレみたいなものがめちゃくちゃ効いていて、おもしろい。

    0
    2026年02月23日
  • 木になった亜沙

    Posted by ブクログ

    どの話も突拍子も無いように思えるが、とても共感出来る感覚もあり何だか胸が苦しくなる。
    最後の村田沙耶香さんの解説が語彙力の無い私の言いたい事の全てだった。

    0
    2026年02月14日
  • 木になった亜沙

    Posted by ブクログ

    現実だけど現実じゃない今村夏子ワールドを最後村田沙耶香が解説してくれています。
    わたしも、幸福に思いました。

    0
    2026年02月06日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    どのお話も読んでいると、果たして自分は「普通」なんだろうかと不安になってきて、他人事とは全く思えずざわざわして落ち着かなくなる。

    今回の収録作品では特に、自己保身にまつわる『嘘の道』と『良夫婦』の、ふとした時に思い出しそうな後味の悪さのダブルパンチが効いた。

    最後の最後に急ハンドルを切った感(おかみさんは自分でなくていいんかい)のある表題作は、コミカルにも読める。ただ、最後まで新おかみさんの自我が疎かになっていて、大円団のはずがやっぱりどこか薄気味悪く感じてしまう。

    読む人によって受ける印象が違いそうなので、今村作品について誰かと語らってみたい今日この頃。

    0
    2026年01月29日
  • あひる

    Posted by ブクログ

    TVで確か光浦靖子さんがオススメするのを観て、ずっと気になっていた本。
    ものすごく好みのお話でした。
    表題のあひるはもちろん、それ以外の2作品もストライク。
    ちょっとゾクゾクする日常。
    私もあひるかもな、とか、将来あひるを求めてしまいそうだな、とか、思ったりもしました。
    ちなみに、短くて文体もかなり読みやすいので、普段本読まない人でもストレス無く読めそうです。
    色んな人人に勧めたいし、この方の他の作品も読んでみたい。

    -----
    追記●すみません、紹介してたの、オードリーの若林さんでした

    0
    2026年01月24日