今村夏子のレビュー一覧

  • 星の子

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    主人公のちひろが幼少期に病気がちだったため、両親はカルト宗教にハマる。姉は出ていった。親戚はちひろを心配している。
    ちひろ自身は宗教を狂信している訳ではなく、疑ってもなく。そんな中、日常が過ぎていく。

    安直な落ちがなくてよかった。

    巻末に小川洋子さんとの対談が収録されており、著者の別作品についても語られていて興味深く読んだ。

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    2026年04月12日
  • こちらあみ子

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    読んでてずっと心が穏やかでなかった。でもなぜか読む手は止まらなかった。読み終わっても全然スッキリしなかった。なんだこれ。

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    2026年04月12日
  • あひる

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     表題作はアヒルの『のりたま』を中心とした人々の様子が、主人公の視点から淡々と語られるお話です。
     作中で一番遠くからのりたまを眺めているのが彼女なのですが、誰よりもよくのりたまを見ていたのも彼女だったかもしれません。
     資格取得を目指して試験勉強中の主人公は、のりたまを構いに来る近所の小学生達が自宅の敷地内で騒いでいても、勉強の妨げになると腹を立てるようなことはありません。
     自室(二階)から様子を窺うだけで子供達に直接干渉することもなく、家が賑やかになって喜ぶ両親を何も言わず静かに見守りながら、遊びに来る子供達が好きそうなお菓子をコッソリ買い足しておいたりなど、陰からそっと、さり気ないサポートをするようなタイプです。彼女の言動からは、物静かで冷静な人物像や、周りをよく見ていてるなぁという印象を受けます。

     物語には特に起伏もなく平坦で、終始静かなのに何故か不気味っていう、今村さんらしいお話なのですが、動物と一緒に暮らした経験のある人に刺さるような箇所がいくつかありました。主人公がのりたまの体を丁寧に清めてあげるシーンは思わずグッときてしまいました。
     もう一つ印象的だったのが、他人と家族との線引きがはっきりと描写された場面でした。誕生日会のエピソードは、その差を酷くあっさりと、情け容赦なく突き付けるもので、謎の少年が主人公の想像通りであってほしいと願わずにいられないです。

     『あひる』の他に二篇の短編も収められていまして、こちらは是非、間を開けず続けて読むことをお薦めしたいです。
     ふたつのお話はお互いにリンクしていて、内側から見たおばあちゃんと、外側から見たおばあちゃんの違いに注目して読むと面白いです。おばあちゃんの複雑な境遇を想うと、おばあちゃん子の私は非常に胸が痛みます……。それにしても、おばあちゃんに訪れた本当の変化点は一体どこだったんでしょう……??

     そして三作品通して、作中に登場する子供たちの解像度がとにかく素晴らしいです。
     小説の中でこんなにも生き生きとしたガキンチョ共を描く作家さんに出会った事がなかったので、とても新鮮で驚きました。本当に目に浮かぶようです……!

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    2026年04月12日
  • あひる

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    4.0

    少し奇妙で不気味な日常。大事件が起こるわけでもないのにどうして面白いんだろう?
    翻訳小説はだいたい半月かけて読むのだけど、
    これは一日で読み終わってしまったことに驚いている。

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    2026年04月05日
  • あひる

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    ずっと不気味な印象だった、それを解説されるわけでもないから何も明かされることがないまま、スッキリしないまま終わるそんな感覚だった。
    ちょっと難しいので解説読みたい

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    2026年03月21日
  • あひる

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    ネタバレ

    あひる、おばあちゃんの家、森の兄妹の三遍。

    あひるで、お誕生日会の夜にやってきたのは、ただの
    図々しい子どもだろうと思っていたら、翌朝主人公が
    あひるに感謝していたので驚いた!そんな純粋な思考は生まれなかった笑 両親と子どもたちの振る舞いに
    もやもやしながら読んでいた。そして兄夫婦の赤ちゃんが産まれたことで、あっけなく壊されるあひる小屋。
    安心や幸せな気持ちを得る為に、何かに依存するのは
    普通のことなんだけど、こうして物語として淡々と
    語られると、結構怖いことをしているんだなあと思う。

    おばあちゃんの家では、おばあちゃんの足腰が弱いはず
    なのに、そうとは思えないエピソードが出てくる。
    すぐ隣に住む、血の繋がりのない息子夫婦に何か遠慮しているの?認知症かなにかで、そのストッパーが外れて自由に振る舞えるようになった?なら良かった。
    話し声やおはぎの件は、森の兄妹とのお話の繋がりで多分モリオにあげていたんだろうと真相が分かって少し安心。
    森の兄妹のモリオはいじめられっ子。おばあちゃんとの
    交流を戸惑いつつ楽しんでいた。でも、拾った汚い手袋でマンガを読んでいるのをお母さんに見られたことで、
    (多分)全巻買ってもらうことができた。それから二度と
    おばあちゃんに会いに行くことはなかった。

    あひるや、おばあちゃん。人はそのとき自分に、
    より必要なものを選んで、それまで依存していたものを
    切り捨てる。捨てるという意識すらないかも。自分も
    無意識に、いろんなものを捨てて生きているんだなあ、と怖くなった。

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    2026年03月15日
  • 星の子

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    不思議な小説でした。
    親が宗教にのめり込んでいる家庭の子供の視点で話が綴られていきます。
    おそらく外から見ると不幸な家庭環境なのでしょうが、主人公視点ではそれほど悲壮感は感じません。幼少期からの環境によってそのような考え方になるのかはわかりませんが、そうだとすると宗教二世の問題は根深いと思いました。
    最期はハッピーエンドと今後の困難の両方を感じさせる終わり方で、ちひろの今後が気になります。

    なべちゃんの存在が救いでした。

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    2026年03月08日
  • こちらあみ子

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    これがデビュー作とかしんじられない。
    今村夏子は主人公にする人が他の作家と違うのが本当にすごいなって思う。この人の視点で書けるんだ、って。そこじゃない、そう言うことじゃない、何でそうなるのって主人公に言いたくなるのを堪えながら読んでいくところから始まる。そしてやっと、ああこの子はずっとこれが気になってたんだとか、こういうアイデンティティなんだってわかって、けど人と違うその価値観とか、発言に納得できなくて。

    私がクラスで見て見ぬふりしてたあの子は何考えてたんだろうっていつもなる。

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    2026年03月07日
  • こちらあみ子

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    読んでいて動悸がするような、針で心臓を刺されているような、そんな感じがした。
    あみ子のような存在をどこかで見たことがあるからではないか。
    ほとんど誰からも受け入れられないあみ子。何が起こっているかもよく理解していないあみ子。
    不幸だとか不遇だとかはこちら側の価値観で、助けを求めているわけではない、でも傍観している自分にチクチクする。

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    2026年02月21日
  • あひる

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    あひるのお話、おばあさんのお話、兄妹のお話。
    いいお話だなと油断させておいて、突如として不穏な空気が立ち込めて…。
    今村夏子作品は、本当に一筋縄ではいきません。
    この作品を完全に理解できた読者はどれだけいるのだろう。
    未読の方は、ぜひ挑戦してもらいたい。

    なお、文庫本にも関わらず文字のサイズが大きめで、とても読みやすかったのだが、もしかするとこれも、今村夏子による意図的なものか…。

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    2026年02月13日
  • 星の子

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    ネタバレ

    新興宗教を信仰する家族とそれを取り巻く人間関係を淡々と書いていて、受け取り方を読者に委ねているような作風で好みだった。
    最後の親子で星を見るシーンで泣いてしまった
    巻末の対談でもチラッと出てきたけど、主人公が子供なので語彙も少なく会話が多いというある種の制約とこの本のテーマが上手く噛み合っていると思う
    「こちらあみ子」も映画が話題になっていたし、読んでみたいと思った

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    2026年02月12日
  • 父と私の桜尾通り商店街

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    ひょうたんについて書くつもりなかった、とか書いていったらこうなっちゃった、みたいなこと解説で言ってて今村夏子のこともっと好きになった

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    2026年02月10日
  • こちらあみ子

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    一から十まで言ってほしいときなんていくらでもあるよ。
    誰がいつどうしたらよかったの。
    正解が見つからなくても、考えることをやめたくない。

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    2026年01月30日
  • 父と私の桜尾通り商店街

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    3.7

    どこにでもいそうなちょっと不器用な人たちを独特な雰囲気で文章にしている。
    些細なことで幸せになれそうな、なれないような…その加減が心地よい。

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    2026年01月27日
  • 木になった亜沙

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    ネタバレ

    後ろのこの本の紹介みたいなのを読んで、 
    木になるて、、?いやこれはさすがに面白くならないでしょう。。無理無理。 
    と思ったら読み終わってちょちょちょちょ。。え? 
    すご。うわーすごいもの読んだってなった。 
    気持ち悪くて気持ちいい、もやもやしててスカっとしてるなんか色んな気持ちが混ざった。 
    表題作以外も奇妙な世界に迷い込まれて一気に読んだ。 
    すごすぎる 
    満腹丸

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    2026年01月11日
  • 星の子

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    ネタバレ

    第三者の目から見ると不気味にうつっていることでも、怪しい宗教を信じる家庭に生まれた当人のちひろにとってはそれが当たり前の日常でしかないという意識の差にぞくっとしました。家族で流れ星を探して同じ星空を見上げながら母が口にした「こうやって、ちーちゃんと同じ方角見てれば見えるかな……」というセリフは、長女が家出して行方不明の中で次女だけでも家族でいてほしい…という母の切ない願いを思うとぐっときました。と同時に他の生活があるという想像すらつかないであろう宗教二世の問題について考えさせられます。

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    2025年12月15日
  • あひる

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    表紙がかわいい。3篇の短編。
    「あひる」以外の2編はハッキリと連作なんだけど、「あひる」の主人公は「おばあちゃんの家」のみのりだったり、モリオも学校でのりたまの噂を聞いてたんじゃないかとか。この不穏な雰囲気で、勝手にゴチャゴチャと繋がってしまう。

    「あひる」
    主人公もその両親も不穏。自分達には縁がなくボンヤリ諦めていた事、でも実は喉から手が出るほど欲しくて毎日祈りさえしてた事。
    それが小さなきっかけで手が届きそうになったら…なんだか身につまされてくる。だいたいだんだん暴走していくのも、両者の想いの差みたいなものも切ない。唯一弟の存在が希望のような気もしますが、この先どうなるのかな。

    「おばあちゃんの家」「森の兄妹」
    おばあちゃんと兄妹が出会う話が両方の視点で描かれます。
    家族の誰とも血が繋がっておらず離れで暮らしているおばあちゃんの、一見穏やかに見える生活と
    何かを患っている母をもつ、妹想いのいいヤツ・モリオの決して明るくはない日常。
    胸をざわざわさせるトリガーがこれでもかと仕込まれています。ホントに盛り盛りでもう、お腹いっぱい!

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    2025年12月06日
  • 木になった亜沙

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    4.4点
    あちら側(変な人)と、こちら側(まともな人)の境界線があいまいになって、自分はこちら側のつもりの、あちら側なのでは?てか、昔自分はあちら側だったような、どっちもだったような、それ以外だったような、全部ひっくるめて、自分だったような、なんで自分のことが書いてあるの?
    どの立場の状況も経験してたような気がする。。。
    めちゃくちゃ混乱してくるけど、すっと入ってくる、、、
    なんだこれ?
    ちょっと、この本、私のバイブルにします。
    大切なことを思い出せそうだから。

    ってなる小説です。
    伝われ〜笑

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    2025年11月09日
  • 木になった亜沙

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    ネタバレ

    いつも以上に辛く身を切られるようなエピソードが多くて、、、特に2つ目の的になった七未は結末まで本当に辛くて見てられない。

    拒絶され続けた亜沙は人ならざるモノになり希望を手にするもやはり幸せとは程遠いエンディングを迎え、2つ目の的になった七未にいたっては生まれて間もない段階で世界からの拒絶を味わい辛い最後を遂げる。
    でもやっぱりどこか他人事とは思えない感情が芽生えてくるのが今村夏子作品らしい。

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    2025年10月31日
  • 星の子

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    ネタバレ

    病気がちな子供を治すためにどんどん怪しい宗教にのめり込んでく両親…
    頭に濡れたタオル乗っけたり、お葬式で勝手にお祈りの言葉みたいなの大声で唱えたり…
    こんな両親怖すぎる…
    最後の終わり方が途中で終わった感じでモヤモヤする。
    子供もこのまま親と同じように生きて自分の子供にも宗教やらせるのかなって思った。
    とんこつQ&Aのが面白かった。

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    2025年10月20日