今村夏子のレビュー一覧

  • とんこつQ&A

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    1つ1つ短編なのもあり、続きが気になるのもありスルスル読めました
    日常の中にヌルッと入り込む不穏さがクセになる作品だなと思いました
    人間の弱さ、醜さを感じる場面もありましたが
    多かれ少なかれ自分たちにもきっとそういうところはあるんじゃないかなと感じました

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    2026年03月18日
  • 木になった亜沙

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    『木になった亜沙』
    他人が自分たちの聖域にずかずか土足で入ってくる不条理。誰に迷惑をかけるわけでもないのに、せっかく手に入れた場所を奪われるという悲痛さ。で、自分たちを守るために亜沙は仲間たちと心中することを選ぶ。……え? さっきまで感情移入して見ていたのに、急に引いてしまう。なんでそこまで、みたいな。気味の悪さと理解の出来なさ。宗教団体の集団自決なんかが頭によぎる。僕が歩んできた人生や日常からは想像できない世界観の中で生きている人たちがいる。彼女たちに本当の意味で寄り添うことは僕にはできないんだと感じた。

    『ある夜の思い出』
    キモい話だったのにラストは急に泣きそうになった。たった一夜しか会

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    2026年03月08日
  • とんこつQ&A

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    へんてこ小説の金字塔

    まさにその通り!登場人物かなりへんてこだった。
    でも、主人公もへんてこなのにそれを全くへんてこだと思っていないところに奇妙な歪みを感じて、むず痒い。
    この世のみんなちょっとへんてこで浮いてて、本当は自分も浮いてるのかもの地面がぐらぐらするような読後感があります。

    私は特に良夫妻が好き。
    偽善というか、奉仕の心を持っていると思ってるけど、実際は自分が1番大事で薄っぺらい関係しか気づけない。本人も薄々気づいてるけど、かと言ってそれで日常が大きく変わることはない。タワマンには住めない、普通のなんてことないありふれた夫婦。私も彼らだし、彼らも私。

    人のすれ違いや交わりを書く

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    2026年02月26日
  • あひる

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    今村夏子のユニークさは万人が感じ入るところであろう。

    だけど、なぜユニークなのか、と問われると言い淀んでしまう。明確に示すのが難しいこともあるが、明確にしてしまうことをためらわせる仄暗い場所にその魅力が隠されている。平時では見えないふりをしている人間社会の裏側が顕現しまうことが恐ろしい。

    では、「あひる」について。
    愛くるしいあひるを介して育まれる一般的な家庭と近所の子どもたちとの触れ合い。和気あいあいであるべきテーマである。ハートウォーミングな展開も期待できる。だが当然、裏切られる。

    語り手の不遇、家族間の不和、新興宗教の影、弟の粗暴と人間の実存に関わる問題がぽつりぽつりと現れてくる。

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    2026年02月26日
  • とんこつQ&A

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    今村夏子さんのすごさがたっぷり詰まった一冊。
    ほんの少しの毒、ズレみたいなものがめちゃくちゃ効いていて、おもしろい。

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    2026年02月23日
  • むらさきのスカートの女

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    異常なまでに「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性に執着している主人公。彼女がどのように生活しているのか細かく観察し、彼女がいつも座るベンチに別の人が座れば注意し、自分が働いている職場に面接を受けるよう誘導する。異常としか言えない行動が、さも普通のことのような調子で語られている。

    「むらさきのスカートの女」について知っていくにつれて、主人公の不透明さが際立っていく様子が不穏でした。
    主人公の行動に引いたり笑ったり、不穏で不気味でありながらも、とてもおもしろかったです。
    今村夏子さん、読めば読むほどクセになる……。

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    2026年02月23日
  • むらさきのスカートの女

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    ネタバレ

    文庫本にエッセイが入ってるということで再購入して再読しました。
    主人公が家賃も払えないくらい困窮しているのに、ちゃんとした暮らしをしようとか、今後の生き方とか将来について考えることもせず、むらさきのスカートの女と友達になりたいと思いながら異常に観察をし続けて、結局友達にはなれず、所長にお金を無心するところがやっぱり面白い。
    こんな主人公見たことない、、
    友達にはなりたくないけど、こんな人いたらちょっと羨ましいなと思ってしまうかもしれない。
    毎日とにかく平穏に暮らしたい、普通の大人として見られたいと思って読めない空気を読みながら、正解なのかな間違ってないかなと思いながら生きてる私にはとても魅力的

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    2026年02月21日
  • 木になった亜沙

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    どの話も突拍子も無いように思えるが、とても共感出来る感覚もあり何だか胸が苦しくなる。
    最後の村田沙耶香さんの解説が語彙力の無い私の言いたい事の全てだった。

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    2026年02月14日
  • 木になった亜沙

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    現実だけど現実じゃない今村夏子ワールドを最後村田沙耶香が解説してくれています。
    わたしも、幸福に思いました。

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    2026年02月06日
  • むらさきのスカートの女

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    あまりにも無駄がない文章。
    十人十色の解釈ができる。芥川賞って感じだなああああああ。
    多分主人公のほうが異常者だし
    なにが真実なのか
    どこからが妄想なのか曖昧模糊だけど
    本当夢中になって読める、、、、

    エッセイも良い!なんか今村夏子好きになった!

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    2026年02月02日
  • とんこつQ&A

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    ネタバレ

    どのお話も読んでいると、果たして自分は「普通」なんだろうかと不安になってきて、他人事とは全く思えずざわざわして落ち着かなくなる。

    今回の収録作品では特に、自己保身にまつわる『嘘の道』と『良夫婦』の、ふとした時に思い出しそうな後味の悪さのダブルパンチが効いた。

    最後の最後に急ハンドルを切った感(おかみさんは自分でなくていいんかい)のある表題作は、コミカルにも読める。ただ、最後まで新おかみさんの自我が疎かになっていて、大円団のはずがやっぱりどこか薄気味悪く感じてしまう。

    読む人によって受ける印象が違いそうなので、今村作品について誰かと語らってみたい今日この頃。

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    2026年01月29日
  • あひる

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    TVで確か光浦靖子さんがオススメするのを観て、ずっと気になっていた本。
    ものすごく好みのお話でした。
    表題のあひるはもちろん、それ以外の2作品もストライク。
    ちょっとゾクゾクする日常。
    私もあひるかもな、とか、将来あひるを求めてしまいそうだな、とか、思ったりもしました。
    ちなみに、短くて文体もかなり読みやすいので、普段本読まない人でもストレス無く読めそうです。
    色んな人人に勧めたいし、この方の他の作品も読んでみたい。

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    追記●すみません、紹介してたの、オードリーの若林さんでした

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    2026年01月24日
  • むらさきのスカートの女

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    なんだこの小説は…!!

    この小説はなんなんだろう?!どういえばよいのか?

    「不穏」という言葉が適しているのか分からないが、主人公の行動の異常性、むらさきのスカートの女の不思議さが、ずっとじとーーーっと漂っているのが、心に引っかかるのに、読みにくさが全くなく、どんどんページをめくっていた。

    淡々と進んでいく日々が描かれるのかと思ったら、ラストに衝撃的な展開が待っていて、ハラハラドキドキさせられた!

    あとがきも作家らしさが全開で、全部読み応えがあった!!!

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    2026年01月20日
  • むらさきのスカートの女

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    〈わたし〉の「むらさきのスカートの女」への
    原動力は一体何なのか…
    こんなに秘密を覗き見できる小説は他に無い

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    2026年01月17日
  • こちらあみ子

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    短編小説が三話。
    すっごく面白かったが、こちらあみ子は純粋で真っ直ぐなあみ子に涙が止まらず。
    読み終わった頃には瞼が通常の三倍ほどの厚みになってしまった。
    映画も観てみたい。

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    2026年01月16日
  • むらさきのスカートの女

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    おもしろかった!むらさきのスカートの女と友達になりたい主人公の行動はもはやストーカーの域……
    最初は笑ってしまう物語もよくよく考えると主人公の生活も気になりだしてくる。怖さと不気味さ、それと孤独に生活は続いていく現実とファンタジーを見せられたような気がする。

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    2026年01月15日
  • むらさきのスカートの女

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    いろんな感想を抱く人がいるであろう芥川賞受賞作。私は大好物です。

    読む前のあらすじでは「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が奇抜な行動を起こすのかな、とちょっとホラー寄りな展開を予想してました。
    が、読んでいくうちに、あれこの人ちょっとおとなしめの普通の人だぞ、むしろ語り手の「わたし」の方がヤベー奴だぞとその文体に惹き込まれ、結末まで一気読みさせて頂きました。

    後、文庫版に収録されている著者エッセイのスルメイカの干物エピソードが最高です。

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    2026年01月13日
  • こちらあみ子

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    優しい人でいたい。その想いは人一倍あるはずなのに、周りの人や大切な人を次々と傷付けてしまう。自分がいると周りが不幸になる、でもどうして良いのかは全く分からない。その想いはいつの間にか自分自身をも傷付ける。

    あみ子は世界とのずれに臆する事なく進み続けるんだけど、自分はこのズレを敏感に感じ取ってしまって言葉を出せなくなる事が良くある。優しさよりも傷付ける怖さを強く感じてしまう。

    あみ子も気付かず振る舞っているようで実は誰よりも実感してる。だからこそ、こちらあみ子、応答せよ。と、か細く唱え自分の秘めた想いを電池のないトランシーバーにぶつけるシーンは胸が苦しくなった。声は出るのに、届く仕組みだけの

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    2026年01月17日
  • むらさきのスカートの女

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    今村夏子さんは相変わらず読み手に自然に違和感を抱かせる天才だなと思った。自分の身の回りにありそうなことなのに、不気味で、ページを捲る手が止まらなかった。

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    2025年12月16日
  • こちらあみ子

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    なんとも言えない気持ちを引きずっています。
    あみ子は純粋でおおらかで人を喜ばせたいと思える子。だけど常識的に関わるのは難しく、適切な対応が必要な子なんだと想像できます。
    診断されて「支援が必要」となれば周囲も「そういう子」として付き合えたかもしれない。この子は違うんだから、と。
    でもその区別なしに皆に受け入れられる事は難しい。同級生はあみ子を全く理解できないし、迷惑を被ることだってある。
    明確に区別された方があみ子はあみ子のままでいられると考えてしまう自分にもモヤモヤ。うーん。そうなの?どうなの?モヤモヤ。
    家族も周りもどんどん疲弊して壊れていくのを、あみ子はどう受け止めていたんだろう。
    あみ

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    2025年12月12日